2022年7月26日発売
わたしたちには翼がある。新しい時代へ、力強く飛び立つ翼が。戊辰戦争を生き延びた孤独な少女は、横浜の女学校「フェリス・セミナリー」と出会う。女性の自立と子どもの幸せを希求し、やがて、明治の文学者・若松賎子として歩みだすー名作児童文学『小公子』を日本で初めて翻訳。命を燃やし尽くした三十一年の生涯に新たな光をあてる感動長編。
チンギス・カンは、スブタイとジェベを先頭に、ジョチ、チャガタイ、ウゲディを率いホラズム国へと進軍する。帝のアラーウッディーンと皇子のジャラールッディーンらが、モンゴル軍を迎え撃つー。
TVアニメシリーズ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』小説版! 2030年、千葉県逃尾市に一体の未確認飛行生物が飛来する。 「ジェットジャガー」と呼ばれる銀色のロボットと交戦の末、突然死を遂げたその怪鳥は「ラドン」と名付けられた。 その後、逃尾市周辺でラドンの死骸が相次いで発見されてーー小説で描かれるもう一つの物語。
1816年、レマン湖畔。バイロン卿の別荘では、5人の男女がそれぞれ怪奇譚を披露することになる。そこで幼い子を亡くしたばかりのメアリー・シェリーは、生命の禁忌に触れる怪物を夢想しはじめた。いっぽう現代の英国。若きトランスジェンダーの医師ライ・シェリーは、人体冷凍保存施設で出会った気鋭の人工知能研究者ヴィクター・スタインと関係を持つ。しかし謎多き彼は、秘密裏に危うい研究を進めていた…。繰り返される人類の見果てぬ夢が叶う日はくるのか?混沌と狂騒の時代におくる、最も危険なラブストーリー。
天才芸術家E・T・A・ホフマン、怪奇と諧謔溢れる傑作が風雅絶妙の名訳で蘇る。魔的な戦慄に満ち充ちたドッペルゲンガー長編『悪魔の美酒』、緑金の小蛇のメルヒェン『黄金宝壺』、鏡影綺譚『歳晩祭夜話』ほか、様々な分野で影響を与え続ける幻妖美につつまれた幻想小説。挿絵多数。
本の好きな王様がいました。王様はもう年寄りで、目がほとんど見えません。王様は二人の男を城に呼び、言いました。 「わしは本が好きだ。今までたくさんの本を読んだ。たいていの本は読んだつもりだ。しかし、目が悪くなり、もう本を読むことができない。でもわしは、本が好きだ。だから、本の話を聞きたいのだ。 お前たち、世界中をまわって『めずらしい本』について知っている者を探し出し、その者から、その本についての話を聞いてきてくれ。 そしてその本の話をわしに教えてほしいのだ」 旅に出たふたりの男は、たくさんの本の話を持ち帰り、王様のために夜ごと語り出したー。 お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケによる、抱腹絶倒・感涙必至の本の旅!
1945年、中国北部、旧満州の山奥・興安嶺で拾われて育ったワンチュンリエン、その娘のツァンホンメイ、孫娘ヤンリュウの三世代の物語。中国では「日本鬼子」と呼ばれ、文化大革命では徹底的な弾圧に晒されたワンチュンリエン。医師を志すも、社会からそれを許されなかったツァンホンメイ。日本に帰国後、壮絶ないじめにあった兄をもつヤンリュウ。女性が、自らに語るように過酷な過去と向かい合い、三世代それぞれのアイデンティティの不安が錯綜する。
土地固有のかたちとフランス語の多様性を追求し続けたスイス・ロマンドの国民作家C・F・ラミュ──ラヴォー地域の村落を理想郷として描く詩的小説の表題作、故郷の地勢から発する文学を決意した「存在理由」、「手本としてのセザンヌ」「ベルナール・グラッセへの手紙」を収録。本邦初訳。
[商品について] ーお父さん、お母さん、いろいろあったけど、私はまだギターと生きていますー 3歳のときに、私は先天白内障で左目を失った。4歳のときに、私はギターと出会い夢中になった。5歳のとき、私は先生について本格的にギターを習った。13歳のとき、私はコンクールに出て2位になった。それはやがて私をひとりのスペインのギタリストとの出会いへと導き、やがてはるか海の彼方にあるスペインの地へと、私を誘うことになったーー失明の危機を乗り越えてギターの才能を開花させた少女・あさひが、さまざまな国際コンクールを闘いながら一流のギタリストへと成長する姿を描いた、美しく心に沁みる物語。 [目次] 第1章 プロローグ 第2章 苫小牧のレッスン 第3章 2つの道内の音楽コンクール 第4章 東京 第5章 右目の手術 第6章 ユーンさんとの出会い 第7章 学生ギターコンクール 第8章 スペイン留学 第9章 マリア・テレサのレッスン 第10章 コルドバ 第11章 タレガ 第12章 セゴビア国際ギターコンクール 第13章 光のない練習曲 第14章 アランフェス協奏曲 第15章 ハッピー珈琲店 第16章 カナリア島 第17章 闘牛士の剣 第18章 バレンシアとバルセロナ 第19章 アルハンブラ国際ギターコンクール 第20章 マヨルカ島 第21章 ショパン博物館 第22章 フランシスコ・タレガ国際ギターコンクール 第23章 ポルトガル 第24章 天正少年使節 第25章 悩み 第26章 パリ公演 第27章 入院 第28章 水の都ヴェネツィア 第29章 心臓発作 第30章 サロブレーニャ 第31章 遺書 第32章 エピローグ あとがき [担当からのコメント] ギタリストの物語である本書には、ギターで弾かれる様々な名曲が登場します。読み進めていると、だんだん主人公のあさひが知らない曲を弾いていると、それがどんな曲なのか気になってきます。美しい曲にインスパイアされて生まれたひとりのギタリストの人生の物語、ぜひギターの音色とともにお楽しみください。 [著者プロフィール] 手塚 健旨(てづか・たけし) Takeshi Tezuka (Guitarra) 札幌市出身。1972年より5年間スペインに留学。 レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ、ナルシソ・イエペス、ホセ・ルイス・ゴンサレスの 各氏に師事。帰国後、コンサート及びギター教授活動を続ける傍ら音楽雑誌への執筆、CD解説も行う。現在は国内はもとより、ヨーロッパ各国、トルコ、南米などで多くのコンサートをもち、各国の主要国際ギターコンクールの審査員も務めている。 著書多数。『スペイン 音楽紀行』、『スペイン音楽と美術の旅』(音楽の友社)の他、『フランシスコ・タレガ』A.リウス著/翻訳 手塚健旨(現代ギター社)、ギター専門誌「現代ギター」の連載をまとめた『ギター名曲ミステリー』(現代ギター社)、新たに発見された貴重な資料を元に書き下ろした『手帳と手書き譜から辿る フランシスコ・タレガ伝』(2021年 現代ギター社)など ギター教本『ターレガのギターレッスン』(編著)、『最も速く上達する《ターレガのテクニックによる毎日のギター練習》』を2019年、2020年に出版。ギターソロ、他多数のCD発売中。 2013年11月、スペイン・リナレス市のアンドレス・セゴビア財団より、アンドレス・セゴビア賞のメダルを授与。2019年、ギター音楽の普及に対する貢献が認められ、スペインのハエン県のAteneo(学芸員)会員認定。 2022年5月、リナレス市より表彰され、セゴビア博物館に「Sala de Musica Takeshi Tezuka テヅカ タケシ 音楽サロン」が作られる。