小説むすび | 2022年12月発売

2022年12月発売

君の地球が平らになりますように君の地球が平らになりますように

出版社

集英社

発売日

2022年12月5日 発売

令和最注目の小説家・斜線堂有紀が描く、5つの地獄の恋路。『愛じゃないならこれは何』に続く、恋愛小説集、ウェブ掲載の4編に加え、書き下ろしを加え書籍化!! ・君の地球が平らになりますように 地味で冴えない女子大生・小町は、同じサークルの東が好きだった。けれど人気者の東は、小町には到底手が届かない存在。 そして数年が経ち、再会した東は変わり果てていた。いわゆる『陰謀論』にどっぷり浸かった彼は、周囲から孤立していたのだ。小町は思う。……今なら東と付き合えるかも? ・転ばぬ先の獣道 トラと月子は、学生時代からのカップル。トラはいつも誰かに頼られて、周囲には人が絶えない。彼と付き合っている月子はそれが自慢だった。 でも、一緒に棲んで何年たっても、二人に結婚の話はない。このまま結婚出来ないことを危惧した月子は、マッチングアプリを使って『保険の男』を探すことに……。 ・『彼女と握手する』なら無料 地下アイドルグループ『東京グレーテル』の黒藤えいらと握手するなら三千円。時間は大体十秒。三倍出してくれるなら三十秒。ファンはえいらと触れ合うために、 お金を払って並んでくれる。来てくれるファンたちのことを、その瞬間だけえいらは好きになる……。 そんなえいらが彼氏を作ったのは、25歳の時、アイドルとしてピークを迎えた頃だった。 ・大団円の前に死ぬ 仁愛は、担当ホストと結婚するのが夢だ。そのために、風俗で必死で稼いだお金を、何百万円もシャンパンに代えてきた。 しかしある日、自分の担当にいきなり200万の酒をいれる女が現れた。仁愛の生き別れの姉だ。 その日を境に、姉妹同士による歌舞伎町での血で血を洗う戦いがはじまった。 その他書き下ろしを収録!! 【著者プロフィール】 斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき) 第23回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》を『キネマ探偵カレイドミステリー』にて受賞、同作でデビュー。『コール・ミー・バイ・ノーネーム』『恋に至る病』『楽園とは探偵の不在なり』『廃遊園地の殺人』など、ミステリ作品を中心に著作多数。恋愛小説集『愛じゃないならこれは何』絶賛発売中。

天使たちの都市天使たちの都市

出版社

新泉社

発売日

2022年12月5日 発売

ジャンル

《遠のく女にわたしは訊いてみたかった。  これからわたしはどこへ行くべきか、どこへ向かうべきなのかーー。》 傷つきながらも声をあげられずにいる人、社会から見捨てられた人たちへの、“同感”のまなざしが光る珠玉の短篇集。 米国に養子に出され、十五年ぶりに一時帰国した十九歳の〈きみ〉、結婚移民としてウズベキスタンから渡韓した高麗人三世の〈彼女〉、父の家庭内暴力の跡をからだじゅうに残している〈わたし〉--。 癒えない傷を抱えた人の心を繊細に描き、世代を超えて支持される七篇の中短篇。 「韓国人男性が女性にやさしいのは知ってるわ。韓国ドラマを毎日観てるから。これからはうちの姉も韓国人よね。だから韓国の男の人が韓国人女性に接するように、同じように大事にしてあげてね。お義兄さんに望むのはそれだけ」 「韓国人と結婚したからって韓国人になれるわけではないってことを、わたしもわからなかった。たとえ運良く韓国籍を取得したとしても、わたしは端から何者にもなれない境界線に佇む人間でしかないの。結局、わたしも父も、同じ列車に乗っていたってわけね。つまり……目的地を持たない貨物列車はいまなお走り続けているのよ。わたしは身ひとつで、行き先もわからない列車の中から外を眺めているだけ」 天使たちの都市 そして、一週間 インタビュー 消えた影 背後に 記念写真 女に道を訊く 作家のことば 日本の読者の皆さんへの手紙 訳者あとがき

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