小説むすび | 2021年2月12日発売

2021年2月12日発売

赤ずきんと黒い狼の結婚赤ずきんと黒い狼の結婚

孤独な乙女は、たやすく堕ちた。 森で待ち伏せていた狼の誘惑に。 幼い頃に両親を亡くしたエラは、後見人の老富豪に育てられた。 あるとき、祖母を見舞うために森の中の道を急いでいると、 大きな犬を連れ、黒髪に青い目が美しい男性に出会った。 ローマン・ブラックと名乗った彼は裕福な企業経営者で、 二人は瞬く間に恋に落ち、5週間後には、祖母の前で結婚した。 すべてが罠だったとわかったのは、結婚式のあとーー。 ローマンは別人のように冷たくなり、この結婚は、 きみの後見人を陥れるための策だったとエラに告げる。 裏切られた絶望と、愛の残り火に情熱を駆り立てられ、 エラは夫にすべてを捧げてしまうーー最初で最後のつもりで。 作家競作ミニシリーズ〈7つの愛のおとぎばなし〉の6話目です。『赤ずきん』を題材に、新進の人気作家ピッパ・ロスコーが筆を執りました。エラの後見人である老富豪と、ローマンの関係は?“黒い狼”を真実の愛に目覚めさせた、小さな奇跡とはーー?

恋をするなら恋をするなら

イタリア大富豪は乙女を手玉に取り、 問答無用とばかりに婚約宣言をした! 一人親家庭で育ったリーは、経済的な苦労をしたため結婚に興味がない。 ある日、姉の家を訪れることになって飛行機に乗ったとき、 高級スーツをまとった長身のセクシーなイタリア系の男性と隣になった。 一目見た瞬間から、リーは内心、彼のことを意識していたが、 その強烈な魅力に動揺するあまり、無視を決め込んでしまう。 目的地に着くと、偶然にも彼は姉の隣人マルチェロ・レオーネとわかり、 リーのつれない態度が逆に興味を引いたのか、彼は強引に迫ってきた。 結婚の条件を訊かれ、リーは逃げ口上として「億万長者」と答えた。 さらに、その幻の億万長者から申し出があれば受けるかと問われて頷くと、 マルチェロが高らかに告げた。「君は今、僕の妻になることを承知した」 HQイマージュ〜至福の名作選〜より、世界的人気作家ヘレン・ビアンチンの傑作、年の差ロマンスをお贈りします。美容師として手に職をつけ、自分の店を開くのが夢のリー。眼中になかった“結婚”の2文字を、自信家のイタリア大富豪によって突きつけられ……。

男爵夫人の憂鬱男爵夫人の憂鬱

愛なき求婚をされて気づいたーー 彼を、ずっと好きだったことに。 看護師のカトリーナは、パーティでオランダの男爵ラフと知り合った。 落ち着き払った長身の彼は高慢な有閑人といった風情で、 カトリーナは何を話せばいいかわからず、天気の話をするほかなかった。 その夜は気まずく別れたが、後日、職場の病院で再会したとき、 外科医でもあるラフが急患の処置をてきぱきこなす姿に胸を高鳴らせた。 彼はとても優雅で、それでいて有能で頼りがいもあるわ……。 そんなカトリーナも周りから頼りにされる働き者だったが、ある日、 迷惑な同僚に言い寄られ、思わず、もうすぐ退職すると言ってしまう。 すると、次の仕事のあてもない彼女に、ラフが驚きの提案を投げかけた! 「僕は妻が欲しい。僕と結婚することを考えてくれないか?」 カトリーナより10歳以上も年上のラフは、自分は恋にのぼせあがるような年齢じゃないと言い、プロポーズをしました。彼が情熱的な愛を望んでいないのだと思うと、切なくなるカトリーナでしたが……。穏やかで優しい作風に癒やされる、不朽の名作です。

夢から覚めたシンデレラ夢から覚めたシンデレラ

結婚の翌朝に、彼は別れを告げたーー 私の身に宿った命に気づきもせずに。 ペニーは旅先でとてつもなくセクシーな富豪コルトと、熱い恋におちた。 めくるめく1週間。最終日、二人は運命に導かれるように結婚したが、 翌朝、別人のような冷たい顔で彼は言った。「僕は結婚に向いてない」 そして一方的に離婚を告げると、コルトは去っていったのだった。 人生で初めての恋の代償は大きかったーーペニーは、妊娠していた。 1年半後、女手一つで双子を育てていた彼女は、体調を崩して入院した。 すると、ペニーが子育てと治療費の工面に困っていると知ったコルトが、 入院先に突然、相も変わらぬまばゆいほど魅力的な姿を現した! 彼に妊娠を知らせなかったのは、親権を要求されたら勝ち目がないから。 命よりも大切な子供たちを、絶対に奪われるわけにはいかない……。 〈授かり子を密かに〉と題して、シークレットベビー物語をお贈りします。双子と関わったあとでコルトがまた姿を消したら、今度は子供たちが傷つくーーペニーの“親心”はコルトへの不信にあふれる一方、“恋心”は彼への切ない未練をぬぐいきれずにいて……。

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