2021年4月21日発売
考古学者の田辺は、旧友からの依頼で奇妙な遺跡の調査に赴く。待っていたのは、未知の知的存在との対峙。求められたのは、その存在を木星に送り届けること。集った7人の科学者の選択が、世界を加速させていくーー。
乱歩賞史上最強のダークヒーローが帰ってきた! 驚異的な知能を持ちながら「心」のない男と、警察庁の華麗なるエリート警視が頭脳対決! 警視庁で開発中の異常犯罪データベースによって遠く離れた場所で相次いだ三件の殺人事件にはすべて拷問の痕があると判明し、続いて愛宕市でも氷室財閥当主が犠牲者に。異常犯罪のエキスパートとして現地に急行した警察庁の若き女性警視・鵜飼縣は茶屋警部を従えて捜査にあたる。一方、同市の鞍掛署は秘かに謎の老人の行方を追っていたが、発見した途端に鈴木一郎=脳男が現れて妨害する。鞍掛署にはまた署をあげての交通事故隠蔽疑惑があり、真相を探ろうとした茶屋のかつての部下が殺される……。 鍵を握る「ブックキーパー」とは何者か? 残虐な連続殺人事件の真相とは? そして神出鬼没の脳男=鈴木一郎が戻ってきた理由とは? 『指し手の顔』から十四年、乱歩賞受賞最大の問題作「脳男」シリーズがさらにパワーアップして登場。総勢六十名以上の人物を見事に描き分け、テンポよく切り替わる場面に目が離せない、エンタメの王道を行く超弩級サスペンス巨編。
絶対に残業しない東山結衣vs.どうしても残業したい部下!? 真の敵はーー。定時帰りをモットーとする結衣の前に現れた、何故か残業したがる若手社員。その理由を知った結衣は、給料アップを目指し、人事評価制度の改革を提案することに。しかし、様々な思惑に翻弄され、社内政治に巻き込まれてしまう。長期出張中の晃太郎との将来にも不安が募り……。新時代の働き方を問う、大人気シリーズ第三弾!
言いたいことを言い、行きたい場所へ行く。日本経済の青春期を駆け抜けた業界紙記者がいた。昭和三十三年、高校中退の杉田亮平は、四十倍の競争率を突破して、十九歳で石油化学新聞に入社した。国策会社民営化、エチレン不況カルテル、企業間の技術譲渡ー数々のスクープで業界を激震させ、水面下で経済の流れを作ったのは、毎号わずか四ページの業界紙の若い記者だった。全ての働く人に贈る自伝的長編経済小説!
高校生の佐藤悠斗は、ある日、カツアゲしてきた不良二人とともに異世界に転移してしまう。彼らを召喚したマディラ王国の王や宰相から転移者は高いステータスや強力な能力を持っていると説明を受けるが…悠斗のステータスはほとんど一般人以下で、スキルも影を動かすだけだと判明する。後日、迷宮に不良達と潜った際、無能だからという理由で囮として捨てられてしまった悠斗。だが彼は、密かに進化させていた自身の能力『影魔法』を駆使してそのピンチを乗り切る。さらには、道中で偶然『召喚』スキルをゲットすると、大天使や神様を仲間にしていくのだったー規格外の仲間と能力で、どんな迷宮も手軽に攻略!?お騒がせ影使いの異世界放浪記、開幕!
第13回アルファポリスファンタジー小説大賞、優秀賞受賞作! グレンリード辺境伯家の三男・エクトは、成人の儀式の際、土魔法のスキルを授かる。しかし土魔法はハズレ属性だと蔑まれており、エクトは勘当されたうえ、僻地のボーダ村の領主に任命されてしまった。五人組の女性冒険者パーティ「進撃の翼」に護衛され、領都を出発したエクト。道中、賊に襲われた商人を助けたお礼にメイドを譲ってもらったり、魔物と戦ったりしつつ、一行は無事にボーダ村に到着する。さっそくエクトが土魔法で自分の家を建てると、誰も真似できない魔法の使い方だと周囲は驚愕! 魔獣を倒し、森を切り拓き、畑を耕し……エクトの土魔法のおかげで、ボーダ村はめざましい発展を遂げていく!?
転生者の能力を決める十連ガチャで当たりを引きまくり、チートな王子様として気ままな異世界ライフを送る俺、アキト。武闘大会で優勝して目立っていたら、異世界一の“強者”とされる竜王に勝負を挑まれちゃった。しかもそいつはリオン爺ちゃんすら勝った事がない強敵らしくて、俺は慌てて猛特訓を始めたんだ。妖精王達に超鬼畜な修業で苛め抜かれたり、爺ちゃん相手に真剣勝負を繰り広げたり、仕上げに神様に紹介された高難度ダンジョンでレベリング三昧。するとそこで出会ったのは、怒りに我を忘れて暴れ回る屈強なオーガだった! 流石の俺でも勝てるか危うくない!? ……というか、従魔にしたいんだけど、ダメ?
学校でいじめられていた高校生レイヤは、クラスメイトと一緒に異世界に召喚される。そこで手に入れたのは「魔物と会話できる」スキルのみ。しかし戦闘で役に立たないため、無能力者として追放されてしまう……! 人化したスライムのティアや狼モンスターの親子と、魔界で暮らし始めたレイヤ。周囲の勢力と友好関係を築こうとしたものの、反目する一派が、かつて世界を滅ぼしかけた初代魔王・ゼラを復活させてしまう。十万年の時を経て蘇ったゼラに対し、世界の終わりだと大混乱に陥る魔界。ところがそんな心配をよそに、ゼラはレイヤたちにしか興味がないようで……!?
高校生の天坂風舞輝は、同級生三人とともに、異世界へ召喚された。だが召喚の途中で、彼を邪魔に思う一人に突き飛ばされて、みんなとはぐれてしまう。しかし、フブキは神様からユニークスキルや自分を突き飛ばした同級生の分の加護まで貰っていたので、生きていくのになんの心配もなかったのだーフブキは、魔道具の生産地として有名なシャールの町に立ち寄った。期待に胸を膨らませて魔道具屋に入ると、妙な既視感のある品が並ぶ。まるで日本の家電量販店のような?その疑問はすぐに氷解する。それらの魔道具を作った錬金術師は、なんとフブキと同じくこの世界に召喚された日本人でー異世界モンスターテイムファンタジー、待望の第7弾!
三千冊の本を載せて走る移動図書館「本バスめぐりん」との出会いは、屈託を抱えた利用者たちの心を解きほぐしていく。家族の希望で縁もゆかりもない土地で一人暮らすことになった規子の、本と共に歩んできた半生を描く「本は峠を越えて」や、十八年前になくしたはずの本が見つかったことを引き金に当時の出来事が明るみに出る「昼下がりの見つけもの」など5編を収録。めぐりんが本と人々を繋ぐ移動図書館ミステリ、シリーズ第二弾。
ふいに襲う殺人の幻視。 幻視者は「友」を止められるのか? ーー恐怖と正義、友情の間で揺れる主人公の葛藤。 『記憶屋』の織守きょうやが描く、人間の闇を炙り出した渾身のサスペンス・ミステリ! ある特殊能力のせいで、他人に関わらないように生きてきた久守一は、偶然、その力で美大生の佐伯が巷を騒がせる連続殺人犯だと知ってしまう。 社交的で人当たりもよく、とても殺人犯には見えない佐伯は、捜査線上に浮かんですらいない。 柄でもないと思いながらも、自分や後輩の身を守るため、犯行の証拠を探す久守。 しかし、友達のふりをしているうち、佐伯に対して本当の友情を感じ始めてしまうーー。 ◆ 著者について 織守きょうや(おりがみ きょうや) 1980年ロンドン生まれ。2013年『霊感検定』でデビュー。2015年「記憶屋」で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。 ほかの作品に『朝焼けにファンファーレ』(新潮社)、『花村遠野の恋と故意』(幻冬舎文庫)、『響野怪談』(角川ホラー文庫)、『少女は鳥籠で眠らない』(講談社文庫)、『ただし、無音に限り』(東京創元社)など。
空が近い。雲も近い。 当たり前に自分を満たしていた日常が、何もかも遠い。 ーー登山の最中に受けた、恩人からの無言電話。その後、知らされた恩人の滑落死。 全国の書店員が絶賛! 青春小説の妙手、額賀澪がおくる山岳ミステリ! 高校時代にスポーツクライミング部で名を馳せた主人公・岳。 訳あって大学では競技を続けないと心に決めていたが。 変人と噂される登山部部長の梓川穂高につかまり、幾度か一緒に山を登ったある日、岳のスマホを高校時代のコーチ宝田謙介からの着信があったのだがーー ◆ 著者について 額賀 澪(ぬかが みお) 1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒業。 2015年、「ウインドノーツ」(『屋上のウインドノーツ』に改題)で第22回松本清張賞、同年、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞。 ほかの作品に『沖晴くんの涙を殺して』(双葉社)、『風に恋う』(文春文庫)、『できない男』(集英社)、『タスキメシ 箱根』(小学館)、『タスキメシ』(小学館文庫)など。
ーー私たちは、なぜ分かりあえなかったんだろう? 2019年、韓国文壇最高峰「李箱文学賞」を受賞したユン・イヒョン、待望の最新作品集。 社会から軽んじられてきた主婦たち、いつのまにか生じた溝にゆれるLGBTカップル、社内での性暴力を告発した女性……。 すこしの誤解やすれ違いから愛する人や大切な仲間を一瞬にして失う痛み……私たちは、なぜ分かりあえなかったんだろう? やり場のない怒りや悲しみにひとすじの温かな眼差しを向け、〈共にあること〉を模索した十一の物語。 私に似た誰かが、あなたに似た誰かといつか出会う想像をする。 異なる、よく知らないという理由で彼らがお互いを憎み、永遠に背を向けることがないようにと願う気持ちから、私が過ごしてきたある時間を束ねた。 この壊れて粉々になった言葉、まだ答えを知らない問いかけが対話のはじまりになってくれたらうれしい。--著者「あとがき」より ■ 小さな心の同好会 ■ スンヘとミオ ■ 四十三 ■ ピクルス ■ 善き隣人 ■ 疑うドラゴンーーハジュラフ1 ■ ドラゴンナイトの資格ーーハジュラフ2 ■ ニンフたち ■ これが私たちの愛なんだってば ■ スア ■ 歴史 ■ あとがき ■ 訳者あとがき