制作・出演 : 上村信
セプテンバー・ソングセプテンバー・ソング
名手三人が“銘曲”に挑む。スタンダード曲は聴き手の想いが強いはず、だから発表する側もかなりの意識で臨むはず。映画の「ひまわり」やマイルスの「ディア・オールド・ストックホルム」に注目して聴いてみた。ジャズらしく、しかし原曲のイメージを損なわぬ表現に気分が良くなる。これは本物だ。
リ・マークリ・マーク
日野皓正バンドで活動する多田誠司率いるthe MOST、4枚目のアルバム。石井彰・上村信・大坂昌彦を加えたこのクァルテットは強力。全曲メンバーのオリジナル。ブランフォード&コルトレーンにからめた曲、情熱的なサルサなど多彩なナンバーを熱く、しなやかに演奏。
スウィートネススウィートネス
ピアノの響きは硬質だが紡ぎ出される音には穏やかさが宿っている。妙にほっとさせられるところが川上の持ち味だ。そんな魅力が満載されたこの2作目では、前作以上に美しくかつ印象的なフレーズが耳に残る。その路線に沿った選曲も素直でいい。
クライ・ミー・ア・リバークライ・ミー・ア・リバー
日本ジャズ界を代表する巧者三人が、個々の味わいをメロウにたっぷり表現することを最重視。川嶋哲郎は説得力のあるフレーズと美しい音色で文句なく、岡安芳明は玉のようなトーンで魅了する。ドラムレスなので屋台骨となる上村信のキープ力にも注目だ。