2022年10月27日発売
闘わない、あきらめない、ポジティブに逃げる技術。人間関係、仕事、恋愛、アイデンティティーにおいて何物にも囚われず、自分が好きな自分で生きるための「逃げ方」の教科書。
“焼き鳥屋の赤提灯は町の交番”-地元・龍ヶ崎に三十余年。カウンター越しに対峙した波乱万丈、人生劇場。「地獄を見た男」俳優・大辻慎吾が紡ぐ表題作「警察病院脱走女詐欺師」と、「悪…国選弁護士」の二篇を収載。
1970年代、シンガーソングライターとして十代でデビューを飾った荒井由実。 のちに日本最大の女性ポップスター、松任谷由実=ユーミンとなる煌めく才能は いかにして世に出たかーー。 八王子の裕福な呉服店に生まれ、ピアノに触れ、清元を学び、ミッション系の私立女子校に入学。 グループ・サウンズが一世を風靡するなか、由実は高度経済成長期の東京を、好奇心いっぱいに回遊しはじめる。 米軍基地、ジャズ喫茶、ミュージカル『ヘアー』、伝説のレストラン キャンティetc.…… 次々に新しい扉を開けて、才能を開花させていく。 少女・荒井由実のデビューまでの軌跡をノンフィクション・ノベルとして描き出す。 名曲「ひこうき雲」が生まれるまでーー ◆松任谷由実さんから寄せられたコメント これはノンフィクションというより、ルポルタージュに近いかもしれない。 山内マリコさんの獰猛な取材力とインタビューに、記憶のボタンが次々とクリックされ、 私は幼少期を、青春を、サーフィンしまくった。目眩く楽しかった。 これは多くの人たちが好きなサクセスストーリーの真逆だから、全くシンパシーが得られなかったとしても仕方ない。 正に、"事実は小説よりも奇なり"。 ひとりの特異な少女が、50s、60s、そして70sの、 東京カルチャーとカウンターカルチャーに彩られ、特異なまま大人になってゆくお話。 山内さんの大いなる好奇心が、私自身もすっかり忘れていた愛を、思い出させてくれた。 こんな機会を与えていただけて、本当に良かったと思う。 つくづく私は、"ユーミン"以外のものにはなれなかったのだなあと、 覚悟とも諦めともつかない幸せな気持ちで、この小説を読み終えた。 ◆目次 第一章 八王子の由実ちゃん 第二章 ピアノ、清元、サウダージ 第三章 立教女学院とパイプオルガン 第四章 マギーと立川基地 第五章 らせん階段の家 第六章 フィンガーズ・デイズ 第七章 一九六九年 第八章 カルチエ・ラタン的御茶ノ水 第九章 セブンティーン! 第十章 ハロー、キャラメル・ママ
おっとり令嬢フローラは、侯爵家の嫡男アドルフと幼馴染。容姿も能力も完璧な彼はーヤキモチ焼きでどこにでもつきまとってくる厄介な存在でもあった。すべてアドルフなりの不器用な愛情表現なのだが、鈍感なフローラには逆効果。しまいには上から目線で求婚したことで、フローラの長年の鬱憤が爆発!「私は貴方が嫌いです!!だから結婚なんて絶対に嫌!!!!」本気の拒絶を目にした彼は動揺し、プライドをかなぐり捨てて方向転換を決意するが!?
ある日、森で引きこもり生活をしていたミチカは川へ洗濯に行くことに。そこへどんぶらこと流れてきたのは大きな桃…ではなく、縦にも横にも大きな領主様だった!?彼は長年見た目のせいで周囲から侮蔑される事に悩んでいたが、ミチカは己のチート能力で呪いが原因と見抜く。ついでに呪いを解いてあげたら彼は目も覚めるような美丈夫に大変身!以来度々川を流れてきては全力アプローチする天然な彼に、ミチカは突っ込みつつも心和むようになりー。
無実の罪で国を追われた王太子・サミュエルの妃だったヴァネッサは、田舎に逃れて男を装い、小説を書いていた。その内容はサミュエルを主人公にした復讐譚。物語は、主人公が王太子に復権し国王にまでのぼり詰め、いよいよ最終章となる恋愛編へ突入。だが恋愛のわからないヴァネッサは続きが書けない。そこへ突如サミュエルが現れて!?「君の望み通り、この国の王になったんだよ」なぜか彼に執着されて、恋愛編の続きを実践することになり…?
一匹の精子として人格を得た「僕」は、気持ちいい羊水の中、胎児として平和な日々を送っていた、が、ある日、殺人事件の目撃者になってしまう。そして被害者は、なんと、とうちゃん、かあちゃん!?不思議な記憶をもつ僕の一生のお話です。