制作・出演 : カルロ・リッツィ
オペラの愛の二重唱ばかりを集めたアルバム。ヴァージン・クラシックスが擁する歌手たちに加え、他レーベルの歌手も交えた豪華共演に注目だ。未発表音源が収録されているのも嬉しい。
スル・ポンティチェッロが用いられた序曲ですでに期待度は大。各所にちりばめられたアジリタやフィオリトゥーラ(早口や装飾的な歌唱)の巧みさや、ハイ・トーン、声色などに興奮しているうちに一気に聴き通してしまう。第1幕最後の合唱や、有名な最後のアリアもとにかく最高。★
2006年のFIFAワールドカップ開催にちなんで、サッカーに関連したクラシックの名曲を集めた、コンピレーション・アルバム。サッカー・ファンはもちろん、クラシック入門にもBGMにも最適な1枚。
今を時めく二人による話題の全曲盤から聴きどころを選りすぐったCD。陰影の濃い流麗な歌唱を繰り広げるビリャソンのアルフレートが絶品だ。声の演技力で聴衆を魅了するネトレプコも尻上りに調子をあげ、あでやかにして清廉なヴィオレッタ像を描き出している。
19歳でデビューし、ポスト3大テノールのひとりと目される、ジョセフ・カレヤのデッカ第2弾。前作はヴェルディとドニゼッティが中心だったが、今回は幅広くカレヤの魅力を伝えようと、多彩な選曲となった。
2005年ザルツブルク音楽祭の最大の目玉となった「椿姫」。やはりネトレプコのヴィオレッタが圧巻だ。恋に命を賭する女性の激しい心情の変化を赤裸々なまでのリアルさで描き、聴き手の胸を揺さぶる。ビリャソンやハンプソンとの迫真の応酬もドラマティック。★
パヴァロッティの代役を務めて一躍その名を世界にとどろかせた彼が、その2ヵ月前に録音していたもの。まさに上昇気流に乗った、勢いのある彼の美声とドラマティックな歌声が胸に迫る。
中年丸出しの歌い手による蝶々夫人(15歳!)と、マントヴァ公爵だけは御免こうむりたいが、声といい、姿といい、これはまた見事な青年プレイボーイの公爵である。クーラに続くアルゼンチンの新進テナー。声質は先輩より軽いが、発声はより正統的。