小説むすび | 2022年3月発売

2022年3月発売

新編 夢の棲む街新編 夢の棲む街

当時二十歳の学生が書いた伝説の作、山尾悠子のプロトタイプとしての才能がもっとも高密度に結晶した「夢の棲む街」。その作品世界を現在の作者が再訪する問題作「漏斗と螺旋」を初収録。あわせて読めば山尾悠子の今と過去の文章や創作へのスタンスの違いがよくわかる。 山尾悠子作品をリスペクトし、読み込み、自らの創作の糧にしてきた中川多理と川野芽生が挿人形と解説を担当する。 若い女性の才に頌されて『夢の棲む街』は、新たな命を輝きをもつ。 +++ 「夢の棲む街」は長い間〈薔薇色の脚〉を夢見ながら待っていた。 そう思えるほどの[新編]--まさに新たに編集された『夢の棲む街』-- この本のために作りおろし、この本でしか見ることのできない中川多理の未発表〈薔薇色の脚〉を載せて『新編・夢の棲む街』を読者にお届けします。 2020年1月に『群像』に書き下ろした山尾悠子の「漏斗と螺旋」を合わせ収録しています。この短編はある意味、40年ほど前に書かれた「夢の棲む街」を今、山尾悠子がアプローチするという要素をもっています。それは別の言い方をすると、山尾悠子の自作[読書論]になると思います。 山尾悠子自身の読み、中川多理の新作人形、そしてその人形を秘密の部屋に込めたようなデザインを施したミルキィ・イソベ、山尾悠子作品を読み続け、中川多理を見続けた、新進の歌人・川野芽生がその二人のコラボレーションを含めて解説をしています。 今という地点から、様々なクリエイターが「夢の棲む街」を[読んで]いるーーそういう編み方になっています。 手にした読者が、より自由に、より深く、より愉しく読んでもらえるように…山尾悠子の魅力にダイレクトに近づけるように…新たに編集してあります。新編の意味はそういうことです。 あたなたにしかできない、新たな読み方を体験していただきたいものです。 「薔薇色の脚のオード」  「夢の棲む街」 「漏斗と螺旋」 解説「薔薇色の、言葉と肉」川野芽生

【POD】清流学園山楽部 目指せ! 南アルプス鳳凰三山 第2幕【POD】清流学園山楽部 目指せ! 南アルプス鳳凰三山 第2幕

◎私立、清流学園高校で新規発足を果たした運動部があった。その部活名は[清流学園山楽部]と言って、“山を楽しむ部活”と言う意味合いが込められて名付けられていたのだ。その清流学園山楽部には顧問である山岸先生を筆頭に、星野隼人、沢井友香里、杉咲華菜、如月穂乃花の4人の新一年生の部員達が在籍をして活動を始めたのである。そして、最初の山行き行事の寝姿山〜高根山の登山に山楽部御一行は臨んで行く。高根山の崖斜面の急坂や、寝姿山での展望を眺めながらの山頂昼食、下田での温泉入浴などの、数々の思いで深い登山行程を終えたのだった。 と、ここまでが前巻、第1幕までのお話になります。清流学園に彗星のごとく新規発足した清流学園山楽部は、この第2幕から怒涛の展開? に突入して行くのです。 何故、怒涛の展開になって行くのか? それは第2幕の話しの中では登山以外の話しも織り交ぜてあり、青春を謳歌する高校生達の青春学園ストーリーの話も展開されて行くからです。 アルバイトの事で仲間外れにされた穂乃花が憤激して怒り、部活をボイコットして仲間の部員達ともギクシャクとした関係に陥ってしまう「穂乃花の葛藤」 穂乃花に想いを寄せる岸本和也の恋心を描いた「岸本和也、恋をする」 隼人と華菜が沼津駅周辺でデートをして、恋心が芽生えて交際に発展して行くまでを描いた「隼人と華菜の初デート」 と言う、清流学園山楽部の劇中では初となる[恋愛話し回]も書かせて頂きました。そんな、青春を謳歌しながら山を極めようとする若者達の姿を描いた青春学園ストーリー、清流学園山楽部の第2幕が開幕するのです。 あっ! 勿論、登山の話も劇中に展開されて行きます。鳳凰三山を目指すまでの山行き行事では中盤の山場となる笠取山の話しが、これまた読み応えのある内容の話が描かれています。読者様のご期待に答える内容となっておりますので、じっくりと読んで貰えると嬉しいです。

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