2023年3月22日発売
いつの間に我らは、ただの警護になっていたのだ?滝川弥九郎は甲賀忍びの末裔。かつて戦国の世では、伊賀者と並び勝敗の鍵を握る者だったのに、今や日がな一日、江戸城の警護をするために番所に座っているだけ。忍びの技はひっそりと伝えられているが、それを使って何かをなす機会もない。おまけに上がらない禄を傘張りの内職などで補わなければならぬ始末…。
己の命を賭け、何としてもお護り申し上げなくては。忸怩たる思いを抱えていたある日、弥九郎達は江戸城の表右筆に屋根の上での失せ物探しを頼まれたことから、将軍家治の唯一の実子、家基の警護役として白羽の矢が立った。一族の力を結集し、全力を挙げて家基をお護りする決意を固めたが、甲賀は毒使いだと疑われたり、一難去ってまた一難。果たして使命は全うできるのか?
国外追放を命じられてしまったクラノス。亡命先のケイト王国ではまさかの誘惑が待っていて…?一方、帝都ではミナイツェを中心とした新たなキーラ襲撃計画が企てられていた。仇討ちファンタジー第3幕!
古代史マニアの吉川英治文学新人賞候補作家がずっと解き明かしたかった“日本のルーツ”。アメリカの大学で「夢」を研究する29歳の学者・高宮アスカは、新聞社の古代史担当記者である58歳の叔父・周二と話すうち、「邪馬台国の謎」に興味を持つ。アスカは、夢や超常現象、地政学などの知識を駆使し、史学外からのアプローチで「魏志倭人伝」を読み解こうとするが…。若き奇才が明晰な頭脳でクールに解明する、日本史最大のミステリー!!
中国人民解放軍の東沙島奇襲上陸に端を発して台湾侵攻は、尖閣諸島を巡る攻防で日本を巻き込み、全滅した第1梯団、一度は台湾南部の占領に成功した第2梯団、そしてこの第3梯団の上陸作戦へと進んでいた。戦争はすでに三週間を過ぎ、解放軍は数百機の軍用機と搭乗員、そして陸兵三万以上を失っていたが、台湾の首都台北に着実に近づいていた。その間、大陸では、COVID-19を越える致死性の感染症が蔓延していたが、中国は、この戦争を止める気配は無かった。大いなる犠牲の果てに、台湾は平和を取り戻せるのか…痛哭のシリーズ最終巻!
今は古びた平成初期の新興マンション。その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。孫はここで、ずっと母を待っている。この部屋に残された母の愛に囲まれて。しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。男には、そうしなければならない、痛切な理由があったー。風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。
大魔法使いの称号を獲得し、名門サファイア魔法学校を首席で卒業したルクス。歴代でも最高クラスの成績を残したルクスだが、いまだに進路は決まっていなかった。そんな彼のもとに2通の誘いの手紙が届く。一つは勇者リディアから、もう一つは魔王セレナから。魔王と勇者ー両極端な2人の勧誘にルクスはどのような答えを導き出すのか。幻冬舎グループ主催ライトノベル大賞大賞受賞作。
崩壊する家庭から逃げるように東京にやってきた少女・恵理。出逢いと別れ、社会の厳しさに翻弄されながらも、懸命に新たな日々と向き合っていくがー。運命の過酷さと家族の慈愛が胸を打つ長編小説。
昨日の敵は今日の主。「人からあざけられようとも、かまうことはない。命あっての物種ゆえ、長生きせよ」本能寺に一番乗りした武士の波乱の生涯を歴史学者がリアルに描きあげる。
警察庁外事課長、防衛省情報課長、警備責任者、元総理の息子、内閣情報調査室主幹、新聞記者、さまざまな人間たちが運命と闘っていくー。長く公安・警備部門で活動し国際情勢に精通する著者が非現実の中に現実を織り込んで『限界突破』に挑んだ衝撃のデビュー小説!