2022年8月30日発売
天才画家の祖母・幸代、おっとりした母・文乃と暮らす女子高生・天本有里。三人は、突然の火事で両親を亡くし上京してきた少女・香を保護することになる。しかし、香の信頼する高校時代の恩師の隠していた秘密が見つかり、天本家は事件に巻き込まれていく。指を切断された遺体が発見され、有里たちにも危険がせまるー!
特殊な死に方をした“俺”は神によって美少女に転生させられた。しかも「悪役令嬢にTS転生して実は善人なのに追放される様子を配信でRTAしてもらう」というハチャメチャな条件付き。そのうえRTAのスコアが高いほど次の人生で加護が得られるという。ならば最速で追放ルートになることを目指し「暴力」「暴言」「喧嘩」「無双」「禁呪」etcありとあらゆることを試した結果、なぜか学園での人気者に!?そんなとき『竜殺し』と邂逅したマリアンヌはールールブレイカー必至?逆RTAファンタジー!!
現代日本の高校生、久住海斗。異世界アトランテラの暗殺者アベル・グランジ。ある日、二人の魂が入れ替わってしまう。カイトは、暗殺者アベルとして、ごく普通の高校生の魂のまま、とてつもなくハードな暗殺任務をクリアせねばならない。アベルは敵が多い。スキを見せればすぐに殺される。アベルは、高校生カイトとして、暗殺者の魂のまま、いじめられっ子としての自分を変えていかねばならない。貧弱な身体だが、アベルには魂に染み付いた殺しのスキルがある。アベルとカイトは、夢の中でだけ会うことができる。カイトに生き残ることを要求するアベル。母を守って欲しい、いじめられっ子の自分を変えてほしい、と頼むカイト。二つの世界で同時に冒険が始まるー。
冬の大樹の村に、怪しい(?)友達を連れて子供達が帰ってきた。高度な作戦と悔しい犠牲…今、壮絶な「雪合戦」の火蓋が切られる!!そして、ついに“海岸のダンジョン”攻略へ。力を合わせて試練に挑む一行が出会った女性は、始祖さんのー!?頑張れ、始祖さん!
アンジェラは突如前世を思い出した。そして今の自分が、前世で大好きだったロマンス小説の推しキャラ、ガチムチのジュダール将軍の“妻”で、今日が“初夜”であることに!だが、アンジェラは小説の中ではヒロインの異母姉で、ヒロインに嫉妬して破滅する悪女枠…。このままでは推しとエロエロ新婚生活を送るどころか、悪女道まっしぐらで斬首されてジ・エンド!なんとしても、とりあえずこの初夜、エロエロに乗り切ってみせます!!そしてあわよくば…前世チートで結末をひっくり返し、この先も旦那様とラブラブな性生活を送りたい。悪女に転生してしまった前世喪女と無骨で色事は不得手なマッチョな将軍閣下の、“初夜”から始まる溺愛ストーリー!
両親の死をきっかけに貴族の地位を失ってしまったユリア。生きるために宮廷錬金術師として働き始めたユリアだが、唯一の理解者と信じていた王子にも裏切られ、王宮を追放されてしまう。帰る場所すらなくしたユリアは、偶然訪れた街でお人好し旅団の「四風の旅団」のメンバーと出会う。これが運命の出会いになることをこのときのユリアはまだ知らないー。天才錬金術師の人生再生ファンタジー!
明治になり松江藩でも、武士たちはその身分、家禄を失った。幼いころは武家の娘として大切に育てられてきたセツは、住まいを追い出され、働く意欲を失った父に代わって、縫物仕事や機織りで糊口をしのいでいた。折しも日本に憧れ、来日したものの、原稿が採用されず、英語教師となったラフカディオ・ハーンが松江の尋常中学校に“ヘルン先生”として赴任する。縁あってセツはハーンの身の回りの世話をすることに。セツが語る怪談に興味を示したハーンは、何度も繰り返し話すように頼む。こうして二人の共同作業が始まった…。
ホテルは文化である。経営理念の実現と合理化や人材難との狭間で懊悩する孤独なオーナー経営者。大手外資系ホテルとの提携交渉の末にたどり着いた先は…。京都の老舗グランドホテルの裏側で繰り広げられるホテルマンたちの闘い。
二度目の大学受験に向けて勉強に精を出す青山雄太は、ひょんなことから九段衆議院議員宿舎に入居することに。様々な政界の人物との交流の中、懇意になった議員子女・貴美子に政治の道を進められるが…。思いがけず議員宿舎の住民となった雄太が目にした、60年代の混沌たる政治情勢と、青年時代の刹那的な煌めきを描いた郷愁誘う青春小説。
王国の戦術補佐官として功績を上げていたイディオだが、冤罪を掛けられ、辺境のダブロ領へと左遷されることに。肩書きこそ軍師となった栄転だが、実際には中央から切り離されたようなものだ。それでも持ち前の誠実さを持って任務にあたろうと気持ちを新たにしていたが、任地での彼の扱いは思いのほか良いものだった。ダブロ侯爵もイディオに好意的であり、左遷された落ち目の人間ではなく、優秀な軍師として扱ってくれている。副官となったミューティも優秀な魔法使いで、彼の心の支えになってくれていた。部隊増強のためにスカウトした女剣士のエスフォとは、体を重ねるだけでなく、気持ちでも通じ合っている。かつての同僚でもある諜報員のソリテもまた、彼を慕って信頼出来る仲間になってくれた。癒やしとして、交流として、報酬として。様々な理由でイディオを求める美女たちだったが、そのどれもが裏表のない、純粋な好意だと信じられる。愛する女性たちと協力し、能力を高め合ったイディオはいつしか最高の軍師として部隊をまとめ、傍若無人な王国相手にも大きな戦果を上げていき…。
女誰かの家の二階に集って織物、刺繍、縫い物、布鞋作りなど女紅と呼ばれる手仕事に従事する。そこで女書によって詠んだ詩を歌い、年配になれば自伝を書いて詠じた。女たちは、文字によって現実とは違う世界に遊び、苦しみや悲しみを発散した。彼女たちは苦しみや悲しみで縒った糸を文字にする。文字は涙である。詩や自伝という形式は、その涙を溜める袋である。彼女たちは、女書を習得することで涙の袋を抱え、そこに涙を捨てていたのだ。そして涙は笑いに変えられた。これは男性や親から抑圧され、不自由な身の上をかこつ彼女たちにとっては少なからぬ救いだった。