制作・出演 : マルタ・アルゲリッチ
なんとCD8枚で、200曲も入れてしまったベスト盤。有名なクラシックの曲はおおむね収録している。テレビ、映画で使用された楽曲も満載で、多くの人に楽しめる内容。演奏者も一流を揃えた、納得のBOX。
アルゲリッチの代表的な録音2つをカップリング。両方ともライヴ録音で、アルゲリッチの美質が遺憾なく発揮されている。30代後半の、奔放さと緻密さが見事に一体となった、天才ならではの快演だ。
声楽と舞台作品を除くジャンルから網羅され、ラヴェルの魅力はほぼ把握することができる。音源はアルゲリッチのデビュー・アルバムからブーレーズの90年代の録音までから慎重に選ばれている。
フランスにおいて、器楽曲の地位を大いに高めたサン=サーンスの作品集。ここではオルガン付の壮麗な交響曲第3番や、ユーモアあふれる室内楽の「動物の謝肉祭」など、サン=サーンスの多彩な音楽が満喫できる。
トリプルはアルゲリッチ初の録音だ。この曲で彼女は3人の中で突出せず、見事なアンサンブルを披露。カプソンの柔らかな音色もいいが、マイスキーはいっそう練れた音で、特筆もの。伴奏も良い。シューマンの独奏はいつもの自在さに加え、味わいが増している点に注目。★
4枚組100曲入り企画、1年ぶりの第2弾。1枚ごとのテーマはまったく同じで、曲だけ全取っ替え(ダブリなし)という企画は斬新かも。なので、対象ユーザーは前作を買った人、および気になっていて買い損ねた人。“流しっぱなし用CD”として内容面でお買い得。
アルゲリッチ・ファンにとっては、ラビノヴィチがジャマに思えてしまうかもしれないけれど、彼女と張り合うかのような溌剌とした名演を聴かせてくれる。もちろん2台ピアノではスリリングかつ生き生きとしたやり取りがさらに美しい世界を繰り広げてくれる。オケも上々だ。