制作・出演 : ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
牧歌的な晴朗さと至福の気分に満ち溢れる流麗で伸びやかな曲想が魅力的な、ブラームスの「田園交響曲」とも呼ばれる第2番。遅筆のブラームスにしては3カ月余という異例の速さで完成させた、淀みなく流れる燻し銀のような名作です。ベームとウィーン・フィルハーモニーによるロマン的な情感をたっぷりと湛えた輝かしいこの演奏は、彼の残した代表的な遺産のひとつといえるでしょう。1976年度レコード・アカデミー賞に輝いた名盤です。
男性的ともいえる雄渾な楽想とともに、限りない憧憬を秘めた第3楽章が映画音楽に使われて、より広く親しまれるようになった第3番。哀愁感や情感を存分に湛え内省的で諦観に満ちた、作曲家晩年の枯淡の境地を示す第4番。ブラームスの2曲の交響曲を収めた一枚です。ベームの入魂の指揮とウィーン・フィルハーモニーの伝統のある響きと卓越した表現力が一体化したこの演奏は、1976年度レコード・アカデミー賞を受賞しています。
ブルックナーの交響曲のなかでは最も大規模で、美しい詩情と荘厳さに満ち溢れた第8番は、広大な宇宙を音で描いたような交響曲です。ドイツ=オーストリア音楽の演奏では絶対的な評価を得ていた20世紀を代表する巨匠指揮者ベームは、ウィーン・フィルハーモニーから淀みのない流れや豊饒な響きを導き出しており、巨大な建造物を音で描くかのような悠揚迫らぬ壮大な演奏によって、この作品が備えている真の魅力を明らかにしています。
限りない憧れを秘めた静謐美が横溢し比類のない名曲として大きな存在感と人気を誇る、ロマン的な抒情性が存分に表現されたシューベルトの《未完成》。アメリカに滞在中のドヴォルザークが祖国ボヘミアへの郷愁を雄大なスケールで謳い上げた傑作《新世界より》。ベームが晩年にウィーン・フィルハーモニーを指揮した演奏によって、2曲の名作交響曲を収めています。ベームの枯淡の境地が美しく刻印されたアルバムといえる一枚です。?
典型的なロココ風のギャラント様式による流麗で爽やかな、スケールの大きさと優雅な情感を湛えた密度の濃い中期の名作第29番。ウィーン時代の偉大な交響曲群の幕開けとなった、祝典的な曲想が横溢する《ハフナー》。滋味溢れる演奏によって未だ不動の人気を誇る巨匠ベームとウィーン・フィルハーモニーによる、モーツァルトの2曲の交響曲を収録したアルバムです。《フリーメイソンのための葬送音楽》をカップリングしています。
ポリフォニー技法と歌謡性が見事な融合を見せ、内面的な精神性の深まりを感じさせる円熟作《プラハ》は、長大な序奏を置きメヌエットが省かれているのが特徴です。三大交響曲の第1作で明るい力強さのなかに真率な悲しみと清澄な歌謡性が秘められた第39番は、作曲家の「白鳥の歌」とも呼ばれている名作です。モーツァルトの2曲の交響曲を、巨匠ベームとウィーン・フィルハーモニーによる極めて高い完成度を示す演奏で収録した一枚です。?
自作の童話の登場人物と楽器を結びつけ、小管弦楽のために書かれた《ピーターと狼》はプロコフィエフの代表作です。また様々な動物を音楽で描いた組曲《動物の謝肉祭》は、サン=サーンスの作品のなかで最もポピュラーな名曲です。子供ための音楽入門用として書かれたオーケストラの名作2曲を、ベームの的確な解釈とウィーン・フィルハーモニーによる伸びやかな演奏で収録、ナレーターにはイギリスの名物女優が起用されています。
呪われた船長が救済されるまでを描いた《オランダ人》、清新な覇気に満ちた《タンホイザー》、中世の聖杯騎士伝説を題材にした《ローエングリン》、騎士トリスタンと王女イゾルデの悲恋を描いた《トリスタン》。職匠芸術家たちの生活を活力溢れた音楽で描いた《マイスタージンガー》、荘厳な楽想が繰り広げられる《パルジファル》。ベームとウィーン・フィルハーモニーによる壮大で重厚な演奏で聴くワーグナー・アルバムです。
最も名高いウィンナ・ワルツのひとつで、オーストリアの「第2の国歌」とも称される《美しく青きドナウ》。タイトル通り堂々とした曲想の《皇帝円舞曲》。賑やかなポルカ・シュネル《雷鳴と電光》。名作を数多く作曲し「ワルツ王」と呼ばれるJ.シュトラウス2世のワルツ・ポルカ集です。ウィーンの伝統と風土が生み出し育んだ作品を、ベームとウィーン・フィルハーモニーの名コンビによる本場の香りを伝えてくれる演奏で収録しています。
制作・出演
アマデウス弦楽四重奏団 / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / オイゲン・ヨッフム / カール・ライスター / ジークムント・ニッセル / ナタン・ミルシテイン / ノーバート・ブレイニン / ピーター・シドロフ / ブラームスブラームスの他の協奏曲と同様、技巧的に至難で内容的に渋いにもかかわらず精神的に極めて充実した雄渾な作品として知られる、ロマン派屈指のヴァイオリン協奏曲。楽器特有の音色を巧みに生かして、作曲家晩年の独特の寂寥感を見事に表出したクラリネット五重奏曲。完璧な技巧と磨き抜かれた音色を存分に発揮したミルシテインと、音楽性溢れる感性豊かなライスターの独奏による、至上の演奏で収めた珠玉のブラームス・アルバムです。
冒頭からソロ・ヴァイオリンが甘美に歌う、哀愁を帯びた抒情的な名旋律であまりにも有名なメンデルスゾーン。作曲家自らが「抒情的楽想」と呼んだ、悲哀感に満ちたロマンティックなメロディによるチャイコフスキー。ロマン派のヴァイオリン協奏曲の傑作2曲を収めた一枚です。ミルシテインが完璧なテクニックと輝かしい美音を存分に発揮した演奏を聴かせており、アバド指揮のウィーン・フィルハーモニーも万全のサポートぶりを示しています。
制作・出演
イギリス室内管弦楽団 / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / カールハインツ・ツェラー / カール・ベーム / ニカノール・サバレタ / ベルンハルト・クレー / モーツァルト / ヴォルフガング・シュルツフランス風の典雅な趣を湛えたギャラントな魅力に溢れる、ロココ文化を美しく反映させた《フルートとハープのための協奏曲》。以前訪れたパリの宮廷の印象を反映するような華やかなフルート協奏曲第1番と、大きなスケールの曲想による力の漲った豊麗な情趣が横溢する第2番。モーツァルトの3曲の協奏曲を収めたアルバムです。フルート独奏はシュルツとツェラー、ハープはサバレタが務め、ベームとクレーの指揮がソロを堅固に支えています。
モーツァルトが友人のホルン奏者ロイトゲープのために作曲した4曲のホルン協奏曲は、ユーモアも交えてこの楽器の多彩な魅力を十分に味わわせてくれる、旋律の美しさに溢れた作品です。ベーム指揮によるウィーン・フィルハーモニーがバックを務め、この名門オーケストラの首席ホルン奏者ヘーグナーを独奏者に迎えた滋味溢れる演奏で収録、ウィーン独特ともいえるホルンの音色の魅力を心ゆくまで味わえるアルバムとなっています。
最高の音で楽しむために!