制作・出演 : 松井直
日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! <収録内容> 1. 交響曲第40番 ト短調 K.550 第1楽章:Molto allegro 2. 交響曲第40番 ト短調 K.550 第2楽章:Andante 3. 交響曲第40番 ト短調 K.550 第3楽章:Menuetto:Allegretto 4. 交響曲第40番 ト短調 K.550 第4楽章:Allegro assai 5. 交響曲第41番 ハ長調 K.551 ≪ジュピター≫ 第1楽章:Allegro vivace 6. 交響曲第41番 ハ長調 K.551 ≪ジュピター≫ 第2楽章:Andante cantabile 7. 交響曲第41番 ハ長調 K.551 ≪ジュピター≫ 第3楽章:Menuetto:Allegretto 8. 交響曲第41番 ハ長調 K.551 ≪ジュピター≫ 第4楽章:Molto allegro
制作・出演
ギュンター・ピヒラー / ギュンター・ピヒラー&アンサンブル金沢 / サイモン・ブレンディス / トロイ・グーギンズ / モーツァルト / 上島淳子 / 原田智子 / 山野祐子 / 松井直 / 真中望美日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! 邦人演奏家・オーケストラを主体とした“ベスト100”シリーズ。本作は、ギュンター・ピヒラー指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏による、 モーツァルトの≪アイネ・クライネ・ナハトムジーク≫を収録したアルバム(2005年3月録音)。 <収録内容> 01. セレナード第13番 ト長調 K.525 ≪アイネ・クライネ・ナハトムジーク≫ 第1楽章:Allegro 02. セレナード第13番 ト長調 K.525 ≪アイネ・クライネ・ナハトムジーク≫ 第2楽章:Romance(Andante) 03. セレナード第13番 ト長調 K.525 ≪アイネ・クライネ・ナハトムジーク≫ 第3楽章:Menuetto(Allegretto) 04. セレナード第13番 ト長調 K.525 ≪アイネ・クライネ・ナハトムジーク≫ 第4楽章:Rondo(Allegro) 05. ディヴェルティメント ニ長調 K.136(125a) 第1楽章:Allegro 06. ディヴェルティメント ニ長調 K.136(125a) 第2楽章:Andante 07. ディヴェルティメント ニ長調 K.136(125a) 第3楽章:Presto 08. ディヴェルティメント ヘ長調 K.138(125c) 第1楽章:Allegro 09. ディヴェルティメント ヘ長調 K.138(125c) 第2楽章:Andante 10. ディヴェルティメント ヘ長調 K.138(125c) 第3楽章:Presto
最高の音で楽しむために!
OAKライヴ録音シリーズ7期目の完結編となる本作は、室内オケ編成でありながら、優秀な管楽セクションも有することのデモの趣。名門ギャルドの第9代楽長を務めたブトリーによるオケの委嘱作品を、須川が野太いサウンドで初演した演奏会の貴重なライヴを中心に、小粋な選曲のディスクだ。
アンサンブルの総体、そして弦楽器のみと管楽器のみ。というように、ここにはオーケストラ・アンサンブル金沢を裸にしてしまうような手強い曲が並んでいる。しかしピヒラーの指揮のもと、技術・スタイル・表現のどこをとっても隙がない。好演である。
安永徹がコンマス席からオーケストラ・アンサンブル金沢をリードした演奏会のライヴ。ショスタコーヴィチでは市野あゆみの軽快なピアノが聴ける。ハイドンでは安永もソロを披露し、メンバーとアンサンブルを楽しむ。そして丁寧に作られたシューベルト。
イギリスにまつわってとりどりな選曲が耳を楽しませる。パーセルやディーリアスのサラと透明に色が漂う響きの感触、ハイドン、モーツァルトのあざとさを避けたあくまでもの明快さ、そしてブリテンの響きの仕掛けに呼応する鋭敏な動き。質実確か。障りがない。
古楽器的な響きを取り入れているのは従来と同じ。だが、今回はそれがだいぶ板についてきて、音楽がより生き生きと鳴っている。モーツァルトはちょっと不自然な表情が感じられる部分があるが、悪くはない。いっそう覇気があって井上らしいのはハイドンの方。
たっぷりとした響きで沸々と内に向かうロマンに浸るブラ4ではない。各声部がくっきりと明快、鋭敏に動く。相互の関係性がきわめて明瞭に腑に落ちるその音の姿が過激なまでに斬新である。発止と敏捷に響きが立つ3楽章。エモーション直截な4楽章。音楽が熱い。
「イカの哲学」はOEKの委嘱作で、早逝の哲学者・波多野一郎の唯一の著作『烏賊の哲学』を基にした語り付きの協奏曲(台本:中沢新一)。ベートーヴェンは、すっきりとしたオーソドックスな佳演だが、ミッチーらしいサービス精神や、意表を突くアイディアを求めたい気も……。
ブラームスは重々しい音楽でも、分厚い響きでもない。小編成だからこそ可能となる、歯切れの良さと推進力を生み出す速度感を最大限に活かした新しいブラームス像を提案しようとしている。それが金聖響&OEKの意図だろう。録音にはもう少し冴えが欲しい。
弾き振りのピアノなど、さすがはピアニスト出身だけあってソツがない(録音がもう少し抜けがあるとさらに良かった)。期待以上に良かったのはエルガー。「ハフナー」は小味で引き締まったものだが、全体的には平均点。マルムステンは気の利いたアンコール。一聴の価値あり。
ダウスのヴァイオリンは安定した技巧による正攻法の演奏で、細部もクリア。狂気よりも愉悦の演奏を聴かせる。OEKは鈍重さに陥ることなく敏捷さと豊かな響きを同居させており見事だ。「オブリビオン」での気怠げなムードもよく演出されている。ヴィヴァルディも秀演。