2020年6月発売
大阪の靭公園にある、手作りサンドイッチの専門店『ピクニック・バスケット』。おっとりした姉・笹子がつくる絶品サンドイッチと、しっかり者の妹・蕗子の切り盛りに惹かれ、多くの客が店を訪れている。笹子のサンドイッチは、誰かが胸の内で大事にしている味に、そっと寄り添ってくれるのだ…。そんななか蕗子は、笹子が元彼と会っているらしいと知る。フランス帰りのシェフだという彼は、自分のレストランに笹子を誘おうとしているのかもしれないー。心穏やかではいられない蕗子だが、一方、彼女のほうにも新たな変化の兆しが…!?
日本橋で御府内のよろず相談を引き受ける『千成屋』の女将・お吟は、会津からの客を伴い『ほたる茶屋』にやって来た。お吟が神田川の水際の蛍に視線を走らせていると、茶屋の女将のおふさと幸助と呼ばれる店の若い衆の声が聞こえてきた。幸助が突然店を辞めさせてくれと言うのだ。おふさは、前科持ちだった幸助を店に受け入れ、家族のように接してきたという。店を出た幸助は何か事件に巻き込まれ、再び悪の道に戻ろうとしているのか。おふさの切なる願いを聞いたお吟は、幸助を助けるために奔走する。(「ほたる茶屋」より)
母の病気を機に画家になることを諦めた池本光一は、保険会社のサラリーマンとして働いているものの、絵への情熱を捨てきれないでいた。不思議なことに何もかもが順調だった高校生以降、絵だけではなく恋愛もうまくいかない。「あの頃に戻りたい」そう思った時に目にはいったのは、かつての恋人・亜沙美から預かったままになっていた「幸福行きの切符」。この切符が自分を幸福へと導いてくれるかもしれないー。夢と現実の狭間で葛藤しながらも、「幸せ」の意味を問う純愛小説。
あなたは、この化学トリックの謎を見抜くことができますか?ミステリー小説、化学トリック検証、化学知識の解説と3通り楽しめる化学読本。
織田信長の伊勢攻めにより、家族を失った千世は、本願寺の間者集団の棟梁・如雲に拾われた。三年後、厳しい修行を乗り越え十六歳となった千世は、本願寺護法衆の忍びとなる最後の試練を生き抜いた。だが、本願寺の敵、織田信長は、大坂本願寺の立ち退きを要求し、摂津まで侵攻してきていた。そして千世にはじめて戦いの命が下されるー。
ポーションを生み出すチート能力を貰って異世界に転生したカオル。縁のあったバルモア王国が大変、ということで戻ってみたら、隣国ブランコットの王弟による後継者争いの叛乱に巻き込まれてしまったらしい。女神の御使いとしては、人間同士の争いには関与しないつもりだったが、女神の意思を詐称するブランコットを正すのもまた、御使いのつとめ。ポーションチートを駆使して制圧するも、叛乱の裏に潜む存在が用意周到にカオルを待ち受けていてー!「カオルちゃんは、カオルちゃんはどこですかっ!」心配したセレスまで登場の風雲急を告げる第6巻!
異世界に転生した引きこもり志望のハルトは学校へ通うことを余儀なくされたが、『落ちこぼれて早期に退学しちゃえ』計画を発動した。なんやかやと計画は着々と進んでーいませんでした!これはマズいと落ちこぼれっぷりを発揮しようとするも、なぜだか『すごい』とか『すばらしい』とか称賛される始末。あれ?また俺なんかやっちゃいましたかあ?とかやりたくはないんですよ!などと地団駄踏んでいるうち、なんだか王都が大変なことに?正義の魔法少女イモータル・シャルちゃん、出撃ですことよ!…これ、なんのお話でしたっけ?何はともあれ異世界成り上がりストーリー、第三弾でございますわよ!(錯乱中)。
今日も「フリーライフファンタジーオンライン」で料理三昧、狩り三昧の「不死者の王女」アナスタシアこと月代琴音。夏といえば海!海といえば遭難!遭難といえば無人島!え、それはおかしい?いえ、第二回公式イベントの話ですよ。というわけで、遭難演出からの無人島サバイバルイベントが始まる!!題して『夏といえばキャンプ』!そうそう、あなたなら無人島には何を持って行きます?フルダイブ型VRMMORPG「フリーライフファンタジーオンライン」-通称FLFOの世界をマイペースに楽しむリアル金髪お嬢様JK・琴音のゲームライフ、夏の大型イベントあり水着サービスもありの第4巻!
フリーの校正者・興梠に届いた自費出版小説『縄紋黙示録』の校正紙。それは“縄「紋」時代”に関する記述から始まる不可思議なものだった。読み進めていくうち、貝塚で発見された人骨など、現在にも繋がる共通点が幾つも現れて…。この著者の正体は誰?『縄紋黙示録』に隠されているメッセージとは。やがて興梠たちの身辺でも異変が起こり始めー。多くの文豪たちが暮らし、今も有名学校が犇めく東京・文京区を舞台に、過去と現代、そして未来が絡み合う驚天動地の大長編。
何をしても面白くないし、すべてが面倒くさい。心は憂鬱だけど、わざと明るいふりをして笑う。何もしてないのに心だけ疲れてる。将来が不安で眠れない。当日になると約束をキャンセルしたくなる。私、どうしてこうなんだろう…?無気力、憂鬱、不安、面倒etc.誰にでも訪れる人生のスランプを克服する小さくても確実な私の心の充電法!
二十歳になった鎮宮影正は父・鍵臣の命令でトルキア共和国の地下都市に潜入した。そこでは、災害をのがれて避難してきた子供たちが徒党を組み、住み処を奪い合っていた。影正のミッションはライダーシステムの実験をするために、ベルトとロックシードを子供たちに配ることだ。もちろん影正が貴族であることはトップシークレットだ。そんな影正に鋭い目をした一人の少年が声をかけた。「お前は貴族か?」…狂気が蔓延している地下都市で少年たちが殺し合う姿を見る影正は、次第に父親の考えに大きな疑問をもちはじめる。
貧困家庭の子どもたちに無料で「こども飯」を提供する『大衆食堂かざま』。その店のオーナーの息子、中学生の心也は、「こども飯」を食べにくる幼馴染の夕花が気になっていた。7月のある日、心也と夕花は面倒な学級新聞の編集委員を押し付けられたことから距離が近づき、そして、ある事件に巻き込まれ…。無力な子どもたちをとりまく大人たちの深い想い。「美味しい奇跡」を描いた希望の物語。
札幌で快進撃を続けるGYROAXIAのもとに、大手レコード会社との契約話が舞い込む。しかし、その契約にあたり提示された条件は「あるバンド」の音楽性を真似ることだった。条件を聞くや否や、突然激怒する那由多!一旦契約の話は白紙に。さらに、那由多はバンド活動に関わる重要な秘密を隠していて…。
フランス・ナントの村で暮らすアレックスは、小説家の夢破れた内気な女性。家族と営む民宿に、ゴンクール賞作家のシャルル・ベリエがやってくる。気さくな彼と一家は打ち解けるが、ある夜アレックスはベリエに襲われ、抵抗した勢いで殺してしまう。家族との幸せな生活を守るため、殺人を隠しとおさなくては…。彼女はパリに出て、ベリエのアシスタントに成りすまして出版業界に潜り込み、罪を被せられそうな人物を探す。彼に「正しく」死んでもらうために画策するアレックスの運命は?一気読み必至のノワール。
身体が老いても、できることはまだあるー。セカンドライフで自分探しの一人旅をはじめた健一は、様々な出会いと別れを繰り返すなかで、新しい自分の一面を発見していく。強くあり続けようとする男の生き様とその最期を描き切った珠玉の小説。表題作ほか、心の傷を乗り越えて凛々しく生きる女性のドラマを描いた「花ある君」を収録。
「玉子」は、親からも回りからも、落ちこぼれとして見られているが、自分の事より、友達を思いやる優しい心を持ち、そして稀にみる純真な女の子。彼女は信仰と出会い霊的な成長を遂げ、「世の中の仕組み、錆びていく地球、人間の奢り・愚かさ」に警鐘を鳴らす。
がんや糖尿病をもつ認知症患者をどのように治療するのか。認知症専門病棟の医師・三杉のもとに、元同僚で鳴かず飛ばずの小説家・坂崎が現われ、三杉の過去をモデルに「認知症小説」の問題作を書こうと迫ってくる。医師と看護師と家族の、壮絶で笑うに笑えない本音を現役医師が描いた医療サスペンスの傑作。