音楽むすび | 制作・出演 : CATTLEDECAPITATION

制作・出演 : CATTLEDECAPITATION

デス・アトラスデス・アトラス

デス・メタルとグラインドコアを超えて、怒りと絶望、情念と暴力衝動が渦巻くエクストリーム・ゾーンへの突入! キャトル・ディキャピテイションが放つ 最新作は、人類滅亡のサウンドトラックだ。 ブルータルな時代にはブルータルな音楽を。1996年の結成以来、キャトル・ディキャピテイションは彼ら自らが“デス・メタル・プログレッシヴ・グラインド”と 呼ぶ激烈サウンドに乗せて、環境汚染・動物殺戮・生態系の崩壊・地球温暖化など、人間が世界にもたらす破滅と災厄を描いてきた。 通算8作目のフルレンス・アルバムとなる本作でも、そんな方向性は貫かれている。徹頭徹尾アグレッションを追求したアプローチは健在。 先行リーダー・トラック「ワン・デイ・クローサー・トゥ・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」は2019年夏の北米ツアーでライヴ披露され、 観衆の首がもげ落ちんばかりのリアクションを得ている。 一方、アルバムのトータル性を重視しているのが本作の特長だ。ブルータル一辺倒で単調になることを避け、ナレーションを挟み込むなど、 起伏に富んだ展開は、人類の終焉をドラマチックに彩るものだ。 地球が焼き尽くされ、生命のすべてがリセットされる「デス・アトラス」は9分を超える大曲であり、 リシンのロール・ル・プルヌネックが女声ヴォーカルでゲスト参加。ヴォーカリストのトラヴィス・ライアンが「バンドの最高傑作」と誇る破滅の叙事詩となっている。 クリプトプシーのオリヴィエ・ピナールを新ベーシストに迎え、ツアー・メンバーだったベリサリオ・ディムジオが正式にバンドの一員となったことで、演奏面も強化。 ジョシュ・エルモアの激烈ギターとひとつの塊を成して、暴力的な音楽体験を生み出す。 バンドの哲学に共鳴したゲスト陣が本作に参加。「ジ・アンイレイサブル・パスト」でフィッシュのジョン・フィッシュマンがナレーションを 担当しているのが大きな話題だが(彼はキャトル・ディキャピテイションの大ファンだという)、ヴォイド・オブ・サイレンスのリカルド・コンフォルティ、 ミッドナイト・オデッセイのディス・ペイターらのパフォーマンスが、本作をさらに激化させる。 ジャケット・アートワークを描いているのはスレイヤーやヴェイダー、クリエイター、ナイルなど数々のエクストリーム・メタル名盤を手がけ、 もはやキャトル・ディキャピテイションの作品に欠かすことが出来ないウェス・ベンスコターだ。炎上し煙を噴く地球を背負う死神アトラスの構図は、 アルバムの世界観を見事にヴィジュアル化している。CDブックレットのメンバー全員が焼死体となったバンド・フォトも衝撃的だ。 トラヴィスはこう語っている。 「自分自身と愛する人たちの未来、そして次の世代が受けることになる苦痛について考えて、ショックを受けて欲しい。誰もが“現在”を生きるだけで、 “明日”のことを考えようとしない。それは間違っている。“明日”を支払い清みの小切手にしてはならない」 『デス・アトラス』は絶滅に向かう人類へのラウド過ぎる警鐘だ。この轟音から耳を閉ざすことは出来ない。 【メンバー】 トラヴィス・ライアン(ヴォーカル) ジョシュ・エルモア(ギター) ベリサリオ・ディムジオ(ギター) オリヴィエ・ピナード(ベース) デイヴ・マグロウ(ドラムス)

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