制作・出演 : チャイコフスキー
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
50年代後半から70年代前半にかけて、スターン(1920年生)壮年期の記録。ヴァイオリニストとしてはこの時期が頂点だった。やや脂っ気の多い艶やかな音色、安定した運弓、運指。安定感抜群のオーケストラ共々、誠にオーソドックスな名演。
チャイコフスキー、グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲チャイコフスキー、グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
若手の成長株ヴェンゲーロフとアバドの組み合わせが興味の的。豊麗なヴァイオリンの響きが堪能できるグラズノフがお薦めだが、チャイコフスキーの優美な表現にも注目したい。いつになく情熱的な演奏を聴かせるアバドの溌剌とした指揮も聴きものである。
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
オーマンディはチャイコフスキーを得意にし、「悲愴」は5回も録音していた。ここで聴かれるのは3回目の録音。雄渾な棒さばきでフィラデルフィア・サウンドを駆使して、シンフォニックな魅力を表出している。この価格で価値ある演奏が聴けるのはうれしい。
チャイコフスキー名曲集 「ロメオとジュリエット」/イタリア奇想曲/1812年序曲 他チャイコフスキー名曲集 「ロメオとジュリエット」/イタリア奇想曲/1812年序曲 他
オーマンディはこれらの曲を得意としていて、数年後RCAに再録音している。音はその方が良く(5)など多少聴き劣りする。しかし演奏のコンセプトはほぼ同じ。(1)などこの方が溌剌としていて良いくらいだ。コストパフォーマンスの高い名盤としてお薦めしたい。
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
「鋼鉄のタッチ」と呼ばれたギレリス(決してプロレスラーではない)のチャイコフスキー((1))が出色。まさにハガネのような音質の力強さと美しさは比類がなく、表現もフレキシブルで滋味深い。メータとの凄絶な熱演として名高い名演である(ライヴ録音)。
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
甘めの艶やかな美音と豊かなスケール感を武器とするズーカーマンにとって、この2つの超有名な協奏曲はぴったりと資質に適った作品だ。ダイナミックな箇所に耳を奪われがちだが、音色やフレーズなどの細部での神経の使い方が凡庸な奏者とまるで違う。