制作・出演 : ダニエル・ハーディング
ベートーヴェン:序曲集ベートーヴェン:序曲集
ハーディングの実力を広く認めさせた快作。速めのテンポで鋭いリズムと重厚な響きとを両立させ、ベートーヴェンの新たな切り口と魅力を提示してみせた。まことに爽快で精悍なベートーヴェンだ。
ブラームス:交響曲 第3番&第4番ブラームス:交響曲 第3番&第4番
ハーディングが20代前半で音楽監督に就任したドイツ・カンマーフィルを振ってのブラームス。室内オケながらも重厚なサウンドづくりで、古楽奏法の影響が随所に表われたロマンティックなブラームスを描いている。
恋人たち ハイドン:≪月の世界≫≪アルミーダ≫≪無人島≫/グルック:≪アルミード≫ モーツァルト:≪魔笛≫≪フィガロの結婚≫≪ツァイーデ≫/他から 全16曲恋人たち ハイドン:≪月の世界≫≪アルミーダ≫≪無人島≫/グルック:≪アルミード≫ モーツァルト:≪魔笛≫≪フィガロの結婚≫≪ツァイーデ≫/他から 全16曲
美しい高声もモーツァルトをはじめ随所で聴かれるが、それよりも、感情を剥き出しにするかのような劇的表現や、キャラクターに深く入り込んだ各曲の演じ分けこそが彼女の独擅場。コミカルさは当録音ではほとんどない。オケも彼女の激情に見事に対応している。a=430。
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 なつかしい土地の思い出チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 なつかしい土地の思い出
ヤンセンは若くて表現欲いっぱいのソリスト。硬軟自在に歌いまくり、大人っぽい色気もたっぷりである。伴奏のハーディングも単なる伴奏の域を超えて立体的で切り込みの鋭い表現を連発。独奏ともども非常に聴きごたえがある。新定番の登場である。
マーラー:交響曲第10番マーラー:交響曲第10番
ハーディングのDG移籍第1弾。ハーディングのウィーン・フィル・デビューがこの曲だったようだが、若手の彼がよくぞこの強者集団をここまで本気にさせたかと感心する。特に両端の楽章の気迫と集中力、さらにこのオーケストラの持つ美質が存分に発揮されている。