制作・出演 : 藤森亮一
ラヴェル:ピアノ三重奏曲/シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番ラヴェル:ピアノ三重奏曲/シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番
2008年に結成された、読響のコンマス小森谷、N響の首席藤森、そしてピアノの横山の三人からなるザ・グランド・トリオのデビュー・アルバム。丁寧で緻密、幾分生真面目さもみえるが、ラヴェルでの冷たい情熱と透明な音色感はよく出ている。シューベルトのメランコリーの表出もなかなかよい。
15シーンズ15シーンズ
チェロ4台で聴く映画音楽の名旋律。中高域のまろやかで人懐こい響きが、そういえば、と何やらノスタルジックで柔らかな気分に引き込む。編曲も演奏もワザを弄さず透明に惻々とメロディをめぐって情感漂わせる。音色をさりげなく活かしたモリコーネが美しい。
千の風になって メモリアル盤千の風になって メモリアル盤
発売元
株式会社ポニーキャニオン2006年リリース『〜スペシャル盤』の続編。前作から一転、“歌”から距離をおいたトラック群はアレンジも演奏も超・力作揃いで、元曲が愛される理由を暴くかのよう。この曲は気になるけどちょっと……という人にぜひ。先を聴くほどに胸にしみる構成も、ヤバい。★
パッサカリアパッサカリア
N響の4人のチェリストによるアンサンブル。編曲の出来にムラがあるけれど、ど真ん中のクラシック音楽スタイルをズンと貫き、渋く落ち着いた味わいを醸し出す。チェロの美しく重厚な響きと相まって、「やっぱりこれが王道だよな」という感じも与える。
リベルタンゴリベルタンゴ
チェロ4台で聴くアルゼンチン・タンゴ。バンドネオンの激情もヴァイオリンの妖艶もないけれど、深々とした響きのフトコロ、そしてナマ身の弱みやせつなさそのもののような高域の響きが交錯しナイマゼになるこのホットな情緒世界は、何やらジワジワと人懐こい。