2025年11月14日発売
平安末期、藤原道長が栄華を誇っていた時代に、対馬、壱岐、九州北部を刀伊の海賊船50隻が襲った「刀伊の入寇」。初めに襲われた對馬国で代々地元の地方文官を務めてきた長嶺諸近は、援軍も来ない中、島の子供たちの命を助けるために捕虜となる。敵の隙をついて逃げ出したものの、家族や島民達は助けられなかった。島に戻った諸近は心無い噂を流され、このままでは生きていても甲斐がないと家族を取り返しに国外脱出を図る。高麗国までたどり着いたものの、官人による違法脱国は重罪。しかし高麗国の通詞の機転により270名の島民たちと共に無事対馬へと帰還する。さらに取り調べを受けた太宰府での太宰権帥 藤原隆家との出会いが諸近の運命を大きく変える。都で藤原道長親子に翻弄された隆家は、諸近の姿を己に重ねいつしか深い友情を結ぶ。しかし、都からの沙汰はなかなか降りず、やがて隆家も京都に戻ることになり、諸近に、「死んだことにして島民を救った長嶺諸近という名前は残し、観世音寺の下僕『隆永』として生きていかないか。男子が生まれれば、私が引き取って育て長嶺の名前を復興させよう」と提案。隆家の深い配慮に名前を捨てて隆永としての新しい道を歩き始めることとなった諸近。やがて妻を得て男子も誕生。約束通り、隆家の元で大切に育てられ、十数年後、再び太宰府に戻った隆家と共に戻ってきた諸近の息子高丸は、その地で元服。長嶺の氏も復活する。
沖縄は私たちのものだ! 本土復帰直前の沖縄。 治安を守ろうとする者と真の独立を目指す者、それぞれの故郷への思いは徐々に激化し、激突していく。米軍の意向を受けて動く琉球警察員たちの意地と葛藤を、凄まじいほどの濃度で描く人間ドラマ。 戦後、本土復帰前の沖縄に、ある事件で九死に一生を得た東貞吉が帰ってきた。 再び琉球警察の公安部の一員として、そして米軍の意向を受けて動く者として。 その当時の沖縄はベトナム戦争の前線基地として、戦争の負の熱気に包まれていた。 米軍に対する反対派が過激さをましていくなか、公安警察の矜持と日本人の誇りに揺れる貞吉の運命は……。
知らぬ間に教団設立!? ダークヒール無双×勘違いコメディ×追放ざまぁ 書き下ろしエピソード複数収録! 亡命先の魔国で幹部となったキウイは、万能ダークヒーラーの育成に注力することに。 訓練として「西方エルフ国家」との激戦地に向かったところ、生き残った部下(強者)たちからなぜか崇拝されてしまい!? 「──エルフの賢者とは興味深い。診察してもよろしいか?」 敵国最強のエルフと遭遇しても、キウイの好奇心は止められない!
ティエン、ついに両親と再会!? ニナの過去や、秘められた真実、世界を管理するある存在の影など、次々と明かされていく第8巻!!
第8回アース・スターノベル大賞奨励賞受賞! 憧れのゆったり田舎暮らしは妖怪憑き⁉
『魔導皇国』の皇帝ミルバを迎えた 宴の席で突如異変が… 国王以下全員が意識を失う中 現れたエルフの兄弟 しかし唯一難を逃れた 【幽姫】レイの反撃が始まる
ついに始まった雪祭り! エーベルバッハとヴァイトンに教わりながら、初めての雪像作りにケンたちは大奮闘。みんなで最高の雪像を作り上げ、目指せ上位入賞! お祭りでは他にも屋台巡りなど楽しみが盛りだくさんでーー
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鎌池和馬×りいちゅ、ライトノベル業界最強のコンビが殴り込み! お姉さま女神と少年主人公の異世界ファンタジー 剣と魔法の世界。人々はスキルの女神セリフィニアに割り振られたスキルで各々の生計を立てていた。 スキルは選択不可、かつ後から変更も不可能。人々は神に選ばれたスキルを受け入れるしかなく、そのスキルで人生が決まるといっても過言ではない。 セリフィニアに溺愛されている少年、ギルベゾスを除いて。 「ほーらギルベゾスちゃんたかいたかーい☆」 「ぎゃあああああ!?」 スキルを経験値に戻して、違うスキルを再構築! スキルツリーの女神さまのサポートで最適なスキルセットを再設定!! 女神さまと女神さまに選ばれた少年のスキルセット最強ファンタジー、堂々開幕!
ヒロイン全員を救う唯一の道、それはーー誰とも××××をしないことだ!! 大人の美少女ゲーム『1/8』。選んだヒロイン以外全員が死ぬこのゲームには、誰も見たことのない幻のCGがあった。 元上蓮人はその鍵が友情エンドだと考え一万時間以上プレイするが、「最後の一枚」には一向に到達できない。いつしか昂る欲情も消滅し、少女達への慈愛だけが残った頃、一つのテキストが表示される。 【彼女達を、救いに行きますか?】 迷わず「はい」を選択し、気づいた時には『1/8』の主人公に転生していた。直後、強力な魔物に襲われるも前世の知識を駆使して瞬殺。そして自らに驚愕の眼差しを向ける、養父であり、ゲームの裏ボスであるダンゾウに言う。 「俺をあんたより強くしてくれ」 こうしてヒロイン達からの誘惑に何とか耐えながら、彼は覇道を歩み始める。 全ては、ただ一人の少女だけでなく、八人全員を救うために。
華やかな夜会の最中、貴族令嬢リネット・ロレンスが血に染まり息絶える。混乱の中、彼女を発見したクリスティア・ランポールは周囲の視線を浴び、容疑者として追い詰められる。証言は食い違い、偽りの告白や隠されたアリバイが次々と浮かび上がり、誰もが犯人に見える緊張の中で真実を探る推理戦が始まる。冷酷な動機、愛憎の影、権力の思惑が渦巻く中、クリスティアは鋭い洞察で嘘を暴き、緊迫の告発によって真犯人を突き止めるのだが…。
エレナとの出会いをきっかけに、お悩み相談所を始めることになったハーフエルフの少女ジュリ。 雪が止み、新たな年を迎えてからも、彼女たちの元にはこれまでと変わらず悩みを抱えた相談者がやってくる。 連れ添った妻へ長年の愛を伝えられない老父。相手の幸せを願いながらも仲違いしてしまう姉弟。 ジュリは刺繍と付与の力を通して、人々の大切な想いを紡ぎ、届けていく。 そんな日々を送る中、相談所にひとりの人物が姿を現す。 それは、ジュリとどこか似た面立ちをしたエルフの女性で……。 ジュリの出生の秘密に迫る第二巻。
美しい白エルフたちの国・エルフィンドと、稀代の名君・グスタフ王率いる魔族連合国家オルクセンの、因縁の戦いが激化! 双方に数多の被害を与え、悲劇を巻き起こしながら、雌雄を決するときは、近づきつつあった。エルフィンドから逃げ延びたダークエルフ族は、ディネルースを筆頭としたオルクセン最強の《牙》として、仇敵の同族の喉元に歯を立てるがーー。血湧き肉躍る異世界戦争群像劇、シリーズ第6弾!
神の加護を受け、わずか5歳で魔境にて孤独な戦いを続けてきた公爵令嬢メイベル。 感情を忘れた彼女に、人々は「穢れ令嬢」と蔑みの名を与えた。 周囲の冷たい視線に晒され、ついには王太子から理不尽な婚約破棄を言い渡される。 それでも心を動かされることのなかったメイベルーーそんな彼女の運命は、隣国の皇帝「暴虐皇帝」カイエルとの出会いによって大きく揺れ動く。 「貴女が我が国を訪れてくれるのを待っているよ」 カイエルの言葉に導かれ、自らの意思で隣国へと足を踏み出す。 彼の一途な想いに触れ、メイベルの中に初めて“感情”が芽生えはじめるーー。 穢れと呼ばれた最強令嬢が暴虐皇帝を無自覚な愛で溶かす、波乱のラブストーリーが幕を開ける!
女神ヴィダとの邂逅を果たし、神々の加護を得たヴァンダルー。母ダルシアの蘇生が見えてきたことで、再び障害となりかねない仇敵パルベック伯爵の排除に向かうが、そこで予期せぬ人物との邂逅を果たすことに。一方、ヴァンダルーの排除を目論むロドコルテに、とある誤算が発覚し……。そして、ついに現れた『ザッカートの試練』へ、仲間たちとともにヴァンダルーが挑むーー!!
王国の陰謀により、女王は倒れ、ロバートは幽閉されてしまう。必死に脱出を試みる彼を待つのは、帝国で穏やかに暮らす妻セナと息子ディーノ。かつての公爵令嬢であり母となったセナは、大切な家族を守るため運命に立ち向かう決意を固めるのだった。セナとロバート。それぞれが運命に立ち向かう待望の第2弾!
魔女セミラミスの内通者を無事突き止め、理想ののんびり生活を手に入れた元冷徹女王リベル。 アルザード王国でレントの側近として平穏な日々を送る彼女だったが、その日常は突如もたらされたひとつの知らせによって崩れ去る。 それはレントの父、アルザード国王グラベルが移民たちの住む異界領土へ宣戦布告をしたというものだった。 内戦を阻止するため、リベルはレント、ルイズと共にグラベルが拠点を置く古郡領土へと足を踏み入れる。 しかしそこにも、魔女セミラミスによる策謀が張り巡らされていて……。 モノグサな元女王が休みを手に入れるために奮闘するセカンドライフファンタジー、選択と決着の第二弾!
王弟ロレンス様と一緒にダンジョン「古楽の迷宮」に潜ったルークさん。本来の目的である風精霊さんへのお礼は言えたものの、精霊のカブソンさん(カワウソ)からダンジョンの秘密を教えられてしまう。さらにはリーデルハイン領の近くにも未発見のダンジョンがあると知り……!? 大恩あるリーデルハイン家に危害が及ばぬよう、ダンジョンを調査することに!
小説の音を聴け 100年にわたって読み継がれる フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』に鳴り響く、 「世界のジャズ史」≒ガーシュイン『ラプソディー・イン・ブルー」! ジャズに通暁したアメリカ文学者だから読み解ける ジャズ・エイジを象徴する小説と音楽。 あの音はまだ鳴り響いている! ==== 1 『グレート・ギャツビー』と 『ラプソディー・イン・ブルー』 『グレート・ギャツビー』出版一〇〇周年の年に 2「世界のジャズ史」が引き起こした衝撃 万華鏡的音楽/ どんな突飛なことも起こりうる時代/文学的サウンドトラック/捉えどころのない音楽/『トリマルキオ』版では/大きなセンセーション/不協和音を受け入れる/パーティー・エイジの本質/アメリカの鼓動/どの時代にも通用する弾力性 3 ジャズ・エイジを象徴する小説と音楽 トスサラダ的色彩/黄色とブルー/捉えどころのない人物と捉えがたい韻律/アメリカの歌/灰の谷とT・J・エクルバーグ博士の看板/一九二二年/ホール=ミルズ事件 4 ジャズとブルースと『グレート・ギャツビー』 消えゆくものを残す/午前三時という境界線/夜に育まれる想像力/ギャツビーの夢の神髄とビート/アメリカの歴史物語/助手席の視点/デイジーの声/ジャズ・エイジとブルース/ブルースのメロディーを感じ取る 5 「世界のジャズ史」から「ビール・ストリート・ブルース」へ アメリカン・スピリットの原典/ラグタイム/白い音楽と対峙する黒い音楽/ジャズと裏社会/文化的な「ずれ」/ジャズ・エイジの「ずれ」の正体/ニックの感じた「ずれ」/社会的な「ずれ」と個人的な「ずれ」/ 「世界のジャズ史」から「ビール・ストリート・ブルース」へ 6 『ラプソディー・イン・ブルー』という有機的統一体 アメリカそのものの音楽『ラプソディー・イン・ブルー』/ 音楽の力の可能性/ジャズ・エイジの到来を感じる/狂乱の時代/「高尚な文化(ハイ・ブラウ」と「通俗的文化(ロウ・ブラウ)」/メルティング・ポットの音楽/ロウブラウ文化はハイブラウには到達できない/アメリカの統一と統合 7 音符と文章で表されたジャズ・エイジ ルイジアナの沼地地域/ジャズにこめた理想的社会/ジャズの鼓動/ジャズ・エイジの言葉を聴く/オランダの船乗りたちの夢/アメリカの壮大な理念をとどめるために 8 あの音はまだ鳴り響いている! 人生の儚さと永遠の美/アメリカの記 参考文献 定点を持つということ --あとがきに代えてーー