小説むすび | 2024年9月28日発売

2024年9月28日発売

ロブスターロブスター

出版社

KADOKAWA

発売日

2024年9月28日 発売

おちこぼれの女性ジャーナリストが異国の砂漠の地で掴んだ、 自分しかできない仕事、そして、人間のほんとうの幸せとは フリージャーナリストとしての活躍の道が拓けずくすぶっていた寿美佳(すみか)は、摂氏六十度を軽く超える砂漠の地で、鉱石を運ぶトラックに乗っていた。 ここはオーストラリアでも「デッドエンド」と呼ばれる地帯。この先の鉱山で、元引きこもりの日本人労働者や、海外の政治犯が強制労働に従事させられているという疑惑を聞きつけて、記事を書いて一山当てようと潜入取材に乗り込んだのだ。金がない寿美佳のスポンサーとなったのは、夫の研究者・クセナキス博士がここに閉じ込められていると訴える博士の夫人だった。 博士を救い出すという任務も帯びながら、命からがら苛酷な砂漠を越え現地にたどり着いた寿美佳だったが、そこで出会った博士をはじめとする3人の労働者が語ったのは、寿美佳が全く思いもよらない背景だった……。 ここは見捨てられた場所、そして、途方もなく自由な土地ーー 「他の場所では生きられなくても」、今、自分の身体が、能力が、拡張していく。 人生の本質や、生と死の尊厳を、外から判断できるのか。 ほんとうの幸せとは何かに迫る著者の真骨頂。

いまダンスをするのは誰だ?いまダンスをするのは誰だ?

著者

古新舜

発売日

2024年9月28日 発売

僕らはパーキンソン病という荷物を持って歩いている。でも、ひとりぼっちじゃない! ─ 樋口了一 パーキンソン病を宣告されたシンガーソングライター・樋口了一(『手紙〜親愛なる子供たちへ』で 第42回日本有線大賞有線音楽優秀賞および第51回日本レコード大賞優秀作品賞を受賞)が主演を務めたことでも話題になった映画『いま ダンスをするのは誰れだ?』、待望の小説版。 40代で若年性パーキンソン病と診断された主人公と、彼を取り巻く人たちの絶望と希望。 映画では描き切れなった葛藤とドラマを丁寧に拾い上げ、新たな感動をお届けします。 巻末には、本作の主演を務めた樋口了一との対談も収録。 働き盛りの主人公が難病とされるパーキンソン病を発症し、苦悩し葛藤しながら、新たな自身に出会い、病気を一つの個性として乗り越えていく様が描かれている。 パーキンソン病は発症すると「身体を思うように動かしにくくなる」などの神経症状が現れる。国内には30万人ほどの患者がいると推定されている。高齢層のみならず若年層も罹患するパーキンソン病。 孤立に強いられる人が多数いるこの疾患、本作ではポジティブな側面を描くなど、当事者に対して密な取材を重ねた古新監督ならではの視点が温かい。 パーキンソン病の当事者とそのご家族だけでなく、なにかに行き詰っている人、諦めようか、努力するのはもうやめようか、と思っている人にも、観てほしい(読んでほしい!) 樋口了一

リスボンのブック・スパイリスボンのブック・スパイ

第二次世界大戦下のヨーロッパで 敵国の書物を収集せよーー 実在の図書館司書に材をとり、 本を愛する者たちの闘いを描いた、 心揺さぶる傑作長編! ベストセラー作家の本領発揮 1942年、第二次世界大戦下。ニューヨーク公共図書館で働く司書のマリアは、大統領令に基づく任務を帯び、ポルトガルのリスボンに旅立つことになった。その任務とは、身分を偽り、戦略分析のため枢軸(すうじく)国の刊行物を収集すること。報道写真家の母をスペイン内乱で亡くしたマリアは、危険を冒してでも戦争を終わらせたいという強い想いを抱いていたのだ。 同時期、リスボン。書店を営む青年ティアゴは、書類偽造の天才である書店員ローザとともに、迫害から逃れようとするユダヤ人避難民を命懸けで援助していた。マリアは街で本や新聞を集めるうちにふたりと出会い、戦争を終わらせるためのさらなる任務に臨むことに── 戦時のヨーロッパで活躍した実在の図書館司書に材をとり、本を愛する者たちの闘いを描き上げた、心揺さぶる傑作長編!訳者あとがき=高山祥子

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