2024年9月6日発売
33年前ー。群馬県鈴ノ宮町では巨大ダム建設をめぐって、賛成派・反対派が町を二分する壮絶な町長選挙が行われた。僅差で推進派の現町長が再選されるが、人々の心に禍根を残すことになる。時は流れて現在ー。代議士事務所で立てこもり事件が発生、犯人の若者2人は逮捕されるが、完全黙秘を貫く。犯人たちが沈黙を続ける本当の理由とは…?容疑者の弁護を担当する高山亮介が調べを進めていくと、身元の判明した一人・松尾健の出身地が鈴ノ宮町であることにたどり着く…。
「君にさ、新しい魔王になってもらえないか、と思って」 ちんちくりんでいいところなしの高校二年生・小野寺剛士17歳。身を守るためなら恐怖と恨みをエネルギーに変える高速怨念増殖炉を内蔵する彼が、苛めっ子への復讐を果たそうとしたその時、白い閃光に包まれた! 転移したそこは、人族のランバルト国に侵攻されつつある魔族の国ブラントラント。魔王陛下の田中さんから次期魔王として魔王領総帥に任命された剛士は、ゴブリン、ヴェアウルフ、ヴァンピレラらの部隊を率い、劣勢の戦場へと向かうが……。 〈魔王〉となるべく異世界に召喚された少年の運命は!? 長篇ミリタリー・ファンタジー、待望の復刊! 特別寄稿:菅沼拓三「豪屋大介は何者か」収録。
長崎高等女学校専攻科に入学し、合唱部に入った朋。たくさんの友人に恵まれ練習に励んでいたが、戦争が激化するにつれ、選曲も活動場所も、次第に制限されていった。それでも、支え合う友がいること、たまに皆で合唱できること、勤労動員で国の役に立てることに、朋は喜びを感じていた。しかし、8月の暑い日、強烈な青白い光が彼女たちを覆い…。どんな苦難が降り注ごうとも、「合唱」だけは奪われたくなかった。太平洋戦争下の長崎を舞台に描く、友と歌の力を信じた少女たちの青春物語。
誰もがすぐに好きになる、頼れる動物病院院長のメグ先生。愛妻朱美さんとはいつも一緒。病院の裏の丘に土地を買って、ドッグランの中に動物たちの第二シェルターを作ることに。獣医学部の女子留学生が病院のアルバイトにやってきて、何やらやきもきしそうな予感…。メグ先生を取り巻く日常を軽快に描いた、エンタメ小説完結編。