小説むすび | 2025年5月15日発売

2025年5月15日発売

人形のアルファベット人形のアルファベット

奪われし者たちの悲鳴がグロテスクに世界を覆う。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏で最も注目を集める作家による、シャーリイ・ジャクスン賞受賞作を含む鮮烈のデビュー作! 肉片が、聞いているーー。 ミシン、人形、缶詰、蜘蛛、そして女たち……。 ★シャーリイ・ジャクスン賞受賞(本書収録作「ワクシー」) ★GRANTA「若手作家ベスト20」選出(イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」が10年ごとに選出) 雑誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング刊/「アガタの機械」/柴田元幸訳)や「文藝」(河出書房新社刊/「ネズミの女王」/上田麻由子訳)で話題の著者による鮮烈デビュー作が、ついに刊行! ******** 「既成概念を覆す試み」 ーーウォール・ストリート・ジャーナル 「素晴らしい! 印象深く、しかし、すぐに消えてしまいそうなほど儚いイメージ。グルドーヴァは、美しさを描くための最も難しいテクニックを見事に駆使している」 ーーデボラ・レヴィ(『ホットミルク』著者) 「ダークで知的で美しく、絶妙にグロテスクな、グルドーヴァの世界を読む喜び。 ーーヘレン・オイェイェミ(『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』著者) 裂けたストッキングと手縫いのベルベットのドレス。知的なバロック小説であり、完璧かつ大胆、巧妙かつ繊細な傑作。アンジェラ・カーターの正統な後継者であるカミラ・グルドーヴァの、飾り気がなく、それでいて魅惑的な文体を、ぜひ読んで、愛してほしい!真似ごとや作り物ではない、真に奇妙に輝く宝石のような作家だから」 ーーニコラ・バーカー(2007年ブッカー賞最終候補作『Darkmans』著者) 『人形のアルファベット』は、独自の世界を細部に至るまで創り上げている。初めて見る風景なのに、まるでずっとそこにあり、誰かに見つけられることを、そして魅了されることを待っていたかのよう。 ーーシーラ・ヘティ(ニューヨーク・マガジン誌2018年ベストブック『Motherhood』著者) ******** 日常をグロテスクに彩る、珠玉の13編!

木漏れ陽木漏れ陽

イケイケのヤクザが、親分の死を機に愛する家族のため足を洗った。 そして夢だったマンガ家を目指す。 だが男に残された時間は、あまりに少なかったーー。 映像化決定!!! 人は、人生最後の日に、誰を想い、何を残していくのか? 沖田臥竜渾身の感動作が生まれたことに、心から嫉妬し、感嘆した。 ーー藤井道人(映画監督) 関西を拠点とする暴力団・中山連合に在籍する小泉拓朗は、目上の者にも平気で歯向かう気性のヤクザだった。 そんな小泉が雪乃という女性と出会い、変わり始めていく。 やがて娘が生まれ、二人は夫婦になる。 そんな中、親分である川中が襲撃され死亡。 それを機にカタギになる決意をした小泉は、昔から夢見ていたマンガ家を目指し、バイトをしながら原稿用紙に向かい続ける。 息子が生まれ4人家族になったが、徐々にすれ違っていった雪乃との関係は、気づいた時には大きな溝になり、二人は離婚。 毎週末、子どもたちに会うことを生き甲斐に、マンガの連載を目指し日々奮闘する小泉。 そこには「きれいな金で子どもを育てたい」という想いがあった。 そんな中、小泉はステージ4の肺がんという診断を受け、余命宣告をされてしまう。 愛する子どもたちのため、叶えたい夢のため、小泉は残された人生をどう使い、何を残すのかーー。

青い鳥、飛んだ青い鳥、飛んだ

一度でも道を踏み外した者は、決して許されないのか? 万引き犯を死なせたコンビニ店主、万引きで捕まった過去を持ち、生活苦から必死に生きる女性。 各々の人生を通して描かれる苦悩と葛藤、そして再生ーー。 ドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』 『夫よ、死んでくれないか』で注目の著者が描く問題作! 大手フランチャイズ加盟のコンビニ店主・柳田克己は、「万引き犯など最低の人間」という信念を持ち、「万引きをさせない」のではなく、決して見逃さず「捕まえる」ことにしていた。 ある日、克己は菓子パンを万引きした男を捕まえようとしたが、もみ合ううちにその男を死亡させてしまう。 そして克己は逮捕され、人生は暗転していく。 一方、児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで捕まった過去を持つミチル。 彼女はバイトを掛け持ちしながら必死に一人で生きていたが、コロナ禍の「シーセッション(女性不況)」で仕事を次々に失い、現在は違法メンズエステ店で働いていた。 必死に生きながら、自分の夢の実現を目指す彼女は時折思うことがある。 あの日、捕まっていなければ。 そんな二人が、ある事件を契機に巡り会うことに……。

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