著者 : サコ
「私への《好き》は、ホンモノですか?」令和(イマ)を生きる大学生たちの不器用でじれったい恋物語、第二弾。 互いの孤独を埋めあい、光莉(ひかり)の隣に温かな居場所を見つけた悠(ゆう)。 長く続いた冬は終わり──けれど、自身のことを光莉にはまだ打ち明けられないまま季節は巡る。 これからのことを考えるためにも、光莉と初めて出会った公園へと足を運んだ悠。 ところが、舞い散る桜の先にいたのは── 「久しぶり、悠。わたし、ずっとあなたに会いたかった」 高校時代にたくさんの後悔を抱えながら別れた元恋人・白澤春佳(しらさわはるか)で……!? 交錯する過去と今。 同じ過ちを繰り返したくない、 けれど自分の《好き》の形は──。 「悠さん、あなたは──本当に、私のことが《好き》ですか?」
この「好き」は《偽物》--なんかじゃない。 これは、令和(イマ)を生きる大学生たちの不器用で焦れったい等身大の恋物語。 拗らせぼっちの大学生・寺田悠には忘れられない過去がある。 孤独を抱えた冬の夜の帰り道、公園で寒さに震えるあざと可愛い人気者の後輩・藤宮光莉から助けを求められ、家に泊めることに。 その日から頻繁に家へやって来る光莉と重ねていく、温かな日常。 その不思議な関係は、穏やかに続いていくーーはずだった。 「好きです、悠さん」二人の視線が絡み、距離がゼロへと近付く。頭のなかで誰かが言う。 《普通》ならここでキスをするのだと。 それができない恋は《偽物》だと。 それでもーー「ごめん、藤宮。俺はきっと《普通》の恋ができないんだ」 オーバーラップ文庫大賞史上、最も不器用でもどかしい恋物語、ここに開幕。
ハウスメーカー勤務の東湖澪・通称とっこは子供が苦手。ある時、兎のビッケと悠々自適に暮らしていたアパートの両隣と真上の部屋に子連れのファミリー世帯が住むことに! 突如敷かれたお子様包囲網を脱するべく引っ越しを決意したとっこだったが、新たな物件に入居した日の晩、そこには見知らぬ子供の姿が……!? 「ぼくは…ざしきわらしぜよ」 やむなく座敷童子のたっくんと同居生活を始めたとっこ。それでも一緒に暮らし、次第に打ち解け始めた頃、たっくんの悲しき真実を知ることにーー。
「私、先輩のことが世界で一番ー嫌いです!」高校二年生の霧崎陽奈斗が、下駄箱に収められていた手紙に書かれたメッセージを見て、浮かれながら向かった屋上。その場に現れた美少女ー七草音葉から発せられたのは、とても告白とは思えない言葉だった。「てことで、私に付き合ってください。先輩♪」などと言う音葉に不信感を募らせる陽奈斗だが、彼に音葉が語ったのは、強烈に記憶に残る思い出を作りたいからというもの。呆れて帰ろうとする陽奈斗に、音葉はさらに強引に迫る。その理由はー!記憶というパズルのピースがこぼれ落ちていく中、二人の想い出は美しく積み重なりー!青春ラブストーリー開幕!
火事でアパートを追われたOL・舞。新居のシェアハウスは皆無愛想で、住人同士仲良くしてほしいと大家に頼まれるが、特に101号室の大地は素っ気なく前途多難だ。ところがある日、舞のコンビニ食を見かねた大地が生姜焼きを振る舞ってくれた。誰かと一緒に食べるご飯は格段に美味しい。この気持ちを分かち合いたい。舞は手料理をお弁当箱に詰め「よければどうぞ」とそっと冷蔵庫に入れる。すると翌日、空箱と一緒に一枚のメモが残っていてー?「おいしい」が綴る、人間模様と恋のあったか物語。
「ずっと一緒にー隣にいてくれる?」「うん。永遠に」幼い頃に交わした約束。それ以来、わたしとつむぎは何をするにも二人一緒で、変わらない関係のはずだった。それなのにー。「私、恋がしたいんだ。しおりはそれを小説に書いて?」体が弱く入院中のつむぎが口にした『お願い』は、彼女と、わたしの昔馴染みの男の子との疑似恋愛を小説に書く、というものでー。一つの『お願い』から変わり始める、わたしたちの関係。恋と小説の中に、つむぎが求めるものとは?わたしと彼女、そして彼とで紡ぐ青春物語。
高校生とは思えない渋すぎる声と強面のせいで周囲から避けられている俺、塵内芥が、なぜか声優デビューすることに。しかもテレビアニメの主役だと…!?ヒロイン役は、女子高生声優の橋本ゆすら。両親とも実力派声優というサラブレッドで、多くのファンに愛されているアイドルだ。美しくも気の強いゆすらをはじめ、高嶺の花の声優たちに囲まれ、波瀾万丈で夢のように幸せな青春が始まったー!
学校イチのイケメン秀才と評判の佐倉総士と、天使の生まれ変わりと名高い美少女・西園寺ゆりあ。二人はその見た目から、学校中で大人気だったが、中身は極度の人見知りだった!ある日、二人は第二図書室の本棚背中越しに、お互いの顔を知らないまま、佐倉はネクラ、ゆりあはヒリアと名乗りあう。普段外には出せない自分の内面を出しあえる相手として、顔も名前も知らないまま距離を縮めていく二人だが、ある時、ひとさじの好奇心によって出会ってしまってー!?イケメンなネクラと美少女なヒリア。二人の距離は本棚二つ分。じれったくもあたたかい背中合わせラブコメディ。
感情が昂ぶると、最悪、死に至る病ー『感情性自己免疫疾患』。そう診断されて以来、僕にとって、感情なんて無価値なものだ。喜び、怒り、哀しみ、楽しみーどんな感情も、僕を蝕む存在。だから僕は、感情を持たない。誰のことも、好きにならない。そんな僕に向かって、クラスメートの奈々川恵実さんが言い放つ。「-私は、四東くんのことが好きっ!!」僕が誰かを好きになるなんて、あり得ないはずだったんだ。だって誰かを好きになったら、僕は命を落としてしまうのだから。だけど芽生えていく自分の感情を、止めることはできなくて…。これは、感情を持たない僕と、感情豊かな彼女の物語。