制作・出演 : 田中靖人
シャル・ウィ・サックス?シャル・ウィ・サックス?
そもそもサックス・カルテットは多くないけれど、トルヴェールは世界トップのアンサンブルだと言い切っていいんじゃないかと、今回のアルバムを聴いてつくづく思った。作品ノートをなぞるようだが、名優は悲劇も喜劇もこなす。彼らがまさにそう。今回はラブ・コメディってところだ。
トルヴェールの四季トルヴェールの四季
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ユニバーサルミュージック日本のサックス・カルテットが一人のピアニストとともに、ヴィヴァルディ&ピアソラの「四季」を演奏。前者は「春がきた」なども交えたジャジィな編曲、後者はハード・エッジなオリジナルのムードを再現。サックスだけとは思えない豊かな音色が楽しい。
マルセル・ミュールに捧ぐマルセル・ミュールに捧ぐ
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ユニバーサルミュージックサクソフォンの祖とうたわれた“マルセル・ミュール”の生誕100年を記念した1枚。彼のために書かれた四重奏曲をメインに、これまで入手困難だった楽曲ばかりを集めたファン待望の録音だ。
デューク・エリントンの時代からデューク・エリントンの時代から
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ユニバーサルミュージック心からウマイっと思わせてくれるのは、いつもと同じ。ラヴェルの名曲が、サックスのオリジナルのように生まれ変わるのは、この妙技ゆえ。デザングロや吉松隆も、作品、演奏とも充実。タイトル曲(オリジナル)は、遊び心が楽しいが、ちとやり過ぎたか。
サクソフォビアサクソフォビア
サックスという楽器の音の快感を、クラシックにもジャズにも引き寄せないで、あえてマージナルなところで引き出して魅せようとしたインテリジェントにお洒落なアルバムである。どの曲も「もうちょっと…だったら」と浮いてハマらない。それが仕掛け。
ラプソディラプソディ
近代の管楽器サキソフォンはさぞドビュッシーに合うであろうとの期待通りのCD。クラシカル・サキソフォンの音色は真正直な印象を与えるとともに、(1)や「シランクス」では鄙びた味わいすら醸しだす。新しいドビュッシーの世界を見せてくれる。
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