制作・出演 : ブラームス
スウィトナーのブラームス全集を2タイトルに分けてリリース。演奏は、“ロマンティスト”スウィトナーの本領が発揮された、がっちりとした骨組みで、格調高く旋律を歌っている。
スウィトナーのブラームスは、曲の対位法的な特長をよくつかみ、入り組んだ旋律を、美しく、しっかりと聴かせている。実に自然体のブラームスで、曲の美しさに改めて気付かされる。
新しい石橋メモリアルホールのオープニング・ガラ・コンサートのライヴ。力感みなぎる情熱的な「ピアノ四重奏曲第1番ト短調」、端正さの中に宿る翳りが魅力的な「デュオ・ソナタ ホ短調」、底光りするような深みを湛えた「ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ第1番ト長調」--上野学園大学の豪華教授陣が、新ホールの門出を飾るのにふさわしい、聴きごたえ十分の演奏を繰り広げている。
ピアニスティックかつロマンティックな、若きブラームスの最初の大作。スケールの大きなオーケストラと一体となった、シフの透明感のあるピアノが美しい。「変奏曲」では、ショルティとの連弾が聴ける。
制作・出演
アルノルト・シェーンベルク合唱団 / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / エルヴィン・オルトナー / ゲーニア・キューマイアー / トーマス・ハンプソン / ニコラウス・アーノンクール / ブラームスアーノンクールのみがなし得ると感じさせる声楽とオケの精緻なコントロール。その技が現出させた、しっとりと音楽的な流れがつらなる「ドイツ・レクイエム」。細部まで分析的に描き出していながら、“神経質”を感ずることもなく、ブラームスの音楽の奔流に酔いしれる快感。いまや貴重な音楽体験だ。★
制作・出演
アントニーン・コホウト / イルジー・ナイナル / コチアン四重奏団 / スメタナ四重奏団団員 / パヴェル・フーラ / ブラームス / ミラン・シュカンパ / ヤン・オトストルチル / ヴァーツラフ・ベルナーシェク発売元
日本コロムビア株式会社最高の音で楽しむために!
発売元
日本コロムビア株式会社全体を支えるパネンカ、スークのヴァイオリンの艶を湛えた美しさ、コントロールされた雄弁なフッフロのチェロ、名手ティルシャルの詩情あふれるホルン。アナログ時代のスーク・トリオの素晴らしさを伝える一枚だ。
ルプーの繊細な感受性によって、この曲の抒情性と古典的な均整美が磨きあげられ前面に出ている演奏として話題となった一枚。デ・ワールト、ロンドン・フィルも、ルプーの資質を活かした演奏をしている。
ブラームス初期の3つのソナタのうち、規模が大きく5楽章という変則形式のソナタを、ルプーが豊かな感受性で晦渋さの残るこの大曲を見事にまとめあげている。彼の美質が活きた「主題と変奏」も聴きものだ。
制作・出演
AnnaHeygster / FriederNockur / KarinKutzke / KeikoKakuma=Hulverscheidt / NikolaiMintchev / RudolfAndreasHeber / ブラームス / ヴッパータール交響楽団 / 上岡敏之発売元
日本コロムビア株式会社2004年からヴッパータールso.を率いる上岡敏之は、オケからも聴衆からも圧倒的な支持を受けている。温かみのある重厚な響きを持ちながら、あくまで活気を失わない。「ハイドンの〜」で聴かせる上質な響きや、シューマンへの愛情が漂うような芳醇な音楽。愉悦の時が流れている。
若き日のスターンの凄さがひしひしと伝わってくる、ヴァイオリン協奏曲の名演を収録。オーマンディの曲のまとめ方やヴァイオリンとの一体感もまことに立派。ローズとの二重協奏曲も見事なものだ。
ブレンデルの2度目の録音となるブラームスの「ピアノ協奏曲第2番」。全体をまとめる構築力と細部にわたる知的なアプローチとの、絶妙なバランスの上に成り立ったブラームス。アバドが作り出す美しい響きと相まって、スタイリッシュな演奏に仕上がった。