2025年1月28日発売
フリマアプリで購入した一台の中古のボイスレコーダー。 そこには、九州の■■■大学での夜間自主警備、通称「夜警」を行う学生たちによって語られたと思われる、たくさんの怪談音声データが残されていた。 本書はそれらのデータと、ボイスレコーダーにまつわる一連の出来事をまとめた記録である。 この本が無事出版されることを祈ります。
ヤンデレ末っ子×天然泣き虫の幼なじみBL「肇×唯」のノベルが登場。 同級生の女子目線での肇と唯の仲睦まじい様子や、肇が唯への恋心をほんのり自覚した小学校時代の思い出などを描いた短編集を収録。 小説に加え、あゆ河先生による描き下ろし漫画も。 ・#1 推されるはじゆい ・#2 はじゆいと恋の芽生え ・#3 はじゆいの告白 ・#4 撮られるはじゆい ・#5 はじゆいの誓い ・(描き下ろし漫画) はじゆいは呼ばれたい
Kindleで人気沸騰! 東大理三出身の医師が描く話題作が待望の書籍化! 東京大学理科三類に通うノボルは、東大模試で異次元の点数を叩き出し、その後理三に合格した天才・間宮と出会う。彼は間宮と交流を深めていくうちに、天才の圧倒的な世界観に魅了され……。 天才とは何か、この世界に隠された秘密とは? リアリティとフィクションが交錯しながら、旧約聖書について大胆な仮説が展開される異色のSF青春譚。 ※本作は、Amazon Kindle版として2024年4月に発表された『東大理三の悪魔』、同年8月に発表された続編『東大病院の天使』を合冊・加筆修正し、書籍化したものです。
人生は出会いと別れの連続。学生のときに出会った少女との、時が過ぎての思いがけない再会。幼なじみとの数度に渡る別れとそして新たな出会い。親しい同僚との早春の日の最後の別れ。 人生は偶然の積み重ね。偶然に出会った人たちとの人間模様。社員旅行のときの思わぬ偶然。そして、偶然が偶然を呼び解決に導くこともある。 日常生活を通して人生の悲哀とユーモアを描く物語。
プラネタ賞受賞のスペイン・亡命作家の幻の名作が甦る! フラメンコに象徴される『情熱的実体』の解明に奔走する女子大生……レヴィ=ストロースを始め文化人類学の時代の風を受け、迷信、呪術、生活習慣などに大きな関心が向いた時代に、アメリカの女子大生ナンシーがスペインのセビーリャに留学したとの設定で、アメリカの娘からすれば、スペイン社会は「ジプシーの世界(情熱的実体)」そのものであるとするナンシーの博士論文を巡って、人や社会、歴史が縦横無尽に疾走する様がユーモアあふれる筆致で描かれる、スペイン社会のもう一つの世界“ロマ社会”を表現しきった長編ロマン! 第1部 アンダルシアがナンシーを発見する 手紙 I ナンシー、セビーリャを発見する 手紙 2 ナンシー、ジプシー世界に入る 手紙 III ナンシーと映画館の冒険 手紙 IV ナンシーのハイキングとカフェの集会 手紙 V ナンシーならびにしゃべる鹿 手紙 VI ナンシーと金色スズメ蜂 手紙 VII 中庭、ライバルそして魔法の井戸 手紙 VIII ナンシーと花 手紙 IX ガスーレスでの通夜 手紙 X ガスーレスでの顛末 第2部 ナンシーの博士論文『ジプシーの世界』 I 方向指定の座標 II ニューヨークからの手紙とバルデペーニャのジプシー III バル1・2・3にて IV 移り気なナンシーとブッダ V アカデミックでドラマチックなナンシー VI 歴史的考察 VII ジプシーの弁証法ならびに《ホッカノ・バロ》 VIII いくつかの適切な代理人 IX ブレリアス、ファルッカ、グラナディーナス X ソレアとトリアーナのジプシー XI 《毒》、ボレロとログローニョの書肆 XII カルセレラと彷徨える魂 XIII サエタ XIV 笑いと戦慄の幕間 XV 《大悪霊》、ベルセブブと隻眼達 XVI カントゥエソがガンディーについて意見を言う
文豪ばかりが作家じゃないことを、いつか教えてもらっていた。 西村賢太が耽読した作品をめぐる文章や発言をもとに編んだ、明治・大正・昭和の10篇。 西村賢太の文学の軌跡を追体験する。 収録作 村山槐多「悪魔の舌」 倉田啓明「謀反」 大坪砂男「天狗」 松永延造「アリア人の孤独」 葛西善蔵「哀しき父」 嘉村礒多「足相撲」 田中英光「N機関区」「少女」 北條民雄「いのちの初夜 山本周五郎「須磨寺附近」
《メグレ警視》シリーズの作者ジョルジュ・シムノンの未邦訳傑作長篇選集刊行! 本叢書は、作家であり、シムノン研究の第一人者でもある瀬名秀明が監修と解説を担当。日本でこれまで紹介されてこなかった“世界作家”シムノンの魅力を発見してほしい。 エキゾチックな空気がたまらない異郷小説 伯父の口利きでアフリカのリーブルヴィルに働きにやってきた育ちのよい青年ジョゼフ・ティマールは、到着して間もない朝、ホテルのオーナーの妻アデルに誘惑され、彼女の虜になってしまう。パーティーの夜に黒人のボーイが銃殺される事件が起こり、ティマールはアデルが犯人ではないかと疑うが言わずにいる。アデルの亭主も続いて感染症で亡くなり、葬儀の夜、ふたりは再び激しく愛し合う。翌朝アデルはティマールに、伯父の立場を利用しジャングルの借地権を得て一緒に事業を始めるよう仕向け、ティマールは同意するが次第に無気力に襲われ自制心を失っていく……。1930年代初頭のフランス植民地ガボンを舞台にした、キャリア最初期の野心的な作品。 パリの霧も雨も出てこない本作『月射病』は、最初のうち多くの読者の目には異色作と映るかもしれない。しかし実際にシムノンの経歴を振り返れば、本作が異色どころかシムノンという作家にとって本道の一篇であり、しかも彼が本当に[「本当に」に傍点]作家として、もっというならばひとりの人間として、大きな一歩を踏み出した直後の、彼にとって人生の方向を決めるほど重要な一篇であったことがおわかりいただけることと思う。--「解説」より