2025年10月発売
「私がいなくなって数年後、もしお困りの際はお読みください」--王国一の才女と称えられたクロエは、王太子に婚約破棄され、国を去った。王太子はクロエの義妹と結ばれ、全てが順調に進むはずだった…。3年後、身勝手な王太子妃、国内で流行る疫病、他国との緊張状態に苦しむ王太子は、クロエが残した手記を発見する。そこには祖国を救うための知恵が記されていた。起死回生を図る王太子と、クロエに憎悪を抱く義妹はそれぞれの思惑でクロエの動向を探り始めるが…? 彼女が消えたあの日から、すでに崩壊は始まっていたーー。
「僕より目立つことは許さない」--婚約者が望む通り、空気のようにつつましく生きてきた伯爵令嬢・リリアナは、ある日婚約者の浮気を目撃してしまう。我慢の限界を迎えたリリアナは婚約破棄を決行し、晴れて自由の身となったが、とある出来事をきっかけに王国に魔法の才を見いだされ!? 第二王子の元に仕えることになったリリアナは、特別な力を惜しみなく発揮し、新しい居場所をみつけ輝いていく。一方、落ちぶれた日々を送る元婚約者はリリアナの偉大さに気づき復縁を迫るけれど…。空気のような地味令嬢が幸せを掴む爽快ファンタジー!
人と魔物が共生する最強国の第五王子・アルフリッタは、前世の不幸で命を落とした転生者。個性豊かな4人の兄と1人の姉に休む暇なく溺愛される人生を満喫中! そんなある日、なぜか自分の悲惨な未来ーー国王一家はバラバラに引き裂かれ、絶望したアルフリッタが凶暴化した魔物を従え世界を蹂躙ーーを知ってしまい…!? そんなの絶対に嫌だ! 家族も世界もみんな僕が幸せにしてみせる! 前世の知識と開花した魔力で、テイムしたもふもふ魔物と力を合わせ、家族をどんどん笑顔にしてゆくーー! 愛されちびっこ王子のほのぼの大活躍、スタート!
類稀な聖女の力を持つマリー。しかし、幼い頃から王家ぐるみで“偽物”と思い込まされながら力を搾取され、後ろ盾の強い公爵令嬢・エレオノーラが聖女に仕立て上げられていた。そんなある日、マリーは神のお告げを聞き、自身が転生者だと知る…! 理不尽な状況から目が覚めると、利用される人生は終わり!と決意。偶然出会った他国の皇子リヒャルトに助けられ、国を出て第二の人生を歩み始める。その頃、マリーの力を失った祖国は魔物に襲われ大混乱! エレオノーラの化けの皮もついに剥がれ…。マリーは新たな国で真の聖女として返り咲くーー!
森崎ウィン&向井康二(Snow Man)W主演の映画『(LOVE SONG)』(2025年10月31日公開)のノベライズが登場。 世界的なBLブームを牽引したドラマ「2gether」の立役者、チャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督が手掛け、東京とバンコクを舞台に、異国の地で再会した二人が次第に心を通わせていくラブストーリー。 突然の辞令で東京から海外勤務を命じられた研究員・ソウタは、バンコクで学生時代に想いを寄せていたカイと再会する。 タイでカメラマン兼ミュージシャンとして活躍するカイの姿に心が揺れるソウタ。 一方のカイも、学生時代に歌っていた“未完成の歌”をソウタが覚えていることに驚きを隠せない。ふたりを繋ぐ歌が再び胸の奥で響き始める──! バンコクの風景とともに、ソウタとカイ、2人の恋心の揺らぎがそれぞれの目線から丁寧に描かれる。
【これは“他人事”ではない。緊迫の医療サスペンス小説】 心臓病の専門病院で、適切な臓器の斡旋を行う臓器移植コーディネーターとして働く立花真知。 彼女は、五輪金メダリスト候補として注目を集めるフィギュアスケーター・池端麗を担当することになる。 麗はスケートの練習中に倒れ、拡張型心筋症と診断されていた。 副院長の一ノ瀬や主治医の市田の治療を受けながらドナーの心臓を待っているが、麗の血液は珍しく、大多数の心臓を移植することができない。 しかし、くも膜下出血で倒れ脳死判定を受けた男性ドナーの心臓が、麗に奇跡的に合致すると連絡が入る。 真知らは早速臓器の提供に向けて動き出すが、ドナーの母親が臓器提供に納得していないことが判明。真知は「禁断の方法」に手を出そうとするーー。 臓器を提供する側とされる側、互いの思いが複雑に混じり合ってできた大きな渦は、とある男の出現によって社会問題へと発展していくーー。 医師であり、これまでにも医療の現状にメスを入れてきた著者が描く、日本の心臓移植の「現実」と「未来」。 【著者略歴】 久坂部 羊 (くさかべ・よう) 1955年大阪府生まれ。医師・作家。大阪大学医学部卒業。 2003年『廃用身』で作家デビュー。2014年『悪医』で第3回日本医療小説大賞、2015年「移植屋さん」で第8回上方落語台本優秀賞を受賞。ドラマ化されベストセラーとなった『破裂』『無痛』『神の手』の他、小説に『テロリストの処方』『芥川症』『介護士K』『怖い患者』『絵馬と脅迫状』など、新書に『日本人の死に時』『人間の死に方』『寿命が尽きる2年前』『人はどう死ぬのか』『人はどう老いるのか』『人はどう悩むのか』など、著書多数。
谷 玲月が紡ぐ、渾身の第三弾 複雑な運命に翻弄されるセツの人生の物語とは 「勝良、父さんと母さんは本当に愛し合って産まれて来たのだからね。 今日別れるけど、お前を心の中で守っているから、体を大切にするんだよ」
人は何故権力を得ようとするのか。そこに蠢く人間、人間喜劇 学長選挙を題材に民主主義について考える 研究の自由、そこから創り出される自由な発想がなければ研究活動は衰退する。 研究の自由に必要なのは民主主義である。それを得るために守るために何をすればよいのか。 学長選挙での人間の蠢動、それが織りなす人間喜劇を描く。
上海の隠れ家で、ひっそりと文豪魯迅が息を引き取った。 風雲急を告げる時代、文豪夫妻と上海内山書店創始者夫婦との交流を中心に宋慶齢(孫文夫人)宋美齢(蔣介石夫人)姉妹、江青(毛沢東夫人)李香蘭(山口淑子)らがしたたかに時代を彩る。
興味のない婚活パーティーに半ば強引に参加させられた、保育士の理緒。そこで会社員の由弦と出会うが、些細な誤解から暴言を吐かれてしまう。翌日、何故かふたりは「経歴も仕事も家族構成も同じだが自分たちの性別だけが逆転」してしまっていた。これまでと同じ仕事をしていても、“男である”というだけでクレームが入り、 “女である”というだけでセクハラをされる。今まで味わったことのない不自由さを感じる中で、ふたりは自分の無意識に潜んでいた性別への偏見にも気づき始め……
隕石の衝突により、雨のやまなくなった北半球。高校生の娘・茜と母の小夜子は、ある事件をきっかけに、スラムで暮らす樹希と行動を共にするようになる。そんな折、政府は国を挙げて、ブリスベンに移住する計画を発表するのだが……。
主人公はハリウッドの辣腕映画プロデューサー、モンロー・スター。 才覚と野心でのし上がり、映画製作の現場に君臨するこの男を待ち受けるのは、運命を揺るがす出会いと悲劇の影ーー。 創作メモに当たる「ノート」を含む未完の遺作が村上訳で甦る。 その早すぎる死の直前まで、フィッツジェラルドが書き続けた最後の長篇小説。
法律事務所で事務職をしている高幡莉々子は仕事の一環で見始めた、ある動画チャンネルが気になって仕方ない。 顔を隠した「頼子」という70代の女が、困窮した生活状況や波乱に満ちた人生を語る動画がどうにも鼻につくのだ。 おそらく投げ銭だけでも相当儲けているはず。 気になる、気になる、気になる! そんな、ちょっとした好奇心から莉々子は次第に取り返しの付かない事態に巻き込まれていく……。
青き星海に溶けゆく、30編の命の記憶 星海に誰ぞの口上が響く。死せる者たちが瞼を開ける。そこへ映し出されるは、30編の物語ーー 『ファイナルファンタジーXIV』の公式短編集第二弾は、Lodestone(公式サイト)で公開された「漆黒秘話」、「黎明秘話」、「暁月秘話」、「朔月秘話」に、書き下ろしを加えた全30編を収録。今回も開発チームによって書き下ろされた物語は、フェオ=ウルと水晶公の過去を垣間見る「彼方の追憶、此方より」、ゴッドベルトとその妻ジュリアンの馴れ初めを描いた「最強の恋」、ヤ・シュトラの家族について明かされる「私的記録:閲覧厳禁」、幼き日のクルルとガラフの思い出「祖父からの贈り物」の4編。表紙イラスト、挿絵(1話につき1点)は板鼻利幸氏による描き下ろし。
「ここに資本主義の真の敵がいる。 かつて社会主義を信奉した私の両親のことではない。 資本主義の動力である欲望を否定する者たちだ。」 純文学と諧謔的コメディが交錯するなかで実存的な問いを鋭く掘り下げた傑作短篇集。 発禁作『パルチザンの娘』でデビューし、『父の革命日誌』が30万部を超す大ベストセラーを記録した、孤高の女性作家の真骨頂。 大ヒット作『父の革命日誌』と双璧をなすベストセラー。 〈両親の足跡をたどる『パルチザンの娘』によって一躍その名を世に知らしめた数年後、小説家としてデビューを果たしたチョン・ジアは、短編小説という形式の中で両親の記憶を掘り起こし、積み重ねながら、その存在論的な問いを求礼(クレ)という土地と結びつけて描いてきた。彼女の過去の作品には自伝的な要素が色濃く反映されており、分断国家がもたらしたイデオロギーに苦しむ登場人物たちは、その連鎖から逃れることができず、むしろそれによってのみ自己の存在を証明しうるかのように描かれていた。求礼に暮らす隣人たちもまた、それぞれ異なる物語を抱えて生きている。他者の声に耳を傾けること、多様な存在のありようを見つめる眼差しこそが、この短編集に見られる変化なのではないか。--訳者〉 資本主義の敵 文学博士チョン・ジアの家 黒い部屋 私たちはどこまで知っているのか 階級の完成 アトランタ・ヒップスター 母猫を捜すもの悲しい子猫の鳴き声 存在の証明 アハ、月 編 註 初出一覧 作家のことば 訳者あとがき
中国系アメリカ人のウィルは、美術史を専攻する大学生。ある日、中国人の資産家から驚愕の依頼を受けた。かつて英仏軍に盗まれた5つの美術品を奪還するというものだ。ウィルは、ハッカー、泥棒、詐欺師、ドライバー役の仲間とともに、世界中の美術館に向かう
2029年、北京。常軌を逸した速さで進行する癌で有力者の息子が死亡した。これは仕組まれた連続殺人なのか? 刑事偵査総隊の刑事アーロンは、ウイグル人の遺伝子エンジニア、マリクとともに捜査を行なう。やがてアーロンとマリクは、生命科学上の闇に直面し……
「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。 恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。 目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。 一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。 ◆◇あらすじ◆◇ 夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。 自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした結婚だった。 ある日、隣に画家の女性が越してきた。絹香と名乗る彼女と行き来するうち、恵美は自分の胸の奥の痛みに気づく。絹香もまた、怒ったように言う。 「恵美さん、旦那さんという人がいた人だったんだ」(「海鳴り遠くに」) 高校を休みがちになった僕の家へ、夏休みの間だけはとこの桃子さんがやって来ることになった。両親の離婚により始まった母との2人暮らしにも慣れ、告白されて彼女もでき、〈幸福が加速している!〉はずだったのに……。(「風は西から」) 自分は「普通」ではない。だから木に化ける蛾のように擬態を続け、「普通」の人間なのだ、と思い込もうとした。 そうして70手前になった学校清掃員の老人はある夏、昔想いを寄せた友人によく似た少年に出会う。「男女(おとこおんな)」と呼ばれいじめられていた彼と関わるうち、自宅に招き食事をともにするようになる。だが、2人のひと夏の終わりはすぐそこまで来ていたーー。(「赤くて冷たいゼリーのように」) --直木賞受賞作『夜に星を放つ』を超える感動をもたらす全6編 読み終えた後、「いろいろあるけど、こんな人生も悪くないな」と顔を上げられる、至極の短編集です。 海鳴り遠くに 風は西から パスピエ 赤くて冷たいゼリーのように 天鵞絨のパライゾ 雪が踊っている
『17歳のビオトープ』待望の続編! “就職”という人生の転機を迎えた4人の大学生を、就活アドバイザー・人生先生がやさしく導いていく 2025年10月、東京・名古屋にて、舞台化決定! 【主演】辰巳雄大(ふぉ〜ゆ〜) 自信満々で臨んだ面接練習で「“いい人”の壁」に当たる千佳。好きな人に振り向いてもらえず、「面白さ」の正体に悩む不器用な一平。就活を拒否し、自分探しの旅に出た直樹。目立つものが何もない自分に劣等感を抱き、「本当の自分」を見つけようともがく夕。 4人の前に現れたのは、謎めいた就活アドバイザー・平人生ーー通称、人生先生。人生先生との対話を通して、学生たちは少しずつ、自分の足で“人生”と向き合い始める。 第1話 いい人の見分け方はありますか 第2話 面白い人ってどんな人ですか 第3話 自分探しはどこへ行けばいいですか 第4話 自分って、なんですか
誰もが親を選べないし、 時に誰かに選ばれなくても、 自分自身を祝福していいのだ。 ーー島本理生(作家) 人はいつかは「誰かの子供」から卒業できる。 今親との関係に悩む人たちに、 そんな希望を与えてくれる物語である。 ーー瀧井朝世(ライター) 「WEB asta*」2025年10月6日より抜粋 奔放な母と自由になれない娘ーーやさしいエールに満ちた感動作 うつくしく奔放なシングルマザー・芙美子の娘として育った望。 幼い頃からひとりで寝起きし、 次々変わる芙美子の恋人にあわせて住まいを転々とする日々。 常識を教われず、どこか周囲から浮いてしまう望は、 「普通になりたい」と願いつづけてきた。 気まぐれな芙美子が唯一こだわったのが、毎食スープを飲むこと。 しぶしぶ付き合ってきた望だが、いつしかスープづくりが楽しみに変わる。 やがて、ある人物に恋心を抱いたことがきっかけで、 人生を大きく動かす選択をすることにーー。 ままならない人生に立ちすくむすべての人に贈る、「希望」の物語。