制作・出演 : トーマス・ハンプソン
バーンスタインによるマーラー作品集。すべてライヴで、マーラーゆかりのオーケストラを指揮している。作曲家に強い共感を得ながら指揮ができる最後の指揮者のひとりで、情熱的で魂を揺さぶる演奏だ。
ハンプソンの2度目の「角笛」で、今回はウィーン・フィルの首席奏者たちによる室内アンサンブルとの共演だ。マーラー歌手としても第一級の評価を得ているハンプソンの、円熟の歌唱が堪能できる。
この第6番は、古典的な形式をもつ一方、象徴的な意味を持たせた打楽器の使い方や後期ロマン派ならではの書法など、古典性とロマン性とが一体となっている。バーンスタインの深い情感に満ちた演奏が展開する。
マーラー初期の「さすらう若人の歌」と、晩年の同時期に書かれた「亡き子をしのぶ歌」と「リュッケルトの詩による5つの歌曲」という管弦楽伴奏付歌曲集3作品を収録したお得なアルバム。バースタインに乗せられてハンプソンが充実した歌唱を聴かせている。
ラトルが「真のマスター・ピース」としながら、90年代当時、ポーランド以外の国で演奏されることが極めて少なかったシマノフスキの音楽を取り上げたアルバム。交響曲第4番のピアノはレイフ・オヴェ・アンスネス。
アルト・パートにバリトンのハンプソンを起用して話題となった、ラトルとCBSOによるマーラー「大地の歌」。CBSOとの集大成的な一枚で、ラトルの成熟したマーラー観が如実に表われた演奏として高い評価が与えられた作品だ。
テンシュテット/『巨人』『さすらう若者の歌』テンシュテット指揮によるマーラー『巨人』が登場。なんといってもこの指揮者の十八番であり、これまでセッション録音(1977年、ロンドン・フィル)とライヴ録音(1990年、シカゴ響)の2種がありましたが、今回は手兵ロンドン・フィルとの実演レコーディング、しかもこれが初登場となります。 1985年といえば、テンシュテットが喉頭癌を発病した年でもあります。この『巨人』のコンサートの8ヵ月後、アメリカ演奏旅行中のテンシュテットは喉に違和感を訴え、病院で診察を受けると喉頭癌であることが判明、その後入退院を繰り返し、小康状態にある時はつかの間の復帰を果たしたものの、残念ながら「奇跡の復活」はならず、1998年1月12日、テンシュテットは北ドイツのキールの自宅で静かに世を去ることとなります。71歳の生涯でした。 今回のアルバムに収録された『巨人』は、癌告知前、テンシュテットがまだまだ元気だった頃のライヴで、かの第九より7ヶ月前ということもあって、爆発的な盛り上がりを見せる演奏が期待されます。 カップリングは、『巨人』と使用動機などで密接に関連する歌曲集『さすらう若者の歌』。バリトン独唱は、前年の1990年2月にバーンスタイン&ウィーン・フィルと共演してこの歌曲集を歌っていたトマス・ハンプソン。2年連続での強烈なマーラー指揮者との共演ということになります。なお、テンシュテットはこの作品のセッション録音を残していないため、今回のリリースは、大変に有意義なものといえるでしょう。 当時の新聞評も好評で、デイリー・テレグラフ紙は、「オーケストラは、美しい集中力を発揮して、マーラーの『さすらう若者の歌』を伴奏していた。」と指揮者とオケを絶賛、一方、ザ・タイムズ紙は、「トーマス・ハンプソンは、いたるところで印象的に長いラインを引き伸ばしていた。うらやましいほど多彩な色彩感を歌の間や中から紡ぎ出していた。」とハンプソンの歌唱を絶賛しています。・マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 クラウス・テンシュテット(指揮) 録音時期:1985年2月12日(ライヴ) 録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール・マーラー:歌曲集『さすらう若者の歌』 トマス・ハンプソン(Br) ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 クラウス・テンシュテット(指揮) 録音時期:1991年9月26日(ライヴ) 録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール Disc1 1 : Lieder eines fahrenden Gesellen 2 : Lieder eines fahrenden Gesellen 3 : Lieder eines fahrenden Gesellen 4 : Lieder eines fahrenden Gesellen 5 : Symphony no 1 in D major "Titan" 6 : Symphony no 1 in D major "Titan" 7 : Symphony no 1 in D major "Titan" 8 : Symphony no 1 in D major "Titan" Powered by HMV
今を時めく二人による話題の全曲盤から聴きどころを選りすぐったCD。陰影の濃い流麗な歌唱を繰り広げるビリャソンのアルフレートが絶品だ。声の演技力で聴衆を魅了するネトレプコも尻上りに調子をあげ、あでやかにして清廉なヴィオレッタ像を描き出している。