2024年10月21日発売
「二人で最高のパティスリーを作りたい」パティシエの達也と夢を共有し、共に生きることを決めた涼音。店舗開業の目処もつき、いざ婚姻届を出そうとした時、あることに気付いた。どうして自分は当たり前のように、「夫の氏」を選ぼうとしたのか?ここにチェックをつけたら、“遠山涼音”は、どこへいってしまうのだろう。夫婦別姓、結婚=幸せへの疑問…。『最高のアフタヌーンティーの作り方』に続く、涼音の成長の軌跡。
父が脳出血で倒れたー。折り合いの悪い父・時次郎と、10年間没交渉だった42歳の篠崎明日美。時次郎にとって明日美は、今や唯一の身内である。「まねき猫」という立ち飲み屋を営む父だが、医師には「麻痺が残る」と言われ、働き続けるのは難しそうだ。閉店するしかないと考えていた明日美だったが、運転資金として300万円貸してくれている店の常連がつけた返済条件はなぜか「『まねき猫』が続くかぎり無期限」というもので、簡単に閉めるわけにはいかず…。果たして、明日美の選択は!?
お岩様、善くお聞きなせえ。世間の下司どもがお前様を笑うのは、そのお顔の疵が醜い所為じゃあ御座居ませんぜ。そンな隠せば隠せるものを隠さねえ。飾りもしねえし恥かしがりもしねえ、そんな強エお前様が、世間は怖えんだ。怖えから嗤うんでさあ。その気があるなら婿を探して参りやしょう。小股潜りの技を見込まれ、民谷家の一人娘・岩の仲人口を頼まれた御行の又市は…泉鏡花文学賞受賞作。
中国・台湾が領有権を主張する「尖閣諸島」。衆議院の解散総選挙を伴う政権交代のタイミングで、ついに中国が実力行使に踏み切った!政治の空白を突き、偽装漁船に乗った人民解放軍部隊が魚釣島上陸へ。そのとき海上自衛隊、日本政府、外務省、そしてアメリカが下す判断は…?政治的影響を睨みながら展開される水面下での熾烈な駆け引きと軍事作戦の行方を、迫真の筆致で描く。“最悪の未来”の可能性を示唆するポリティカル・サスペンス。12年後の著者あとがきと、描き下ろし挿画を付した決定版!
珊瑚海海戦により明らかとなった空母機動部隊の弱点、すなわち通信能力の不足と攻撃に対する脆弱さに対する解決策として、戦艦「大和」が前線に配備された。この英断は、ソロモン海における第一機動艦隊の圧勝という戦果をもたらす。対する米軍はガダルカナル島に上陸。重巡「鳥海」率いる第八艦隊、さらに戦艦「金剛」「榛名」を主力とする第二艦隊が出動するが、米軍の飛行場建設阻止には至らない。ついに第一航空艦隊改め第三艦隊に出撃命令が下された!
日本の地で民族教育を行う朝鮮学校、そこに通う子どもたちが自分たちの日常語=朝鮮語で書いた詩と作文のコンクール、「コッソンイ」。歴代の入選作から厳選した50編から浮かび上がる、子どもたちの真の姿とは。