制作・出演 : デクスター・ゴードン
麻薬で50年代を棒に振ってしまったデクスター・ゴードンが復活の狼煙を上げたのがブルーノートだった。そんなブルーノートでの名演を集めた本作は、“テナーの王者”の魅力を味わうのに最適な一枚となっている。
テナー・サックスの巨匠デクスター・ゴードンによる、ブルーノート・マラソン・セッションの1枚。渡欧直前に吹き込まれた作品で、ソニー・クラークらの強力リズム・セクションを従え、ワン・ホーン・カルテットの真髄を聴かせる。
ブルーノートとスティープルチェイスに吹き込んでいた60年代前半のデクスター。パリで行なわれた本セッションでは、当時18歳の若きベーシスト、ニールス・ペデルセンが加わることでより欧州テイストを増している。
ドラッグのために50年代の一部を棒にふったデクスターだったが、カムバックしてからのブルーノート盤は総じて素晴らしい。ケニー・ドリューらが脇を固めた本作も例外ではなく、オリジナルもたっぷり聴ける好盤だ。
麻薬から立ち直ったゴードンのブルーノートにおける初吹き込み。絶好調のホレス・パーラン・トリオとハバードを従え、ハード・バップ的なテナーを朗々と響かせる。泰然自若とした風格の好盤だ。
ゴードンが活動拠点をパリに移しての初のリーダー作。彼より先に同地に赴いていたパウエルと10数年ぶりの再会で行なわれたこのセッションは、当時のパリにおけるジャズ人気を象徴させる作品だ。
ハンコックの歩みを知る上で必須のCD2枚組。レーベルを超えた全20曲はお買い得な一枚だ。ここには可能性をとことん追求したハービーの足跡が刻まれ、ジャズ史に残る作品も多い。初期のファンキーなものや、マイルス時代が好きだ。ロックイット・バンドの(8)も楽しい。
20世紀最高の純ジャズ映画のサントラ。スクリーンではデクスター自身が主演と吹き替えなしの演奏の両怪演を担った。音楽プロデュース担当のハービー・ハンコックの手腕も光る、ジャズの風景を見事に音像化した逸品だ。86年アカデミー賞作曲賞受賞作品。