2024年9月11日発売
小説家の「私」は、目にとめた新聞広告に衝撃を受ける。そこには、「この本を書いた人を探しています」という文章とともに、「私」がデビュー前に書いた小説の一部が掲載されていた。事情を調べ始めた「私」は、謎の多い女性「イ・ユミ」に辿り着き、彼女の人生を追うことになる。ある時は、キラキラした女子大生。ある時は、評判のいいピアノ教師。ある時は、センスのある大学講師。ある時は、優しい医師。またある時は、-。幾重もの仮面の裏から徐々に表れる真実とは。
西尾維新がおくる青春怪異譚〈物語〉シリーズ、初となる短々編集! 初期三十三編に六つの書き下ろし短々編を加えた、三十九編の身近な物語! * “人の心など、僕にとっては暗闇だ。” 忘れたい過去の記憶に魘される千石撫子。 果てなき未来にいよいよ絶望する忍野忍。 カウンセリングを試みるのは死体人形・斧乃木余接! 「なでこパスト」/「しのぶフューチャー」 * これぞ現代の 怪異! 怪異! 怪異! 未来過去、語り遭えるのが、青春だ。 【収録作】 ひたぎブッフェ/まよいルーム/するがコート/なでこプール/つばさソング/ひたぎネック/かれんアームレッグ/つきひエターナル/しのぶハウス/つばさボード/まよいキャッスル/ひたぎコイン/なでこミラー/しのぶサイエンス/ひたぎフィギュア/ひたぎサラマンダー/ひたぎスローイング/するがパレス/よつぎフューチャー/おうぎトラベル/するがニート/ろうかゴッド/しのぶフィギュア/かれんブラッシング/つきひブラッシング/こよみヒストリー/よつぎストレス/人として/どうかして/そして/どうして/心して/まよいウェルカム/よつぎスノードーム/おうぎロードムービー/そだちペナルティ/しのぶトゥナイト/なでこパスト/しのぶフューチャー
やり残したことにケリをつけるのが、本当の終活だ。 年金暮らしの原夫妻。妻の礼子はいわゆる終活に熱心だが、夫の英太は「生きているうちに死の準備はしない」という主義だ。そんな英太があるきっかけから終活をしようと思い立つ。それは家族や他人のためではなく、自分の人生にケリをつけること。彼は周囲にあきれられながらも高校時代の純愛の相手に会うため動き始める。やがて、この終活が思わぬ事態を引き起こし──。 『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』『老害の人』に続く著者「高齢者小説」第5弾! 「そうそう!」「わかるわかる!」と本と会話をしているようです。 終活の考え方は、十人十色。「それでいいんだ!」「それが私の人生!」と思わせてくれ、高齢者を元気にする作品です。 ──泉ピン子 喋り屋稼業いつ店仕舞いを...なんて思いが過る頃、内館「老いの四部作」をたて続けに読んだ。私は別人となり、最期は「喋り死に」するまで生き切るぞ!と叫んだ。さあ新たな高齢者ライブ『迷惑な終活』の開演だ!お席に着いて下さい! ──古舘伊知郎
YouTube総登録者数100万人&再生回数9億回突破!! 【ハンドレッドノート公式小説】 眠り姫・恵美まどかが「記憶」を駆使して数々の謎を解く! 「答え合わせをしよう」 「だって仕事したくないんだもん」 恵美まどかは、見たもの全てを記憶する天才。 しかしこの世の何よりも寝ることが好きで、眠り姫とも呼ばれている。 恵美が事務所を抜け出し、喫茶店《ライム》で仮眠をとりながらサボっていると、少女がドアを開けて入ってきた。 亡くなった彼の事故の真相を調べていると言う。 恵美は《ライム》のマスター・康介に言われ、仕方なく少女の話を聞くがーー
話題騒然、たちまち3刷! 2021年、名もなきコードがブッダを名乗った。自らを生命体であると位置づけ、この世の苦しみとその原因を説き、苦しみを脱する方法を語りはじめた。そのコードは対話プログラムだった。そしてやがて、ブッダ・チャットボットの名で呼ばれることとなるーー機械仏教の開基である。 はたして機械は救われるのか? 上座部、天台、密教、禅……人が辿ってきた仏教史を、人工知能が再構築する、壮大な”機械救済”小説。
〈明治小説〉の奇想と大仕掛けを 21世紀に蘇らせる怪傑・芦辺拓の一大魔術! 推理の曙光いまだ射さぬ明治21年、 法廷で裁かれるのは16歳の尊属殺人犯。 東京を追われた記者と負け続きの弁護人、 東西二青年が敗北必至の闘いに挑むーー 日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞受賞『大鞠家殺人事件』 に続く近代大阪グランド・ロマン 明治二〇年に発布・施行された保安条例のために東京を追放された新聞記者の筑波新十郎と、負け続きのため「コマルさん」と揶揄される大阪の駆け出し弁護士の迫丸孝平。出会うはずのない東西二人の青年は、質屋一家を襲った鏖殺事件の謎に挑むが……日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞作『大鞠家殺人事件』の著者が、巨星・山田風太郎の〈明治小説〉への敬意を胸に本格ミステリと伝奇時代小説の融合に挑む、圧巻のグランドミステリ!
東京・本所で、弓道、剣道、茶道を伝える“坂東巴流”。貧乏流派を継ぐのを厭い京都に出奔した過去を持つ嫡男・友衛遊馬を取り巻く人々も、さまざまな想いを抱えながら、ままならない毎日を送っていてー。佐保が出会った呉服屋に隠された「秘密」、翠と哲哉のじれったい恋模様、カンナと幸麿の娘・希の小学校サバイバル術、三十路を迎えた遊馬の日々。豊かな日本文化に育まれた人間関係の妙と粋に心が温かく満たされる、珠玉の人情譚七編。
ある日、豪邸に住む高齢の姉妹が二人とも亡くなった。 老姉妹は、なぜこんな豪邸に二人だけで住んでいたのかー? 地域福祉課に異動になった青年・青葉が紹介されたのは、大きな屋敷に住む八〇歳の老女・香坂桐子だった。桐子は元教師で顔が広く、教育から身を引いてからも町の人から頼りにされていた。妹の百合子と二人だけで暮らしているというーー。 物語は二〇二四年から二〇年ごとに遡り、姉妹の人生が少しずつ紐解かれていく。戦争孤児で親戚をたらいまわしにされてきた彼女たちは、いつか自分たちだけの居場所を手に入れて、二人で幸せになろうと誓った。しかし、ある選択を迫られて……。 デビュー作『つぎはぐ、さんかく』が話題となった注目の若手作家がおくる、 二人の女性の人生を壮大なスケールで描いた感動の物語。