制作・出演 : ピーター・ゼルキン
初期の傑作「ソン・カリグラフィ」、フィリップ・ジョーンズ・ブラスEns.のために書いた「ガーデン・レイン」ほか、50年代後半から70年代半ばの作品を集めている。武満の作風の変化が実感できる一枚だ。
伝統を誇るレーベルが擁する歴史的名演から最新の話題盤まで、名曲名演を厳選した“RCAレッド・シール★ザ・ベスト”の1枚。“おけいこ名曲”を素材に広がる、P.ゼルキンの感性豊かな世界。
伝統を誇るレーベルが擁する歴史的名演から最新の話題盤まで、名曲名演を厳選した“RCAレッド・シール★ザ・ベスト”の1枚。P.ゼルキンによる繊細で真摯な「ゴルトベルク」を収録。
武満徹と深い親交があったタッシの武満アルバムに3曲を追加したもの。「カトレーン」はタッシのために作られた曲。タッシの武満は繊細で美しい。名演が集まった素晴らしいコンピレーションだ。
ひたすら制限時間に101曲を収めるべく、曲のサワリを次から次へと流すだけ。真面目なファンには辛そう。が、このノイズ感を逆手にとって楽しんだり、利用したりする分には傑作とすらいえる。いっそ、名曲とはなんであるか、というテーマで議論するのも可?
ピーター・ゼルキンが初めて録音したベートーヴェンがディアベリだったのは興味深い。最高傑作だがいかにも玄人好み。32歳のピーターの紡ぎ出す音色は新鮮だ。まるで若き日の溌剌としたベートーヴェンが見えるようだ。ピーターにとっても記念となる名演。
高名なヴァイオリン協奏曲からベートーヴェン自身が編曲した未知の曲を新進気鋭のピーターが初録音して34年が過ぎたが、カデンツァの感銘は今なお薄れない。第2楽章における絶妙な間のとり方やシカゴ響の深い息遣いに若き日の小澤の真骨頂が発揮される。
ゼルキンの作る音の姿は虚心に接するほど惻とよく腑に落ちる。リリシズムにはひたすら沁みて聴き入り、走りや動きはあくまでカラダでキメる。伝統の血筋にありながら、旧習を斥けて自分の感性にストレートに向き合うカッコよさがさりげない若き日の快演。