2025年7月2日発売
“猫”だけが目撃した密室殺人、大学祭で起きた人間消失事件、お巡りさんとのデート中(?)に遭遇した殺人未遂事件。 下町情緒あふれる谷中にある、鰯専門の居酒屋。看板娘の岩篠つみれのもとには、不可解な事件が次々に持ち込まれる。困ったつみれが怪しい開運グッズ店の店主・竹田津を頼ると、彼は事件現場で猫をかまったり、喫茶店でスイーツを食べたりしながら、衝撃の真相を解き明かしていく! 本作から読んでも楽しめる、超人気コージーミステリ最新刊!
上杉謙信と、その妻・於龍 「奇妙(クィア)」なふたりは 憎悪も、愛情も、超えてゆく! 「抗え、戦え、歩みを止めるな。 かつても今も在り続ける魂の叫びに寄り添う物語」 澤田瞳子、推薦 父から越後守護代を奪った長尾景虎(後の上杉謙信)への復讐のため、母から“女”を捨てさせられた於龍。彼女は景虎を激しく憎むが、当人はどこ吹く風で、於龍のことを「面白(おもしょ)い奴」と気に入ってしまう。長尾の重臣たちが二人の婚姻を越後支配のために利用する一方で、甲斐の武田晴信(後の信玄)は隣国侵攻の調略を始めようとしていたーー。史料を丹念に読み解き最新研究を踏まえ、生涯独身と言われてきた上杉謙信と、その妻の半生を鮮やかに描く。 謙信の妻・於龍は、どんな女性だったのか? そしてなぜ、歴史の陰に消えたのか? 装幀 二見亜矢子 装画 とびはち
この本は、作家である私、夢見里龍が収集した「奇妙な構造をした家の体験談」を小説の形に書きおこしたものです。発端は小説投稿サイト上のエッセイでした。「生活をするのに不便はない。欠陥住宅というわけでもない。でも、明らかに奇妙な家なんです」それは〈排水口がすべての部屋にある家〉に住む主婦の投稿でした。以来、私はネットで見つけた奇妙な家群を「ひらく家」と名づけ、親交の深かった読者のヤモリさんと考察を語らうようになりました。ネット上の記述なので、全てはフィクション。そう考えていたんです。でも、ある体験をして気づきました。これらの家は本当に存在すると。私は本書を通じてみなさんに警戒を促します。あなたは今、「ひらく家」に住んでいませんか? 序章 前書きにかえて 第一の家 カクヨムに投稿された主婦の体験談 第二の家 新婚の夫による個人ブログ 第三の家 雑誌に寄稿された娘の懺悔文 第四の家 某掲示板の過去ログ 少年による記録 第五の家 著者の体験 終章 後書きにかえて
すべての物事に境界線がある。 日なたと陰。 友情と恋愛。 選ばれた彼氏と、そうでない俺ーー 好きな人には恋人がいる、先生が好き、恋愛禁止を守れないアイドル、 成立しない男女の友情、年の差の恋…… SNSで若者から支持を集める著者が、恋愛に正しい・正しくないはあるのかを問う、 切なくて、痛い、不器用な8つのラブストーリー その立ち位置は俺じゃダメなんですか? 何度も口にしかけたことのある禁句が、缶を煽げば容易く喉の下へと消える。 事情に踏み込みすぎないことで、彼女の一歩後ろのこの場所を、なんとか俺は守ることができている。 彼女は、居酒屋にいても、狭い部屋の中に居ても、好きな人の名前を出した。 どこにいても、好きな人の存在があった。彼女の遠い視線は、新宿を向いていた。 それでも、機会を待っていた。男とけんかをしたと聞くたびに心が躍った。 彼女の肢体を抱きしめているときは、たしかに彼女は俺のものになった。 あの時間だけは、正真正銘、二人の間には誰も入れないはずだった。 ーー本文より 1章 俺だけがそういうつまらないヒエラルキーに左右されているのかもしれない 2章 先生はみんなを見渡していて、私は先生のことしか見ていない 3章 立場が違う恋って、どう思う 4章 過ごした三年間に比べたら、三時間なんて、まったく、遠くなんかない 5章 俺たちはもっとこう、純愛の話をしてんの 6章 まあるくて欠けた月をどうしようもなく愛している 7章 二人で、一緒に頑張ろう? 8章 恋はまわりまわって、すべて繋がっている
第16回山田風太郎賞受賞作! ここにもある袴田事件、免田事件、財田川事件、足利事件の理不尽。 生きるということは、かくも哀しく美しいものか。照らし出される司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。作家の才能に嫉妬する。-堀川惠子(ノンフィクション作家・代表作『教誨師』) 突然、父親を奪われた少女に救いは訪れるのか? 事件の謎は戦前から令和まで引き継がれ、慟哭の結末は我々に生きる意味さえ問いかける、前代未聞かつ究極の「冤罪」ミステリー。世代を超えて社会の歪みと戦い続ける者たちの行き着く先とはいったい何なのか。 時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。-五十嵐律人(作家・代表作『法廷遊戯』) わたしはこれ以上のリーガルミステリを知らない。-染井為人(作家/代表作『正体』) 冤罪と冤罪で翻弄されたものたちが辿る刮目のドラマ。戦中、時局に媚びる社会情勢の中で苦悩する弁護士のギリギリの戦いは、本人が戦場に送られて戦争が終わってからも、正義を信じる弁護士や検事により引き継がれる。彼らが報われる日は来るのか? 社会のひずみを壮大なスケールで活写したリーガル・ミステリーの雄の渾身作。
ミステリ読むならこの一冊から! 「2024年ベスト短編ミステリ」集めました! ★★★ 第78回日本推理作家協会賞短編部門受賞作も収録! 久永実木彦「黒い安息の日々」 ★★★ 2024年に発表された短編推理小説の中から、推理作家協会によって選び抜かれた7編を収録。 ・商店街横の古びたビルが高値で売れた理由 ・キャンプ場で起きた事故死 ・記憶をなくした同性の恋人 ・手紙で迫る母の過去 ・合唱部で挑む悪魔召喚 etc. 巻末には昨年のミステリー界の動向を記した「推理小説・二〇二四年」、推理小説関係の文学賞を完全網羅した「受賞作リスト」も収録されています! ミステリ通としても、ミステリの入門書としても読んでおきたい一冊! あなたもこの本を読んで、昨年の短編ミステリを語りませんか? 【収録作】 「黒い安息の日々」久永実木彦 「栴檀秘聞」井上真偽 「とある日常の謎について」今村昌弘 「王手馬取り」貴志祐介 「最高まで行く」斜線堂有紀 「次はあんたの番だよ」法月綸太郎 「あの日、キャンプ場で」水生大海
冒険者チェンバーはアイルと新たな街、ブルドへやってきた。 レベルアップでさらなる高みを目指すためギルドから受けた依頼で、 二人は羊の魔物メイと出会う。 『アングリーシープが仲間になりたそうにこちらを見ている……』 なんとチェンバーの能力で魔物もパーティーに加えることに!? 新たな仲間を得たチェンバーたちは、街の脅威と噂されるワイバーン 討伐に向かう。そこにはまたしても邪神教団の暗躍があった……。 『レベルアップ』で最強を目指すバトルファンタジー第2弾!
妹に婚約者を奪われ、実家からも追放されかけていた 魔法薬師のリーフェ。そんな彼女を、偽装婚約という形で 迎え入れてくれた隣国の皇太子・オリヴェル。 彼の溺愛ぶりは偽装の域を超えていて、リーフェは戸惑う。 しかしこの日々はある秘密によって支えられていた。 リーフェが魔王の禁呪により、オリヴェルと前世で恋人 同士だった記憶を失っていること。 さらにふたりにはもうひとつ前の前世があり、そこでも愛し合っていたということもーー そんな折、妹アリアの『魅了の聖女』の力がリーフェに 移る可能性が浮上してーー?
この男、「天下第一の武勇の士」か、 「積悪の罪人」かーー。 大胆な推理を加え、新たな源平時代を描き出す歴史巨篇! 平家物語の中に「源家」という呼称が出てくるのはあまり知られていない。 源氏にもかつて、平清盛一族と並び称されるほど栄華を誇った家門があった。 「多くの罪なき者を殺す」と世に怖れられた、八幡太郎こと源義家の一族である。 義家は父・頼義とともに奥州の厳しい戦いを乗り越え東国を平定、武者としての名声と武功を高めていく。 その力を怖れた朝廷は、義家一門を陥れるための謀略を進める。 義家に反発する弟の賀茂二郎義綱と結び義家を罠にかけ、一族の血で血を洗う暗闘により 源家は悲劇の結末を迎える。 だが義家の三男・義忠は、源家の栄光を取り戻すべく平正盛の娘を妻に迎え、 嫡男の烏帽子親を務めていた。その嫡男こそ、平清盛の養父となる忠盛だった。 実は義家の母も平家の娘だった。義家の父・頼義は一門を興隆させるため 平家の力を借りていたのだ……。
主婦から名経営者へと転身した著者が初めて語る物語 実家の大手アパレルチェーンで仕事を始めたひかる。だが、実態は倒産寸前だった。立て直すために、ひかるは経営に乗り出すが……。 MBOの決断、社内の反発、200億円にも及ぶ借入金の返済……。 ひかるは、いかにして育ち、そして名を馳せる経営者となったのか。 借入金454億円を返済した著者が実体験を元に執筆したビジネス小説! <目次> プロローグ 第1章 白の時代ー真っ白なひよこ」 第2章 グレーの時代ー主婦からビジネスパーソンへ 第3章 黄金の時代ー200億円の借入金を抱えて 第4章 赤の時代から新緑の時代ー許し、そして生きる エピローグ
『第三回 fujossy小説大賞』大賞受賞作 獅子の国のスラム街で強く賢く生きてきた狐獣人オメガ・ソロは、いつものように靴磨きを始めた先でハイエナ獣人・トレイルに捕まり、臨時の給仕として王宮へ連れていかれる。 スラムとは別世界の王宮で、虎の国で悪魔と忌み嫌われる“白虎”の第三王子・ヴァイスーー『運命の番』と出会った瞬間、ソロは初めての発情期に呑まれ、体を暴かれてしまう。 ヴァイスは横暴で傲慢なアルファだが、ピンチを助けてくれもして…… 歩み寄ろうとするソロだが、訪れた部屋で見たのは、ベッドの中トレイルと寄り添う姿でーー 「運命や情に流されず、お前の意思で俺の側に来て欲しい」 愛し方を知らない孤独な王子と孤児。 『運命の番』という残酷な呪いが幸福に変わる、至高の獣人オメガバース!
「来世は平凡に生きたいな…」邪竜を倒し、世界を救った大魔導師レティシアは、そう願いながら目を閉じた。レティシアが命と引き換えに発動させた、千年続く結界を残して。残された仲間たちは嘆き悲しみ、その地に『千年王国』を建国したー。それから二百年後。レティシアが転生したのは、牢に幽閉されていた痩せっぽっちの少女だった!「平凡じゃないどころか、真逆なんですけど!?」獣人に囚われ、虐げられていたことに怒り心頭!神から与えられた魔導書と、規格外の魔力を取り戻したレティシアは今度こそ好きに生きようと決意するのだが…。邪竜も転生しているし、かつての仲間たちも長寿を得て生きているし、獣人たちはしつこく追いかけてくるし、まったく平凡にはならなくて!?チートな能力をひた隠す、大魔導師の世界ぶらり旅、堂々開幕!
たったひとりで見知らぬ土地に渡り、ザルデイン帝国のエッカルト皇帝に嫁ぐことになったカティア。狼公爵の領地から帰還したものの、右腕に負った怪我が治るまで結婚式は延期。しかし、その間もカティアは古代遺跡から持ち帰った『聖鳥の卵』で料理を作ってみたり、貴重な『魔女石』をドレスの装飾に使おうとしてみたりと周囲を慄かせてばかりいた!そんなある日、『八聖公家』のナンバー3である鷹公爵の領地へ向かうことになったカティアは、アルバンに正式に謝罪をしようと試みるのだが…「謝罪は不要です!受け入れるつもりはありませんから」激しい敵意を向けられてしまって!?次の舞台は、鷹公爵領!獣人族が先祖返りをした大きな鷲「成獣」の出現や、古代遺跡に繋がる迷宮の異変などカティアがいるところに騒動あり(!?)な波乱尽くしの第二巻!!
どんどん怖さが増幅していくのに、続きが気になりすぎて、ページをめくる手が止められません。 背筋が凍りながら、最後に辿り着いた真実に、驚愕必至…! ホラーや、サスペンス、スリラーを、超越した壮絶な面白さでした! ーー紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん 怪談、ホラーで私の中で最高傑作を読んでしまった。あなたも読んで恐怖におびえてください。 ーーくまざわ書店南千住店 鈴木康之さん とんっっっでもなく怖かったです…。遠坂八重さんって何者ですか。 ーー紀伊國屋書店イトーヨーカドー木場店 宮澤紗恵子さん 発売前から大反響!恐怖、震撼、激賞の嵐。 『死んだら永遠に休めます』で話題沸騰中の著者が「恐怖」を全力で描き切った、渾身の書き下ろしホラーミステリ。 五感を震わす戦慄から抜け出せなくなる。謎が深まる怒涛の展開に一気読み必至。 〈あらすじ〉 令徳大学文学部一年生の小佐野菜乃は、新歓合宿で同学年の蓬萊倫也、泉秋久と出会う。 三人ともオカルト好きという共通点で意気投合し、『怪異研究会』を立ち上げることになった。 しかし、その後蓬莱が音信不通になり行方がわからなくなってしまう。 泉がXで見つけた動画には、夜の草叢に首を微妙に傾けてまっすぐ立つ、蓬莱によく似た男性が映っていた。 その動画が撮影されたと思われる場所へ蓬莱を探しに行った二人は、禍々しい黒い靄をまとった無機物のような彼の姿を目撃する。 一方、菜乃のもとに、十八年前に起きた凄惨な事件に関する差出人不明のメールが届く。 そして、泉と菜乃の身にも異変が起こり始める……。
医療従事者の苦悩、陰謀論者の暴走、ジャーナリストの葛藤……そして悲劇は起きたーー。 「週刊春潮」副編集長・志賀倫成は、医療崩壊ぎりぎりの現場で日々奮闘する旧友の医師・伊達充彦から、コロナ禍の報道を巡る出版人としての良識を問われ、心が揺れていた。 自分は偏向報道に加担しているのか? そんなある日、伊達の勤務する病院を訪れ妨害活動を始めた反ワクチン団体の代表が院内で死体となって発見される! 複雑な心情を抱えたまま、志賀は事件の真相を探るべく、被害者周辺の取材を開始するのだが……コロナウイルスの流行によって疲弊しきった異常な日常に起こった歪んだ殺人事件の真相は果たしてーー? 刊行早々に映像化され話題を集めた『夜がどれほど暗くても』の主人公・志賀倫成が立ち向かう、コロナ禍で繰り広げられた狂騒の日常が生み出した闇を、ベストセラー作家・中山七里が鋭く描き出す!
「人のこと、許さなくてはいけないでしょう?」「どうして、そう思うの?…僕は、許さない。」私は彼の顔を見た。(本文より) ーー原稿段階で目を通した人たちから、「茫然とした。とんでもないものを読んでしまった」「究極のラブストーリーだと思った」「泣きながら読んだ。かつての自分が昇華されていった」「ルッキズム、ジェンダー、エスニシティ、性の商品化、労働市場…多層の暴力が絡まり、文章が身体にまとわりつく」等々、衝撃的な感想が寄せられた作品。待望の書籍化です。 読む人それぞれに、大きな問い、癒し、希望を浮かび上がらせ、心を揺さぶる。あなたなら、どう読むだろうか? 私たちは、この世界でどう生き続けられるか? 多くの共感を呼んだ前作『ジミー』の感動を再び。現代の癒しと希望の物語。