制作・出演 : ストラヴィンスキー
ストラヴィンスキーの三大バレエのうち、「春の祭典」と「ペトルーシュカ」を取り上げた歴史的名盤です。「春の祭典」は、太古の儀式の様子を描いた作品で、初演時にはあまりに衝撃的な内容でスキャンダルをも引き起こした問題作です。この曲の、ブーレーズにとっては2度目の録音となるものですが、「リズム細胞論」などを駆使した斬新かつ論理的な解釈で、発売以来この曲の決定的演奏として高く評価され続けているものです。謝肉祭の人形芝居の一幕を描いた「ペトルーシュカ」も、革新的な管弦楽法が駆使された作品で、ブーレーズは作曲家でもあるその立場から徹底的に楽曲を分析した解釈に基づき、精緻きわまりない演奏を聴かせます。
20世紀前半の作品を積極的に録音していたころのもので、ストラヴィンスキーの3大バレエでは、最初に録音されたのが、この「ペトルーシュカ」。3楽章の交響曲も必聴の仕上がり。
「春の祭典」は、ラトル2度目の録音。鋭いリズム、音量、音色のバランス、ぐいぐいと迫ってくる推進力など、文句なしの出来だ。新古典主義時代の「アポロ」もキリッと締まったタイトな演奏となっている。
ストラヴィンスキーの交響曲って、こんなに面白かったっけ? 音楽の構造が入り組んで、色彩が多様であればあるほどラトルの指揮が冴える。洗練された音色やワイルドな響きが飛び交うダイナミックな音の隙間から、作曲者の複雑な顔が浮かび上がってくる。
ティルソン・トーマスのサンフランシスコ響音楽監督時代の代表作。精緻なスコア・リーディングから、ストラヴィンスキーの複雑なリズム構造や多彩な色彩感を精密に紡ぎだした、名盤の誉高い一作。
ケンペの死の4ヵ月ほど前の録音。古巣のシュターツカペレ・ドレスデンを指揮しての、近代作品2作を取り上げている。誠実で手堅い、ケンペならではの演奏が印象的。特にブリテンが美しい。
発売元
キングレコード株式会社ケーゲルの精緻で透徹したスコア・リーディングが、よく現われている演奏。一連のストラヴィンスキー録音の中でも秀逸な演奏として、高く評価された1枚だ。ストラヴィンスキーの豊かなサウンドを、無駄なく再現している。
発売元
キングレコード株式会社最高の音で楽しむために!
今、ロシアン・ピアニズムの醍醐味を最もストレートに味わえるのがマツーエフだろう。チャイコフスキー・コンクール制覇から8年、さらにスケールの大きくなった彼が聴ける。キレと勢いで聴かせる「ペトルーシュカ」、一転して正統的な「四季」。ともに確かな聴き応え。