小説むすび | 2025年12月9日発売

2025年12月9日発売

昨日の肉は今日の豆昨日の肉は今日の豆

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2025年12月9日 発売予定

敗戦の喪失、感染症の混乱。反転する社会のなか、独り生き続ける人々が見つめるものはーー。幻想、ミステリ、詩歌を自在に横断し、言葉と物語の極致へ。皆川博子最新作品集。 ・ 物語の女王が統べる幻想の王国へ ・ 戦時下の日常と古代の戦乱が共鳴する「牧神の午後あるいは陥穽と振り子」、豆化症に罹った夫と暮らす老女の明日は……「昨日の肉は今日の豆」、花々の香りが戦火の記憶を呼び覚ます「香妃」、家に子供を奪われた叔母が覗いた夜の夢「Lunar rainbow」-- ・ 短篇・俳句・詩27篇と書き下ろし短篇「ソーニャ 序曲」(『ジンタルス RED AMBER』スピンオフ)を収録。 ・ 現世と彼方融け合う、幻想作品精華。 ・ 【目次】 ・ 薊と洋燈 藤棚の下で 椿と 罌粟の家 壜の中 川のほとり 夏を病む ララバイ 君よ、帰り来ませ 『希望』 あやとり 牧神の午後あるいは陥穽と振り子 ・ 試作1 青へ 泰山木 忘れ螢 人形の家 しらない おうち 主さん 強おして 昨日の肉は今日の豆 ソーシャル・ディスタンス 夕の光 風よ 吹くなら 香妃 哀歌 Lunar rainbow Fragments ソーニャ 序曲 ・ ・ 編者解説 日下三蔵

溺れる少女溺れる少女

★ブラム・ストーカー賞受賞作 ★ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞受賞作 ★世界幻想文学大賞最終候補作 ★英国幻想文学大賞最終候補作 ★ネビュラ賞最終候補作 ★ローカス賞最優秀ファンタジー小説賞最終候補作 ★シャーリイ・ジャクスン賞最終候補作 ・ ニューヨーク・タイムズはじめ各紙誌絶賛! ローカス賞、世界幻想文学大賞受賞作家の最高傑作! ・ 絵画「溺れる少女」に瓜二つの女性に魅入られた主人公は、精神に異常をきたす。怪談、都市伝説、人魚、人狼、カルト宗教……。信頼できない語り手による傑作サイコロジカル・ホラー。 ・ ・ 驚異的な文学作品 ──ピーター・ストラウブ ・ 読者を瞬く間に深淵に引きずりこむ ──ブライアン・エヴンソン ・ ・ 【あらすじ】 狂気を宿した母ローズマリーと祖母キャロラインの記憶をたずさえて生きる、画家兼小説家のインプ。ある日、町で出会ったゲームライターのアバリンと恋をするが、ドライブ中の路上で裸の女性エヴァと出会い、物語が反転していく。11歳のときにはじめて見た絵画『溺れる少女』、セーヌ河で溺れた名なしの少女、赤ずきんちゃん、ルイス・キャロル、ブラック・ダリア、ウラジーミル・ナボコフ、ジェヴォーダンの獣、セイレーン……。エヴァに出会ったのは、夏の夜のルート122か、秋の夜のウルフ・デン・ロードか。真実と事実が入りまじる、新たなゴースト・ストーリー。ローカス賞、世界幻想文学大賞受賞作家の最高傑作。 ・ ・ 【著者略歴】 1964年アイルランド・ダブリン生まれ。アメリカに移住し、大学で地質学と古生物学を学ぶ。92年頃から小説の執筆を始め、人気コミック『サンドマン』スピンオフ作品のシナリオも手がけた。ホラー、ダークファンタジーの優れた書き手として高い評価を得ており、98年、長篇『Silk』で国際ホラーギルド賞第一作部門を受賞。2012年には本作でブラム・ストーカー賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞(現アザーワイズ賞)を受賞。また24年には「縫い針の道」でローカス賞短篇部門を受賞したほか、世界幻想文学大賞など受賞多数。また、古生物学者として研究を続けるほか、音楽活動も行なっていた。邦訳に、『ベオウルフ 呪われし勇者』など。

曾根崎心中 新装版曾根崎心中 新装版

愛し方も 死に方も、 私のもの。     美しく残酷な運命の恋物語が、 時代を超えて、 私たちの心を強く揺さぶる。   江戸時代、元禄期の大坂で実際に起きた心中事件をもとに近松門左衛門が書いた“心中もの”の傑作を、直木賞作家・角田光代が遊女「初」の視点で現代に蘇らせた!   あらがい難き究極の恋の、 高揚、悦び、懊悩、切迫…… 近松門左衛門の原作の世界を踏襲しながら、 あらゆる感情を細やかな心理描写で描き切り、 新たな物語として昇華させた、小説『曾根崎心中』。   ーー   これが恋か。初は思った。これが、恋か。   ほほえみながら、泣きながら、高笑いしながら、物思いにふけりながら、不安に顔をゆがめながら、嫉妬に胸を焦がしながら、記憶に指先まで浸りながら、幾度も幾度も、思った。   これが、これが、これが、恋。   (本文より)   ーー   出会ってしまった心を、止めることはできない。   小説として生まれ変わり 新たに読み継がれる名作・新装版。   ●本書は、2011年にリトルモアより刊行された『曾根崎心中』の新装版です。内容上の変更はございません。

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