2023年3月1日発売
新聖祭の砂糖菓子を作る、大仕事を引き受けた銀砂糖師の少女アン。 巨大な砂糖菓子を製作するため国教会から格安で借りた城は、まさかの幽霊城!? さらに工房長の娘ブリジットが謎めいた美男子妖精を連れ帰ってくるなど波乱の連続で!? 角川ビーンズ文庫版5・6巻の合本に、書き下ろし短編「もしもーーの、おとぎ話」「続・もしもーーの、おとぎ話」「子爵と猫のないしょ話」の三本とキャラクターラフを収録した完全版、第三弾! ※角川ビーンズ文庫版の挿絵は未収録となります。
自殺を決意した夏美は、ネットで繋がった同じ望みを持つ三人と車で山へ向かう。夜更け、車中で練炭に着火しようとした時、森の奥から赤ん坊の泣き声が。「最後の人助け」として一時的に赤ん坊を保護した四人。しかし赤ん坊の母親を名乗る女性がSNSに投稿した動画によって、連れ去り犯の汚名を着せられ、炎上騒動に発展、追われることにーー。暴走する正義から逃れ、四人が辿り着く真相とは。 第一章 最悪への扉 第二章 見捨てるか、助けるか 第三章 無垢と悪 第四章 疑似家族 第五章 わたしたちの四日間
一匹狼の薄幸ヤンキーが異世界転生!?勇者候補として大河を含む三人が召喚されるが、王様に楯突いた大河だけが放逐されてしまう。偶然ギルドマスターに拾われた大河は、腕っぷしを買われ冒険者になることに。ところが、何故か魔物しか持たないはずの“闇属性”を持つ大河に興味を持った最強美形騎士・シェイドに攫われ、彼の屋敷で“観察対象”として一緒に過ごすことになり!?さらに、その事がシェイドに夢中な王女の嫉妬を買うことになって…!?
孤児院からの親友で冒険の唯一無二の相棒。その相手であるカーマインに恋心を抱いていたライアだが、彼が好みの女冒険者を仲間にしようと言い出したことを機に、覚悟を決める。それは、カーマインへの想いを断ち切り、一人で『聖騎士の塔』で修業をして人生をやり直す、というもの。一方、相棒に去られて焦りまくるカーマインだが、離れたことでその存在の大きさに気づき、何年でも彼を待つことを決意する。塔を隔てて想い合う二人の、甘く切ない愛の記録。
現代から転生したリードは、大国の王の元側室だった過去を清算し、周囲からも祝福されて、王太子・ラウルの唯一の妃となった。結婚後もリードを気にかけるアローロ王・リケルメの存在に嫉妬を隠せないラウルだったが、視察で訪れた美しい島で甘い夜を過ごし、互いの想いを確かめ合う。だが島に挨拶に寄ったラウルの従弟・ルイスがリードに一目惚れをしてしまったようで、王都に帰還してからも何かとリードに迫るようになる。追い打ちをかけるように、ラウルの隠し子騒動まで勃発し、リードとラウルはすれ違ってしまい…? 大好評配信中の『その後の後宮を飛び出したとある側室の話』と『後宮を飛び出したとある側室の話3』を収録した待望の書籍化第2弾!
舞台は平凡でどこにでもありそうな名もなき町。しかしある時から、その町では起こりそうもないような物騒な事件が頻発するようになる。そんな折、二人の警察官は「100万円の家」と呼ばれる廃墟で一冊の本を発見する。表紙に「計画書」とだけ書かれた本には、その町で実際に起きた事件と同じ内容が綴られていた。しかしそれらの物語は「結末」の部分が少しずつ違っていて…。
あなたも何かを捜しているんですか? 良ければ一緒に捜しませんか。政府と企業により制度化された安楽死と人体実験のための生体贈与というギフトライフ制度。提供者の家族にはポイントが与えられるーー人間の命の価値も変容するシステムの、老人や弱者の未来図の闇。優生思想の行き着く果てのディストピアは、もうすでに始まっているのかもしれない……人間の悪を問う、気鋭の長篇小説。
振り返ると、そこに忘れ得ぬ「あの日」の色がある。ドイツのベテラン作家の円熟作。年齢を重ねた今だからわかる、あの日の別れへの後悔、そしてその本当の意味をーー。男と女、親と子、友だち、隣人。『朗読者』で世界中の読者を魅了したドイツの人気作家が、「人生の秋」を迎えた自らの心象風景にも重ねて、さまざまな人々のあの日への思いを綴る。色調豊かな紅葉の山々を渡り歩くかのような味わいに包まれる短篇集。
==================== 青春、友情、熱気、成長…… 学園ミステリと聞いて思い浮かべること、 それらはすべて裏切られる! 常識破り絶対保証、後味のよさ保証なし。 これが麻耶雄嵩にしか書けない 学園ミステリだ! ==================== 学園の裏手には、 大きな大きなクスノキがある。 縁結びの木と親しまれるその傍に、 生徒の遺体が三つ……。 この学園は呪われている!? 白雪にまみれ 赤い紐で手首を結び合った三人の死体、 男子の制服を着て死んでいた女子生徒、 殺され焼かれた書道教師…… 良家の子女が集う京都の名門高校で、 またまた相次ぐ怪事件に、 名探偵まりあの血が再び騒ぐ。 神舞まりあは、 自分以外の部員わずか一人という 零細古生物部を率いる化石オタクのお嬢様。 そして、誰にも認めてもらえない 女子高生探偵だ。 こちらも誰にも見向きもされない古生物部に、 なぜか加入してきた怪しい一年生。 無理矢理お嬢様のワトソン役にされ続けた 男子部員が抱えた黒い秘密。 その上、いかがわしい新入生探偵まで登場。 怪しさ倍増の果てに、予測不能の結末が!
第二次世界大戦で負けた日本には平穏が訪れた。ぼくは妹を守れなかった後悔と敵国アメリカへの復讐心に苦しんでいた。そんなある日、アメリカ人一家に住居を提供するためにぼくの家族は突然立ち退きを命じられる。ぼくの家に住むアメリカ人の少女へと、復讐の矛先を向けるぼく。しかし、復讐を遂げたぼくを待ち受けていたのは、少女からの手紙と一つの画鋲だった。画鋲に込められた少女の想いとは?
光は善か、闇は悪か。 闇を食い止めるべく、観音様から光の力を授かった英良(ひでよし)は、 悪意に付け狙われる日々を過ごす。 闇導師・鏑木は、「毘沙門天」「広目天」を刺客として送ったが、 英良は彼らを闇から解放し、二武人とともに戦いに身を投じていくのだった。 そして転生を繰り返し、再び生を受けた彼は、 一人の老人から宿命づけられた衝撃の事実を聞かされる 。 序章/長い夢/羅生門/回想の母/邂逅/先読の使徒/666/犬の天使/ 末路/光神/姿なき悪意/六十四の目/迷い/光の衣/地獄の龍/悪意の巣窟/ 彷徨う者/裁きの地/宇迦之御魂神の使い/幼子/因果応報/闇の歪/ 怨の結界/壁/再会/決別/閑話休題/星の記憶と呼ばれる老人
あなたの行い、見られてますよ。 古事記研究者でありベストセラー作家でもある著者の実体験をもとに書き下ろした、市井の人々の日常に潜む、ちょっと怖くて、あったかいお話 【奪衣婆 だつえば】 三途の川の畔にいる謎の老婆のこと。 死んでやってきた者たちの衣服を剝ぎ取ることから、そう称される。 剝ぎ取った衣服は、川の畔に立つ大きな木の枝に掛けられる。この木を衣領樹(えりょうじゅ)という。 衣服の重さは生前に犯した罪や穢れの度合いで異なり、大きな罪を背負っていれば枝は大きくしなり、軽い罪の場合だと、枝はほとんどしならない。 その枝のしなり具合で罪を量られ、死後の行き先が決まることから、奪衣婆は閻魔大王の妻との噂もある……。 ■本書の内容 プロローグ 〜死んではならぬ 第1章 出会い〜姥神〜 第2章 類子 第3章 大工の正司 第4章 恋とモトくん 第5章 秋世さん 第6章 ケンイチ 第7章 ジャムパン 第8章 少女 エピローグ 〜あなたのうしろ
最強女教師、引きこもりの原因は根本から絶つ! 《WEB版からの改稿に加え、ほっこり笑える書き下ろし短編も収録!》 文化祭最終日を迎え、教え子とアオイ自身の大トリの発表を残すのみとなった。 生徒の発表を目前に様子を見ておこうと会場に向かうと、観客が全く入っていない。 どうやらグランサンズ王の“とある宣伝”が原因だと突き止め、焦ったアオイはその会場に乗り込む! ──色々あった文化祭も終わり歓談する中、今度はグレンの孫が引きこもりであると判明する。 見過ごせないアオイは早速グレンに詰め寄るが……!? 「学長の孫だからといって、放っておくわけにはいきません」 根深い差別意識を次々と覆す、最強女教師アオイの異世界教育改革、第四弾!
母の不貞の子だと蔑まされ、隔離されて生きてきたロレッタに、ある縁談が舞い込む。相手は平民出だが一代限りの貴族位を賜った成り上がり男、バルトル。「貴族の血」欲しさに求婚してきたと思うも、ロレッタのある才能に惚れ込んでいたらしく、彼女をまるで恋人のように扱う。彼に惹かれつつ戸惑うロレッタだったが……
クトゥルフ vs 地球の神々 新星が贈る現代伝奇ホラー! クトゥルフの世界に、あらたな物語が開く! 大いなるクトゥルフの復活を予期し、 人間を器として使い、迎え討とうとする神々。 ごく普通の大学生活を送っていた若者たちの日常が、 邪神と神との戦いの場に変貌したーー! 「この計画の眼目は、死の女神をして大クトゥルフを斃(たお)さしめること、永久(とこしえ)に葬ることにある」 ===== 星辰は巡り、大いなるクトゥルフが復活しようとしていた。 それを予期し、迎え討とうとする神々。 だが、この地球上で大クトゥルフやその眷属と戦うためには、 自分たちの器となる人間=依童が必要だったーー ごく普通の大学生活を送っていた若者たち。 その日常が、邪神と神との戦いの場に変貌した。 クトゥルフと神々の戦いの行方は? そして依代として巻き込まれ翻弄される若者たちの運命は……?! “ようやく俺のもとにたどり着いたな。俺の器よ。” ===== 「愛(うつく)しき我が夫(せ)の君」 少女が口を開いた。鈴の音(ね)の声で。 女神が言葉を発した。黄泉の響きで。 「我は現(うつ)し世には戻れぬ。なれば夫の君、汝が我がもとにお越しあれ」