小説むすび | 2023年4月26日発売

2023年4月26日発売

怪と幽 vol.013 2023年5月怪と幽 vol.013 2023年5月

「怪と幽」13号は、特集二本立て。 第一特集「怪奇大特撮」。 1954年の『ゴジラ』や1965年の『大怪獣ガメラ』を筆頭に、これまで数多くの特撮作品が制作されてきた。毎年新作が放送される子供向けのTVドラマだけでなく、庵野秀明監督によるリブート作品「シン・」シリーズが次々に話題となり、世界でも「モンスター・ヴァース」が席巻している。怪獣モノのみならずホラーや SFまで含めると、今や「特撮」はエンターテインメントの主役である。かつて「幻想映画」とも呼ばれた「特撮映画」は超自然的な世界を映し出し、怪獣やクリーチャーたちは、人間が畏敬の念や恐怖を抱く自然災害・社会問題の象徴ともされた。怪奇や幻想を形にしてきた「こわい特撮」を、お化け好き諸兄姉に贈る! 第二特集「民俗写真家 芳賀日出男」。 折口信夫の講義に感銘を受け、宮本常一と九州各地を訪ね歩いた、唯一無二の写真家・芳賀日出男。大正十年に満州で生まれ、幼少期からカメラに親しみ、晩年まで写真への情熱が失われることはなかった。昭和から現代にかけて日本も世界も大きく変化し続ける中、芳賀は文化や習俗を大切にする一方で、無闇に変化を否定せず、その地で生活を営む人の思いを汲んでいた。芳賀が遺した貴重な写真には、当時の景色とともに、人間の息遣いが閉じ込められている。昨年十一月に百一歳で逝去した偉大なる民俗写真家の足跡を辿り、在りし日の光景に想いを馳せたい。 ●第一特集 怪奇大特撮 【アンケート】私のトラウマ特撮 朱野帰子、綾辻行人、有栖川有栖、大倉崇裕、大槻ケンヂ、押切蓮介、小野不由美、織守きょうや、唐沢なをき、貴志祐介、佐野史郎、澤村伊智、真藤順丈、高橋葉介、月村了衛、恒川光太郎、Toy(e)、新名智、葉真中顕、平山夢明、深緑野分、福澤徹三、諸星大二郎、山白朝子、和嶋慎治  【インタビュー】京極夏彦、小林靖子、鶴田法男 【寄稿】東雅夫、式水下流 【対談】倉谷滋×円城塔 【レポート】「カイトユウマン」ができるまで ●第二特集 民俗写真家 芳賀日出男 【インタビュー】芳賀日向 【寄稿】棚木晴子、飯沢耕太郎、神崎宣武 ●小説 京極夏彦、有栖川有栖、山白朝子、恒川光太郎、澤村伊智、織守きょうや ●漫画 諸星大二郎、高橋葉介、押切蓮介 ●論考/エッセイ 加門七海、東雅夫、村上健司&多田克己 ●グラビア Toy(e)、芳賀日出男+芳賀日向、佐藤健寿、怪食巡礼 ●怪談実話 梨、若本衣織、鷲羽大介 ●情報コーナー 角川ホラー文庫30周年、澤村伊智×新名智、和田正雪×吉田悠軌、高野和明、黒史郎×村上健司、スリラーナイト、戸神重明 etc……

ブラッドシュガーブラッドシュガー

30歳、臨床心理士。マイアミで幸せな新婚生活を送っていたルビーだが、ある日1型糖尿病を患う夫が、夜間低血糖で急死。ほどなくして、ひとりの刑事が訪ねてきた。ルビーが夫を殺害したと疑っているのだ。刑事はルビーに顔写真を一枚ずつ見せながら言う。「この4人には、きみのすぐ近くで亡くなったという共通点がある」。ルビーは断じて夫を殺してなどいなかった。だが、問題は他の3人だ。実は、彼女が殺していたのだから。大陪審の審理がはじまり、彼女は連日トップニュースを飾り、サイコパス呼ばわりされることにーー。 この語り手は信用できるのか!? 果たして彼女はサイコパス??   読めば読むほど謎が深まる、殺人癖のある主人公。いつの間にかあなたも、この女性に魅了されている! 1 海 2 写 真 3 エリー 4 幼少期 5 コカイン 6 天 使 7 フラミンゴ 8 授業計画表 9 被害者 10 ローマン 11 裏切り 12 塩 13 アリバイ 14 猫 15 マイアミ 16 魔 女 17 ランプ 18 糖 19 サイコパス 20 ジェイソン 21 セックス 22 花 23 ケーキ 24 コブラ 25 ガブリエル 26 プッシュ 27 キック 28 愛 29 死 30 人 間 31 警告音 32 未亡人 33 弁護士 34 がらくた 35 象 36 憤 怒 37 証 拠 38 ゴシップ 39 アンモニア 40 煙 41 告 白 42 藁 43 手 錠 44 拘置所 45 壁 46 沈 黙 47 解 放 48 DNA 49 ジェスラ 50 自 律 51 ロサンゼルス 52 棒付きキャンディ 53 叔 母

芥子はミツバチを抱き芥子はミツバチを抱き

出版社

KADOKAWA

発売日

2023年4月26日 発売

大河内一楼(脚本家)推薦 「命の重さが変わるってことを、こんなにも残酷に切なく描けるなんて。」 宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)推薦 「世界から弾かれた子どもたちが、夢見る平和の歪さよ。どうしたらこの子たちを抱きしめてあげられるのかずっと考えてる。」 ◇◆ 戦争と平和と、すべての銃を持つ子どもたちのためのSF 日本を逃げ出した少年/イェリコは、 戦火を嗤う彼女/リィ・レィと、 戦地で誓う彼/キトと、 戦傷を嘆く彼女/イフティンと、 戦場で踊る彼女/フィロメーナと、 出会った、家族になった。 南アフリカ出身の母と日本人の父を持つ小学生のイェリコは、学校でも家でも居場所が見つけられない。唯一熱中できたのはドローンレースだったが、トルコの大会で起きた爆弾テロ事件の実行犯として疑いをかけられ、ありとあらゆる個人情報をネット上に曝されてしまうーー。日本に居られなくなったイェリコは、母の遠縁を名乗るしかめ面の男・マルグッドと共に世界中を巡る旅に出る。そこで出会ったのは、歌声でドローンを制御する〈ミツバチ〉の少年少女たちだった。 装幀/越阪部ワタル 装画/syo5 序 血のカパルチャルシュ 第一話 ミツバチとしかめ面 第二話 土とミツバチ 第三話 海とミツバチ 第四話 煙とミツバチ 第五話 傘とミツバチ 第六話 ミツバチと雄ミツバチ 終幕 芥子とミツバチ

赤い月の香り赤い月の香り

著者

千早茜

出版社

集英社

発売日

2023年4月26日 発売

天才調香師は、人の欲望を「香り」に変えるーー。 直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編! 「君からはいつも強い怒りの匂いがした」 カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。 朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。 香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。 【著者プロフィール】 千早 茜(ちはや・あかね) 1979年北海道生まれ。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。著書に、『男ともだち』『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『ひきなみ』など多数。

幽霊ホテルからの手紙幽霊ホテルからの手紙

出版社

文藝春秋

発売日

2023年4月26日 発売

ジャンル

ある雨の夜、若い警察官・葉䔥(イエシャオ)の家を、幼馴染の作家の周旋(ジョウシュエン)が訪ねてくる。 周旋は思いつめた様子で、木の小箱を取り出す。ある夜、バスで隣り合わせた血だらけの美しい女性・田園(ティエンユエン)から預かったという。しばらく仕事で上海を留守にしていた周旋が田園を訪ねると、警備員から彼女は心臓発作で亡くなったと告げられた。周旋が自宅に戻ると留守電に彼女のメッセージが入っていた。「あの箱を幽霊旅館に届けて。場所は……」と途中で切れており、発作を起こして電話をかけ、途中で亡くなったと思われた。  周旋は、小箱を届けたいので田園の身元を調べてほしいと葉䔥に頼む。葉䔥が調べてみると、田園は実力と美貌を兼ね備えた伝統演劇の女優で、一時は大変な人気だったが、3年前、公演中に心臓病の発作で倒れ、それ以来ひっそりと暮らしていた。病は悪化し、死を予感して苦しんでいたらしく、精神科にも通院していたことがわかった。  葉䔥の調べで、幽霊旅館は浙江省K市西冷鎮にあることがわかり、周旋は木箱を携えて旅立つ。やがて葉䔥はのもとに、周旋から手紙が届くようになる。幽霊旅館では電気も電話も使えず、近くの集落の郵便ポストから手紙を出すしかないが、旅館で手紙を受け取ることはできないから、一方的に書くことにするというのだ。  そこで語られる幽霊旅館での謎の人々との日々、やがて幽霊騒動が持ち上がり……。幽霊旅館に滞在している人々の事情も正体も二転三転し、誰のいうことが本当なのかわからない。私たち読者は、謎が解けては深まる「藪の中」へと誘われていく!  〈中国のスティーヴン・キング〉と呼ばれる悬疑小说(サスペンス小説)の第一人者にして、累計発行部数1千万部を超える大ベストセラー作家が放つ、巧緻を極めたサスペンスホラー!

モブな主人公 〜小説の中のモブはカワイイけど問題がある〜モブな主人公 〜小説の中のモブはカワイイけど問題がある〜

俺は転生したんだぞっと。小説を原作としてゲーム化にアニメ化までした『魔導の夜』の世界に、だ。原作の小説こそ途中で飽きてしまったが、ゲーム版はやり込みアニメ版も網羅しているがどうも少し様子がおかしい。そう、俺は転生した。ただしメイン級のキャラクターではなく、ただのモブに。それも本編ストーリーには全く出てこない、もはやモブですらないかもしれないキャラに転生してしまったんだ。両親にも怪しまれないように、ごく普通のモブとしてこの世界を生きようとしてたんだが…。突然、幼稚園で魔物に取り憑かれた同級生の暴走に巻き込まれてしまう!俺でもなんとかなるんじゃないか、と思って戦いを挑むも腕を切られて満身創痍。馬鹿な考えをしたものだ。俺はモブ。明日のニュースで「死んだ幼稚園児」と報道される程度のモブだったのだ。『ジョブを決めてください』ふと、ゲーム開始時に見たことあるメッセージ表示が浮かぶ。生き残るために選んだジョブ『神官』で窮地を脱するが、この選択が意図せずして『魔導の夜』の展開を変えていってしまうのであった。

過去を売る男過去を売る男

アンゴラの名手によるめくるめく物語  語り手は一匹のヤモリ。アンゴラの首都ルアンダで、フェリックス・ヴェントゥーラの家に棲みつき、彼の生活を観察している。  フェリックスは、人々の「過去」を新しく作り直すという一風変わった仕事をしている。長年にわたる激しい内戦が終わり、アンゴラには新興の富裕層が生まれつつあるが、すべてを手にしたかに見える彼らに足りないのは由緒正しい家系なのだ。そんな彼らにフェリックスは、偽りの写真や書類を用いて新しい家系図と「過去」を作成して生計を立てている。  ある日、フェリックスのもとを身元不詳の外国人が訪ねてくる。口髭を生やし、古臭い服装をしたその男は、「名前も、過去も、すべて書き換えてほしい」と頼み、大金を積む。フェリックスは悩むが、結局、ジョゼ・ブッフマンという新しい名前をはじめ、すべてを完璧に用意する。彼は大喜びし、以後、足繁く訪ねてくるようになる……  ボルヘス、カフカ、ペソーアを彷彿とさせながら、アンゴラの非情な内戦が残した深い傷痕を、軽妙かつ詩的でミステリアスに綴る。25の言語に翻訳、2007年度インディペンデント紙外国文学賞受賞作。 夜行性の小さな神 家 外国人 声を満載した船 夢 第一番 アルバ ジョゼ・ブッフマンの誕生 夢 第二番 光彩性物質 ヤモリの哲学 幻想 わたしが死ななかった最初の死 夢 第三番 ウィンドチャイム 夢 第四番 エウラリオ、それはわたし 子ども時代に降る雨 生と本とでは 小さな世界 蠍 大臣 厳しい歳月の実り 夢 第五番 実在の人物 あっけない結末 平凡な人生 エドムンド・バラッタ・ドス・レイス 愛、犯罪 ブーゲンビリアの叫び 仮面の男 夢 第六番 フェリックス・ヴェントゥーラ、日記を書きはじめる

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