2024年3月14日発売
2024年本屋大賞ノミネート『レーエンデ国物語』多崎礼の原点! 私が滅ぼしたーーなぜ。 どうして。 手つかずの自然が残る最後の聖地・カネレクラビス。ツァドキエルとの激闘を制し、セラは記憶と声を取り戻した。そして、自らが歌姫であることを思い出したのであった。〈本の姫〉とアンガスらはセラの無事を知らせるため、彼女の故郷であるカネレクラビスを訪れるが、そこでも文字による災いが起きておりーー。一方、〈本の姫〉は文字を回収する度に蘇る記憶に悩まされていた。「私は何者なのだろう。なぜ、私は世界の滅亡を望んだりしたのだろう」 4巻連続刊行! 物語は終章へ 変えられない過去を背負い、前に進むあなたのためのファンタジー
飛び散る骨、舞い上がる車、迫りくる刺客 「もう、たくさんだ」 美しき男たちが血で描く”愛の神話” 伝説の殺し屋・和尚に拾われ、自らも殺し屋となった青年・雨乞。 和尚への服従を誓う雨乞だが、唯一誰にも打ち明けていない隠し事があった。 それは、小説を書くこと。 盛夏のある日、駐在警官・藪池清を始末する命を受け、瀬戸内海の小島へと向かった雨乞は、小さな違和感を抱く。 依頼人の正体は?この男を殺す目的は?なぜこの場所で? 雨乞は真相を探るため、24時間の猶予を貰った。 人生を変える1日が始まるーー。
全ての謎が解けるとき、『サロメの断頭台』が読者を待つ。 天才芸術家の死、秘密を抱えた舞台女優、盗作事件に贋作事件、そして見立て殺人。 大正ミステリを描き抜く『方舟』著者の本格長編。 油絵画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れて、祖父と縁のあったオランダの富豪、ロデウィック氏の元を訪ねた。 美術品の収集家でもあるロデウィック氏は翌日、井口のアトリエで彼の絵を見て、「そっくりな作品をアメリカで見た」と気が付いた。 未発表の絵を、誰がどうして剽窃したのか? 盗作犯を探すうちに、井口の周りで戯曲『サロメ』に擬えたと思われる連続殺人が発生してーー
数々の事件を解決してきた大森署署長・竜崎伸也の後に着任した、キャリアの藍本小百合。ある日、羽田沖海上で銃器と麻薬の密輸取引が行われるという情報が入り、テロに匹敵する重大事件を目前に、大森署に前線本部が作られる。隣の署や警視庁、海上保安庁や厚労省が署に押し寄せる中、藍本は警察内に蔓延る忖度や慣習をものともせずに貝沼や戸高とともに対策に奔走するが。
島田荘司選第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! あなたは二度驚かされる。 感動させられた。日常のうちに、意表を衝くミステリーを創って見せている。--島田荘司 松本市役所の市民相談室に勤務する六原あずさは、相談者の妻が密室から転落死する現場を目撃する。 被害者が死の間際に呟いた「ナツミ」を追って、刑事である夫の具樹は捜査を始めるが、なかなか手がかりを掴めない。 一方であずさの元には、施錠された納骨室でひとつ増えた骨壺や、高齢男性ばかりを狙うストーカーなど、不可思議な相談が次々と舞い込んでーー
癌の妻を救うために奮闘する作家の体験記 --寿美は眠りながら、微笑をうかべていた。顔は少しやせているが、一向にとげとげしいところがなく、優しく美しい微笑の表情であったーー いつも元気で病気とは無縁だった妻・寿美が、お腹の違和感を訴えた。いくつかの病院にかかるものの、いずれも胃カタルとの診断。だが、実際には卵巣癌で、余命いくばくもないことが判明する。 お世辞にも愛妻家ではなかった「私」は、その日からなりふり構わず治療法を探しはじめる。臍の緒、梅の木に生えた猿の腰掛、研究中の新薬……。効果があったのか、手の施しようのなかった状態から、手術できるまでに病巣は小さくなり、1年以上持ちこたえたがーー。 芥川賞作家が万感の思いを込めて綴る体験記。
食えない作家志望の青年との同棲生活を描く。「こう世間が不景気じや、あなたの勤口もあぶないもんだし、筆の方でちやんとやつて行ける自信だつて、ないんでしよう。-ね、家を持てないなら私と死んで頂戴!家を持つか、心中するか、どつちかにして頂戴よう!」いつまでたってもうだつの上がらない作家志望の青年・捨六と、浮気癖のある若い女給・時子。食い扶持を求めて小田原、名古屋、東京と転々とするものの、なかなかお金を稼げない捨六に、業を煮やした時子は心中してくれと懇願するがー。時子の独白で綴られる表題作に、久しぶりに再会した二人の一夜を描く後日談「別れた女」を併録。
夫の愛よりほか何も要らない。 新妻は叶わぬ願いに押し潰されて…。 16歳で孤児となり、ホワイトホール家に引き取られたレイシー。 兄のような存在の長男コールに憧れを抱き、 寡黙で無愛想な彼がときおり見せる優しさに胸を躍らせる青春を送った。 けれど時代は非情だった。コールが出征のため旅立ったのだーー 今にもくずおれそうな彼女に、「待っていてくれ」とだけ言い残して。 レイシーはひたすら無事を祈りながら待ち続けた。 だが帰還した彼は人を寄せつけず、彼女をひどく戸惑わせた。 やがてコールはある出来事の責任をとってレイシーと結婚するが、 初夜を最後に、二度と新妻に触れなくなってしまった……。 最愛の夫との赤ちゃんがほしいと願うことさえ、私には許されないの? あのリンダ・ハワードをして「誰にも真似できない」と言わしめた、大スター作家ダイアナ・パーマーの幻のヒストリカル! 1920年代アメリカが舞台の、ヒロインのひたむきな愛が光る感動傑作で、ヒーローの弟妹の恋愛も楽しめる読み応え充分の群像ロマンスです。
エマ・ダーシー&ミランダ・リー姉妹が、 共にお気に入りと推した貴重な名作! 子供が欲しい! 結婚なんてしなくても、赤ちゃんは産めるわ。 幼いころ父親に捨てられたマディーの辞書に“結婚”の文字はない。 親友の赤ん坊を抱くうち母性が急に目覚めても、それは変わらなかった。 ただ、子供を授けてくれる男性が必要だし、誰でもいいわけじゃない。 英国貴族で金融会社の重役マイルズと再会したのは、そんなときだった。 昨年のパーティで出逢い、強く惹かれるものを感じていた。 優秀な頭脳と、女性を蕩けさせるルックス、そして高貴な生まれ……。 愛は望めなくても、マイルズは子供の父親としては理想の男性だ。 けれども問題は、昨年マディーは勇気を出して彼を誘ったのに、 その誘いを丁寧な、しかし見下すような口調で拒まれたことだった! 本作はミランダ・リー自身が最もお気に入りとし、姉のエマ・ダーシーも太鼓判を押した作品です! ミランダは、この物語を書くことを純粋に楽しめたのは、ヒロインが強く、自分の欲しいものをわかっていて、それを追求する現代的な女性だからと語っていました。
麗しの白鳥だったら、すてきな恋ができる。 醜いあひるの子は今日も夢を見る……。 もしも私が白鳥のように優雅で美しい女性だったら、この人生はどれほど違うものになっていただろう? ついそんな空想をしてしまうのが乙女心というもの。叶うはずもない恋に悩む醜いあひるの子ヒロインの物語を集めた、ピュアなシンデレラ・アンソロジーです。
愛を知らない家なき乙女が、 一夜で宿した新しい命はーー。 両親の死後、養護施設で育ったジーニーには密かな夢がある。 天才的頭脳を金儲けに利用した両親からもらえなかった愛情を、 子供を産んで注ぎたい。苦学して、ソフトウェアの設計で 生計を立てる彼女のもとにある日、浅黒い肌の官能的な富豪 セヴェが訪ねてくる。購入提示額があまりに莫大で驚くが、 彼に一目惚れし、“子供を授けること”を売却の条件にした。 すると一笑に付されたものの、契約で彼の家を訪れた夜、 誘われるままジーニーは身を捧げてしまう。やがて妊娠が判明。 動揺しつつも、仕事のため外国行きの飛行機に乗り込んだはずが、 離陸直後、セヴェが現れた。「僕の国で子供を産んでもらう」 プライベートジェットで彼の国にさらわれたヒロイン。想定外の恋におち妊娠した、空気を読むのが苦手で頭脳明晰な彼女はーー?個性的なヒロイン像が人気のスター作家マヤ・ブレイク作品は、大スター作家S・ケンドリックファンのあなたに特におすすめです。
何度裏切られても忘れられない。 退屈な女を彼が愛するわけがなくても。 祖父の葬儀の日、ミラは別居中の夫アリストスがいるのに気づいた。 1年前、二人は赤ん坊をもうけるために契約結婚をした。 だが、プレイボーイのギリシア富豪が秘書と抱き合っている姿を見て 衝撃を受け、彼女は家を出たのだった。 契約結婚を承諾したのはアリストスが初恋の人だからだったのに。 しかし再会した夜、悲しみにくれるミラに彼はやさしく、 惹かれる気持ちを抑えられなくなった彼女は夫に純潔を捧げた。 数カ月後、アリストスが事故にあったという知らせが入り、 ミラは夫のもとに駆けつける。おなかに新しい命を宿して……。 大スター作家D・コリンズと同じく予想のつかない物語を得意とするT・パミー。ヒロインはヒーローのそばにいたくて契約結婚をしますが、念願の妊娠のあとも夫婦の距離は縮まらず、苦悩の日々が続きます。それは愛のない契約結婚に愛を求めてしまったから。
夢に見た初恋の人からの求婚が、 これほど切なく虚しいなんて……。 インテリアデザイナーのサキは、意外な客からの依頼に驚いた。 大富豪ドミニク・プレストンが、わざわざ私を指名するなんて! じつは彼は苦学生時代にサキの実家で庭師として働いており、 思春期の彼女の憧れの的だった──姉と親密な仲だと知るまでは。 サキの家が没落した後、彼が広壮な屋敷を買い取ったと聞く。 複雑な思いを抱えたまま、彼女はドミニクを訪ねた。 改装してほしいという寝室に案内されたとき、彼が突然宣言した。 この寝室で妻とくつろぎたい。その妻になるのはきみだ、と。 サキは仰天した。これはプロポーズ? いったいどういうつもり? 訝しみながらも抗えず、甘い言葉を受け入れてしまうが……。 大スター作家シャロン・ケンドリックも太鼓判を押すスター作家、ヘレン・ビアンチンが描く、立場逆転のドラマティックな再会ロマンスです! 姉からの「あなたはただのベッドの相手。愛されていない」というひと言にショックを受けたヒロインは……。
切望していた子供を授かることなく夫と死別したジェイダは、生まれたばかりの身寄りのない女の子を引き取った。ところが1年後、大富豪アリク・ヴァシンが実の父親だとわかり、裁判所は彼に親権を与えてしまう。血の繋がりがないから、私はもう用済みだというの?ジェイダはショックで泣き崩れた。するとそこへ母を求めて泣き叫ぶ我が子に手を焼くアリクが現れ、報酬をはずむから子守りにならないかと声をかけた。大金さえ積めば、なんでも解決できると思っているの?ジェイダの怒りを見て取ると、アリクは挑むように言い放った。「それを拒むなら、僕の妻になるしかないな」
あなたの子が私のおなかにいます。 言えなかったことを、今こそーー 生後4カ月の赤ん坊を連れ、エリースはフィレンツェに降り立ったーー 元恋人のドクター・ルカ・ヴェネツィオに、 この子はあなたの娘です、と告げるために。 今まで子どものことを知らせなかったのは、 失恋の傷心に加えて、切迫流産の危険があったから。 それ以上に、かつてルカに子どもは要らないと言われたからだった。 とはいえ、いつまでも知らせないままにはしておけないと、 意を決してイタリアにやってきたエリースの告白に、ルカは驚愕した。 DNA鑑定なんて必要ない。我が子であることは一目瞭然だ! そしてルカの口から、思わぬ言葉が飛び出した。「結婚しよう」 ゴールデン・ハート賞の最終候補に3度も選ばれた実力派ティナ・ベケットが、読み応え充分なシークレットベビー・ロマンスで日本デビューを飾ります! 出産時に胎盤が破裂し、子宮を摘出しなくてはならなかったエリースはもう子どもが産めなくなっていて……。
隙など見えない容赦なき大富豪の弱点。 それは、天真爛漫な乙女だった……。 1年前に両親を亡くした18歳のマーシーは、 おばから館を相続するため田舎からロンドンへ引っ越してきた。 その港湾地区は多国籍企業サクストン社が開発を進めており、 マーシーの館が唯一残る家屋敷で、文化的遺産とも言えた。 まるで時が止まったかのようなその場所を守りたい彼女は、 庭を開放して近隣の人々が集える癒やしの空間にし、みんなの人気者に。 一方、サクストン社の豪腕社長ランダルはその状況を見過ごさなかった。 館の買収に手こずる部下に業を煮やした彼は、自ら説得に動くと宣言。 ランダルを含む誰もが、ものの10分で決着する交渉だと予期していた。 まさか社長が、明るく純真なマーシーに魅せられてしまうとは思いもせず。 ハーレクインを黎明期から支えた大作家シャーロット・ラムが別名義で刊行した幻の名作をお贈りします。主人公たちはもちろんのこと、脇役に至るまで人物像の輪郭がしっかり描かれ、生き生きとした空気感に満ちたラブストーリーを、ぜひご堪能ください!
恋人にプロポーズされると思って食事に出かけた看護師のアレシーア。だが、用件は週末泊まりがけで遊びに行こうというもので、いいかげんなつき合いはできないとつっぱねると、怒った相手は勘定もすませないままレストランに彼女を置き去りにした。どうしよう。給料日前の私がフルコース2名分なんて払えるはずもない。待てど暮らせど恋人は戻ってこず、いよいよ切羽詰まったアレシーアは、不意に現れたオランダ人紳士サレ・ファン・ディーデレイクに救われる。彼はアレシーアに代わってそつなく勘定をすませ、寮まで送ってくれた。そのとき彼女はまだ知らなかったー翌日病院でサレと再会することも、彼から子供たちの母親になってほしいとプロポーズされることも。