2022年12月6日発売
三十年以上、正体不明の灰色の雲に覆われているー不思子町。この町に暮らす小学六年生の遠野葵は、無二の親友であり、またそれ以上の存在とも感じている同級生の落合紫子と、幼い日々を幸せに暮らしていた。しかし、研究者である父の醜聞が突然暴かれたことをきっかけに、紫子は狭い町中からバッシングを受けるようになり、学校では激しいいじめに遭ってしまう。やがて、彼女は転校して葵の前から姿を消してしまった。同じ頃、不思子町では住人が相次いで失踪する不可解な事件が起きるー。紫子と入れ替わるようにやってきた新しいクラス担任の狭間百合は、不安を抱える生徒たちを慰撫するように振る舞う。ただ、葵だけがどこか違和感を抱いていた…。そして、ある日の道徳の時間、百合はクラス全員にこう告げる。「このクラスで生きていてはいけない人間がいます」二人の少女をめぐる運命の「百合」驚愕の「ミステリ」戦慄の「ホラー」。第42回横溝正史ミステリ&ホラー大賞“優秀賞”受賞作。
1941年、ハワイで起きた白人男性と日本人女性の惨殺事件。容疑者を追う米国人の刑事は、辿り着いた香港で太平洋戦争の勃発に遭遇するーー戦禍の太平洋諸国で真相を追い求める男の彷徨を描くエドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀長篇賞受賞の大作
使命もチートもなかった転生令嬢カレンは、様々な出会いと別れを経て、魔法使いとなり、転生仲間エルから託された使い魔ルカと共に、皇位を狙う皇太子ライナルトを助けて、邪智暴虐の皇帝を倒す計画に力を貸す。だが、皇女が皇帝側につき、ライナルト陣営は孤立。あとがない彼らは、いよいよ反逆の狼煙をあげる!熾烈な皇位争いに決戦の時が訪れる第5巻。書籍特典として書き下ろし短篇×2本収録。
故郷の村を突然、山賊に襲われてしまったユージン。愛犬・ジュピターと仲間達とともに、父の形見「四天王の剣」を携えて戦う決意をするがー。釈迦、イエス・キリスト、モハメッドがもし同時代に生きて、互いに交流をしていたら…。カリフォルニア在住の著者が紡ぎだす、壮大なスケールの歴史ファンタジー小説。
小さな駅の、小さな時計台に設置された古いからくり時計の「私」。正確に時を刻みながら、改札や駅前広場を通りゆく人々を観察している…不器用に、しかし懸命に生きる住人たちの織り成す、13人13様のストーリー。
新発明『第四のガソリン』を巡る争奪戦。跳梁跋扈する怪盗〈梟〉とは何者なのか? 〈ジェフェリー・ブラックバーン〉シリーズの長編第四作を初邦訳! 暗闇に踊る梟 訳者あとがき 解説 二階堂黎人
寄宿学校を恐怖に陥れる怪事件の数々。散り行く命は〈アバドン〉への供物なのか? 陰鬱な連続怪死事件にロンドン警視庁のダン・パードウ警部が挑む! アバドンの水晶 訳者あとがき 解説 三門優祐
東京・三田綱町で一大外科病院を築き上げた元海軍軍医の時田利平の一族が辿る数奇な運命を、昭和の初頭から太平洋戦争の敗戦、復興にいたるまでの時期を背景に描いた、空前の大河小説。二・二六事件に遭遇する陸軍中尉の脇敬助、利平の次女でセツルメント運動に献身する時田夏江、夏江の甥で大人たちの世界を垣間見ていく小学生の木暮悠太……。それぞれの運命が大きく変転していくーー。 芸術選奨文部大臣賞。
矢崎忠一は、最愛の妻を殺しました。 陸軍中尉はなぜ、親友の幼馴染である美しき妻・雪野を殺したのか。 問わず語りに語られる、舞台女優・沢子の流転の半生と異常な愛情。 大正ロマンの旗手による、謎に満ちた中編二作品。挿絵106枚収録。 どうした訳だろう。彼女(あれ)は、あの晩に限って、今まで一度も見せたことのないような厳然とした顔をして言った。 「あなたは取返(とりかえ)しのつかないことを仰言(おっしゃ)いましたわね。しかしあたしはもう覚悟をきめました。あなたはあたしの良人(おっと)です。さ、どうでも気のすむようになさい」(「秘薬紫雪」より) 私は一人の不思議な、風のような女の知り合いになった。(…)其日(そのひ)にも私は例の隅の卓(テーブル)で、食後の煙草(たばこ)をふかしていたのです。一人の見知らぬ女が、恰度(ちょうど)私と反対の隅に坐ってじっとこちらを見ているのです。特に注意を惹(ひ)く女でもなかったのですが、一見非常な苦悩を湛(たた)えて、世にもたよりないと言ったようなその眼が、じっと私を瞶(みつめ)ているのです。(「風のように」より) 秘薬紫雪 風のように 解説(末國善己)
シリーズ第5巻「渋江抽斎」は鷗外の史伝小説の第一作であり、史伝三部作の一つである。江戸時代の侍医、考証学者であった渋江抽斎とその妻五百や子孫について描いた作品。江戸時代のお金事情や女性が軽んじられていた時代にたくましく生きた妻五百など抽斎の生き様以外の魅力も詰まった作品である。 その一 その二 その三 その四 その五 その六 その七 その八 その九 その十 その十一 その十二 その十三 その十四 その十五 その十六 その十七 その十八 その十九 その二十 その二十一 その二十二 その二十三 その二十四 その二十五 その二十六 その二十七 その二十八 その二十九 その三十 その三十一 その三十二 その三十三 その三十四 その三十五 その三十六 その三十七 その三十八 その三十九 その四十 その四十一 その四十二 その四十三 その四十四 その四十五 その四十六 その四十七 その四十八 その四十九 その五十 その五十一 その五十二 その五十三 その五十四 その五十五 その五十六 その五十七
シリーズ第5巻「渋江抽斎」は鷗外の史伝小説の第一作であり、史伝三部作の一つである。江戸時代の侍医、考証学者であった渋江抽斎とその妻五百や子孫について描いた作品。江戸時代のお金事情や女性が軽んじられていた時代にたくましく生きた妻五百など抽斎の生き様以外の魅力も詰まった作品である。 その五十八 その五十九 その六十 その六十一 その六十二 その六十三 その六十四 その六十五 その六十六 その六十七 その六十八 その六十九 その七十 その七十一 その七十二 その七十三 その七十四 その七十五 その七十六 その七十七 その七十八 その七十九 その八十 その八十一 その八十二 その八十三 その八十四 その八十五 その八十六 その八十七 その八十八 その八十九 その九十 その九十一 その九十二 その九十三 その九十四 その九十五 その九十六 その九十七 その九十八 その九十九 その百 その百一 その百二 その百三 その百四 その百五 その百六 その百七 その百八 その百九 その百十 その百十一 その百十二 その百十三 その百十四 その百十五 その百十六 その百十七 その百十八 その百十九