制作・出演 : メンデルスゾーン
衒わず弄さず、隅々までクリアに輝いて瑞々しい音色と、闊達にキレるワザの冴えが生み出すヴィヴィッドなノリと抒情がメンデルスゾーンの美質を見事に引き立てる。小澤率いる室内オケも、小編成の特質を活かしてピアノの動きに鋭敏に呼応する。鮮やかである。
東京交響楽団のコンサートマスターを務める大谷康子が、常任指揮者・大友直人と同響のサポートを得て、二つのヴァイオリン協奏曲をライヴ録音した。大谷のソロは、明快で、力強く、メリハリがある。緩徐楽章でのロマンティックな味わいも魅力的。
制作・出演
アンドレ・プレヴィン / ウィーン・ジュネス合唱団 / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / エヴァ・リンド / ギュンター・トイリング / クリスティーン・ケアーンズ / メンデルスゾーン最高の音で楽しむために!
メンデルスゾーンのもつ甘美で切ない叙情やロマン的な息づかいが滲み出た演奏だ。人間の持つ普遍的な郷愁や哀切の情が擽られ続ける表現である。今やロマン派音楽のスペシャリストに成長した田部の放つメンデルスゾーン第2弾はしみじみと心に染みわたる。
発売元
日本コロムビア株式会社メンデルスゾーン生誕200年企画盤を“エターナル”シリーズでリリース。モーツァルトにも比せられた早熟の天才、メンデルスゾーンの作品を俯瞰できる5枚組で、当代一流の演奏家を配した充実のBOXとなっている。
最高の音で楽しむために!
メンデルスゾーンのピアノ協奏曲がまとめて聴ける。とくに10代の半ばに作曲された作品を、全盛期のジョン・オグドンやラベック姉妹が弾いた演奏がすばらしい。早熟な少年が作曲した音楽にはこぼれ落ちるような愛らしさがあって、つい微笑んでしまう。
制作・出演
アルフレート・シュタール / ウィーン・フィルハーモニー五重奏団 / ヘルムート・ヴァイス / メンデルスゾーン / ヨーゼフ・シュタール / ヴォルフガング・ヘルツァー / ヴォルフガング・ポドゥシュカ制作・出演
アントン・フィーツ / ウィーン八重奏団員 / ギュンター・ブライテンバッハ / パンホーファー / フェレンツ・ミーハイ / メンデルスゾーン / ロンドン・シューベルト・アンサンブル / ヴィルヘルム・ヒューブナーメンデルスゾーンの生誕200周年を記念して、彼のピアノを中心とする室内楽曲がまとめてCD化された。作曲者が13歳から15歳の頃に書かれた作品ばかりで、その早熟さと伝統を踏まえた音楽作りに感心する。六重奏曲は個性的な編成。演奏も聴きやすい。
三者が切り立って互いに拮抗するのではなく、出すぎず引きすぎず一体となって作品のエモーションにシンクロしていく。耳目引く刺激はないが伝統の古色にも落ちぬ、いわば安心の音の姿。ワザも響きの色も、キメるべきはキメて耳を逸らさぬ練達の熟演である。
「無言歌集」は現代の日常生活に不可欠なBGMだ。センチメンタルな香りと清廉な歌心にあふれた詩情豊かな世界が広がる。全48曲。オーストリアのピアニスト、アルペンハイムの上質な叙情性と歌いまわしに心がほぐれる。掘り出しもの的なアルバムである。
メンデルスゾーンが生涯抱いたバッハへの敬愛の念が込められたオルガン・ソナタ集。対位法を駆使した作曲技法の中に、響きのふくよかさや優美な旋律がちりばめられている。同時代のロマン派の作曲家と一線を画するメンデルスゾーンの特質が見えてくる。
制作・出演
クルト・マズア / グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ゴトハルト・シュティール / テオ・アダム / ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ / メンデルスゾーン / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 / ライプツィヒ放送合唱団 / ローゼマリー・ラングバッハの「マタイ」あたりの作品と比べると、このメンデルスゾーンの作品は実に優美であり、宗教的なストイックさも薄いので、どんな聴き手にも受け入れられるかも。明るい確信に満ちたマズアの指揮、作曲者ゆかりのオケ。ともに作曲家への愛情が滲む。
制作・出演
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ / アントニー・ロルフ・ジョンソン / アンネ・ゾフィー・フォン・オッター / アン・ドーソン / イヴォンヌ・ケニー / サー・ネヴィル・マリナー / ジャン・リグビー / トーマス・アレン / メンデルスゾーンメンデルスゾーンの代表的な宗教曲で、晩年の傑作。本盤は、この曲の名演として高い評価を得てきた録音だ。「エリア」の持つ宗教的な敬虔さと、世俗的な、あるいは人間賛歌的な明るさを見事に併せ持っている。