小説むすび | 2025年発売

2025年発売

失うことは永遠にない失うことは永遠にない

出版社

小学館

発売日

2025年1月16日 発売

私も、みんなと家族だったらよかった。 東京・目黒の家で暮らす小学5年生の奈保子の家族は、父親の不倫をきっかけに崩壊しつつあった。奈保子は母の失踪を機に、大阪にある父の実家にひとり預けられることになる。河原で出会った同じ年の少女・アサコが奈保子を連れて帰ったのは、血のつながらない4人の兄弟たちが住む、穴ぐらのような家だった。なかでも歳の離れた長男の鋭い眼光に、奈保子は心を奪われるが──。 痴呆が進んだ祖父の静けさと、灼熱の太陽を反射して光る大阪の川面が、冷え切った主人公の心を揺さぶる。人がはじめて対峙する「孤独」を丁寧に描いた、少女のひと夏の成長物語。 【編集担当からのおすすめ情報】 池松壮亮さんと上白石萌歌さんが、推薦コメントを寄せてくださいました! 「少女が全身で掴んだこの世界に出逢った記憶は、繊細で美しく、切なく温かく、いつまでも私の心に漂って失われることはない」--池松壮亮 「だれにだって、忘れられない夏がある。そのかけらのひとつひとつを、手のひらでぎゅっと握りしめながら、みな大人になってゆくのだと思う」--上白石萌歌

【POD】わが名は和泉式部──北上川の流れのように【POD】わが名は和泉式部──北上川の流れのように

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2025年1月16日 発売

[商品について] ー「女は愛した人と結ばれてこそ幸せですのに」- 時は平安時代。東北の大国「日高見の国」に生まれた才色兼備の少女おもとは、大和の国とのかけ橋になるべく、皇子と結ばれるために都へ上がる。故郷への思い、愛する人との約束、女としての幸せ…。和泉式部と名を変えた少女は波瀾の人生を歩む。--和泉式部の歌に漂う底知れぬ孤独感、寂寥感はどこから来るものなのか。『和泉式部日記』は何のために、誰に読んでもらうために書かれたのか。謎多き女流歌人・和泉式部の生涯を、丹念に調査した史実とフィクションを織り交ぜながら紡ぐ傑作の歴史小説。 ※本書は2024年7月に刊行された電子書籍『小説 北上川の流れ──和泉式部の真実』のPOD版です。 [目次] 異色の歴史譚 はじめに 北上川の風  大和からの使者  男の目  樺山の夕映え  保昌の訃報  別れ 日本海の船旅  謎の白覆面  狙われる姫と黄金  公達の出迎え 都の月  父でない父、母でない母  軒端の梅  道長の命名 小式部内侍誕生  黒髪の乱れ  満ち足りた日々  生別 帥の宮慕情  親王哀歌  風の音  妖しき女心  陸奥へ発つ道貞  帥の宮の后として 残照  暗雲  わが世とぞ思う  めぐり逢い 解説 参考資料 (その他抜粋資料) 著者略歴 [担当からのコメント] 和泉式部という名前や、その代表的な歌を知っているという方でも、彼女がどんな人生を歩んだのかということまではあまり知らないのではないでしょうか。謎が多い彼女の人生を歴史的事実を交えながら描いた本作。和歌が好きな方はもちろん、日本史に興味がある方も楽しめる一作となっています。 [著者略歴] 中津攸子(なかつ ゆうこ) 日本ペンクラブ会員、日本文芸家協会会員、俳人協会会員、大衆文学研究会会員、よみうり文化センター・NHK文化センター古典講師 〈著書〉 「万葉集で読む古代争乱」「天平の望郷歌」「真間の平児奈」「万葉の悲歌」「戦国武田の女たち」「かぐや姫と古代史の謎」「小説松尾芭蕉」(以上、新人物往来社)「葛飾を歩く」(NTT出版)「観音のあるまち、行徳・浦安」(中山書房)「風の道」(角川書店)他多数

城南旧事ー北京の思い出ー城南旧事ー北京の思い出ー

1920年代北京。 台湾から引っ越してきたばかりの少女・英子は、北京の伝統的な街並み・胡同(フートン)の中を駆け回る。 近所に住む友だち、空き地で会う若いお兄さん、家に転がりこんできた魅力的なお姉さん、田舎からやってきた乳母、そして最愛の父……出会いと別れの中で、否応なしに大人になってゆく姿を描いた中国語文学の傑作。 林海音は「台湾文学の祖母」と称され、『城南旧事』をはじめ多くの作品を残しただけでなく、後進の作家の育成にも携わり台湾文学の再構築に貢献した。代表作の『城南旧事』は幼少期を過ごした北京での思い出をもとにした自伝的小説。 激しく変化する時代に翻弄されながら、ささやかな生活を送る人びとをあたたかく描いた本書は高く評価されており、中国語圏では小学生向きから高校生向けまで幅広い年齢に向けた教科書にも掲載され、広く親しまれている。 本邦初訳「序章にかえて」を含む完全版・新訳。 序章にかえて…2 惠安館のお話…13 海を見に行こう…117 蘭姨娘…167 驢打滚…209 父の花が散った…241 冬の太陽 子ども時代 駱駝のキャラバン…256 訳者解説…261

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