2022年9月28日発売
1948年、終戦後の日本。中学2年になったイコの周囲には、やけどを負った同級生や傷痍軍人の物乞いなど、今だ戦争の傷跡が多く残されていた。母を早くに亡くしいつも心のどこかに不安を抱えるイコだったが、英語の授業で習った【〜ing=現在進行形】にがぜん夢中になる。「現在進行形、今を進むという事!」急展開で変わっていく価値観に戸惑いながら、イコは必死に時代をつかもうとする。そして「いつかどこかへ行きたい。私ひとりで」そう強く願うようになる。でもまだ、日本からの海外渡航が許されない時代。手段も理由も見つからないまま大学を卒業したイコに、ある日大きなチャンスが巡ってくる……。「魔女の宅急便」の著者・世界的児童文学作家、角野栄子の『トンネルの森 1945』に続く自伝的物語。戦後の日本を舞台に、懸命に自分の路を探す少女の成長をエスプリとユーモア溢れるタッチで描く著者の原点ともいうべき作品。87歳、角野栄子は今も現在進行形だ! 大西洋 市ヶ谷 イコ 十三歳 市ヶ谷 イコ 十六歳 早稲田 イコ 十八歳 新宿 イコ 二十二歳 太平洋
僕はユーチューバーの息子、津村ユニス。幼少期の僕はすべてをコンテンツ化され、そのせいでずっといじめられている。ユニスなんて、どっかのアニメの神みたいな名前をつけた父親は、大人気ユーチューバーだった、そう、昔は。父親の命日、遺品の整理をしようと父の部屋に入った僕は「ユーチューバーの遺書」と題された原稿を発見した。-「ユーチューバーの末裔」。「亜世界からの侵入の危機にある世界を救え」と、主人公・神志那夢丸の前に賢者を名乗る「仁・オールランド」が突如現れた。政治家の父を恐れ、受験勉強にストレスを抱える日常と、まるでRPGのように世界の危機に立ち向かう非日常が奇妙に交差する。失恋、同級生の自殺、秘密の基地…心に暗い影を落とす過去を変えたいと願った夢丸が見たものとは?-「賢者避行」。
DV-声を上げられない被害者たちが、今日もどこかで心と体に瀕死の重傷を負っている。暴力夫から命がけで逃れ、江ノ島を望む風変わりなシェルターにたどり着いた紀子。その家には、ある一つの「ルール」があった。絶望の果てを見た女たちが生きる世界。究極のシスターフッド・ノワール。
αの玩具にされた過去を知っても、零士はレキから離れていかなかった。それどころかバイト先に現れた“初めて”の男・理人対策に「彼氏の振り」を依頼すると、必要以上に甘い言動を繰り返し、嫉妬まで見せだして!?恋愛感情のない“セフレ”のはずが、レキの心も思わず高鳴ってしまい…。他のαとは違うー。徐々に心を許しはじめたとき、今度は零士に熱愛報道がとびだし一波乱!?
10年愛され続けるロングセラー感動作が単行本化!ある日、高2のソウのゲタ箱に一通の手紙が入っていた。差出人は学校イチ可愛いと言われる同級生のルウコだった。それからふたりの秘密の文通が始まる。文通を重ねるうち、実は彼女が難病で余命わずかだと知ってしまう。ルウコは「もしも私が死んだら、ある約束を果たして欲しい」とソウに頼む。その約束には彼女が手紙を書いた本当の意味が隠されていた…。-生と死の狭間で未来を諦めず生きるふたりの純愛物語。単行本限定の特別番外編付き!
70万部突破のベストセラー 『すべての瞬間が君だった』の ハ・テワンによる3年ぶりの新作! 「読み終えて涙が出ました。いつも暖かい慰めになってくれてありがとうございます」 「今日の私の姿がそのまま文の中に込められています。大きな力をもらいました」 …感動の声続々!! あなたの心の奥底をゆさぶり、やがてあたたかさに満たす一冊。 偶然出会ったたった一行の 心のこもった文章が、 時にその瞬間を、 一日を、 これからの人生を乗り越える 力を与えてくれる。 人生のさまざまな瞬間に寄り添い、 ささいな日常をきらきらと輝かせる そんなことばがぎっしりつまったエッセイです。 本書の中には、 誰かを思うたくさんの心が込められています。 辛いのではないか。 痛いのではないか。 どうすれば慰めになるのか。 どうすれば愛をこめた言葉をかけることができるのか。 もっと勇気を与えたくて、 力になってあげたくて、 一歩近寄ろうとする気持ち。 ハ・テワンが読者に向けて発信する文章には、 このような愛に満ちています。 前作が70万部超えるほど長く愛されているのも、 彼に感謝の気持ちを表す読者たちの返事が毎日のように殺到するのも、 そのため。 本書は、多くの人が忘れかけていた 「愛」や「優しさ」を日常のなかにとり戻す一冊。 読めば、心の奥がゆさぶられ、涙と笑顔にあふれ、 やがて、心がふわっとやわらかくなることでしょう。
伯爵令嬢アネットは、国同士の絆を深めるべく魔人の国に嫁ぐことに。恐ろしい魔人達が棲む国…と噂されていたが、なんと結婚相手の魔王ゼルラクシュは、彼女が前世で全てを捧げていた推しだった!ひと目見た瞬間、あまりの萌え(と魔王の凄まじい覇気)で鼻血を噴出してしまう。このままでは推しにドン引きされて婚約解消の危機!平常心を保つために魔王のぬいぐるみを作って想いをぶつけていたら、そこにまさかの魔王本人の魂が入ってしまい!?
事故のため国家魔術師の職を失ってしまったモニカ。実家からも見放され、魔術道具店で働き始めたところ、美貌の魔術師・スヴェンが連日現れる。スヴェンはモニカと魔力を競い合った元同僚。彼は必ず月長石を買い、モニカに向かってニヤリと不気味な笑みを浮かべるのだ。月長石の石言葉は「恋」。陰キャコミュ障でうまく恋心を口にできないスヴェンは、石に託してモニカに思いを伝えようとする。しかしモニカには全く通じていないようで!?