2025年4月14日発売
梅之宮家に仕える斎に嫁ぎ、現人神である美幸の髪結師となった華弥。同じく神族である南之院との出会いや、あやかしが催す鬼灯会での活躍を経て、華弥は人ならざるものたちの世界を知る。そして斎が抱える秘密と闇、彼らの真の目的が明かされたのだった。 夏が訪れ、美幸の女学校が休みに入ると、華弥たちは神族が住まう里に帰省することに。美しい里の佇まいとは裏腹に、梅之宮本家の者たちによる陰湿なもてなしが華弥たちを迎える。里を変えるため斎たちが決起する時、華弥も大きな決心を下すことになり……。 目次 序章 はじまりの、きおく 一章 髪結い乙女、“家族”になる 間章一 黒椿の追憶 二章 髪結い乙女、自身の役割を終える 三章 陰陽の現人神、始動 間章二 ある悪役たちの呆気ない末路 四章 陰陽の現人神、戦場を駆ける 終章 髪結い乙女、今一度華燭を挙げる あとがき
食いしん坊の魔法使い・フェリ シアは、世界を救った英雄に遭うため、学校の卒業式を抜け出し、相棒のハリネズミと共に旅立った。 そこで仏頂面の青年・カナンに出逢い、道中のお礼に急ごしらえの窯でトマトのピザを振舞う。熱々を頬張るとカナンに魔力が戻り、今後のご飯も頼まれてしまった。 旅に男手は要るし、利点もある。それはカナンが魔王の息子だということ。フェリシアの大切な祖母の仇も魔族。人の良さそうな魔王の息子には悪いけれど、魔族に効く毒が分かるかもしれない。契約を交わし、二人の旅は始まった。 魔法のレシピ プロローグ 第一話:魔法使いの旅立ち 第二話:アプリコットの願い 第三話:孤独なクジラ 第四話:セントエルモの町 第五話:残骸と記憶 エピローグ
クリスマスを目前に、沙苗は突然恋人に別れを告げられた。浮気をされていたのだ。冬空の下、ヤケ酒しながらたどり着いた不思議な神社で「スパダリな旦那様をください」と神頼み。翌日、目が覚めると自宅には見たこともない美青年、なつめが朝食を作っていた。 「初めまして、僕のお嫁さん」 沙苗は妖しすぎるなつめを拒絶するのだが、彼の左手の薬指にはいつの間にか沙苗とお揃いの指輪が輝いていて……ってこの指輪、はずれないんですけど!? 狐系男子の癒やしが待つ、極上至福のラブストーリー! プロローグ 一章 クリスマスプレゼントは旦那様 二章 春雨頃の同棲暮らし 三賞 燈涼し空の恋と灯 四章 狐の婿入り エピローグ
王と亡き王妃による恋物語の逸話にて《恋文文化》が花開く王国。 《恋文代筆人》ユーディの元に、恋文嫌いの貴族の男が依頼を持ち込む。 これをきっかけにマフィアの元締め《黒公爵》ヴィンセントに目を付けられたユーディは半ば強制的に、彼のお抱え恋文代筆人にされてしまう。 社交界に花街と様々な恋文に関わる中で、噂とは違う彼の本当の姿を知っていく。 ただユーディにも誰にもいえない秘密があって…… 偽る少女と悪役貴族が、恋文の裏を読み解き、心ある恋文をしたためるロマンス×ファンタジー。 プロローグ EPISODE1 恋文嫌いの依頼人 第1話 噂の恋文代筆人 EPISODE2 高級娼婦の恋文選び 第2話 黒公爵との契約 第3話 花街恋文の粋 EPISODE3 黒公爵の恋文代筆人 第4話 ミレディ夫人からの提案 第5話 ユーディの秘密 第6話 逸話への謁見 エピローグ
連載45年を迎えた本作。2023年1月期のドラマ化も話題になりました!! AC既刊全巻の中から選りすぐった再編集版です。世の中の常識も軽く突破! マイペースなかりあげクンは、ことわざや、慣用句さえも独自路線に変えてしまう!?
バイトもせず、自堕落な金欠生活を送る女子大生の丹川とそんな彼女をひそかにエロい目で見ている軽音サークルの後輩・須藤。 「ラクして稼ぎたい」という丹川の願いを叶えるべく須藤が提案したのは素人アダルトカップルチャンネルだった。 エロ動画を撮りつつ2人の距離も縮まっていく中、丹川が金欠のあまり須藤の家で一時同棲することに!? 魅惑のフェティッシュ・コメディ!
私は横市大の頃、哲学科にいて、主に現象学を専攻していた。だが、ヤスパースでは飽き足らず、ヴィトゲンシュタインの哲学に関心を抱いた。その当時、学生運動が盛んで、講義にはあまり出席していなかったので、デモに行ったり、文学作品ばかり読んでいた。そんな時、カフカに出遭い、またその縁で寺山修司を知った。 大学は何とか卒業できたが、就職試験には悉く落ちた。それで、郷里に帰り、塾を開いた。塾生を教えていたら、これなら僕にもできると、九大医学部に入り、精神病理学を研究した。ヤスパースとは逆のコースを辿った訳である。中年になって、統合失調症の発症の原因には「言葉」が関わっているのではないかと考えるに到った。そこで、ヴィトゲンシュタインのことを思い出し、改めて【哲学探究】を勉強することになった。それに感けて、カフカや寺山修司のことはすっかり失念していた。 娘が弘前大を受験したので、付き添いの私は凄く暇で、市内の本屋の前を通ったら、「映画は網膜から脳を剥ぎ取る」というタテカンが眼に入り、【あゝ、荒野】を買った。それで残り火が再燃して、【ぼくが戦争に行くとき 反時代的な即興論文】を読み、序にカフカの【アメリカ】も読み直した。そうするうちに、ヴィトゲンシュタイン、カフカ、寺山修司が絡みだして、「言葉」と「生活様式」をキーワードに三者を解明しようと思い到った次第である。
子育てが一段落した国際結婚カップル・流水りんこ&サッシー。 イギリス旅行の様子や、老いを感じる日常をセキララにレポート! インド人夫のサッシー・息子のアシタと娘のアルナ、90歳を超えたおばーちゃんの近況も!! 長寿連載の国際結婚エッセイ・ついに完結!
こんなすごいラストシーン、読んだことがない。 鳥肌が立った。 シムノン、おまえ、天才だろ。 (帯文/瀬名秀明) この最後の一行に書かれているもの、それは希望であるが、絶望である。これはポジティヴな結末であるが、同時にまったく逃れようのないネガティヴな結末でもある。ここにあるのは何か。喜び。悲しみ。人生。刹那。未来。宿命。そのすべてなのである。私たちはまったく思いもしなかったかたちでタイトル「袋小路」の伏線回収を目の当たりにすることになる。--「解説」より 人間の心理の深さ複雑さを描いた意欲作 白系ロシア人のウラディーミルは、金持ちで贅沢好きなジャンヌ・パプリエ夫人が所有するヨットの船長として、同郷の親友ブリニと共にそこに寝泊まりしながら暮らしていた。ウラディーミルはジャンヌの愛人で、船長とは名ばかりのもので、日々酒にまみれた無為な生活を送っている。ジャンヌの娘のエレーヌは、ブリニにはやさしく心を開いているが、ウラディーミルには冷たく、軽蔑している。ウラディーミルはその嫉妬からブリニを罪に陥れ、彼を追い払う。しかしその直後からウラディーミルは罪の意識と後悔の念に苛まれ続け、ついに、ある行動にでる……。コート・ダジュールの太陽の下と冬のワルシャワを舞台に、罪と罰、友情、幸せとは何かを描く。