ジャンル : J-POP > フォーク・ニューミュージック
風の歌がきこえる風の歌がきこえる
心機一転、アルファに移籍後のアルバム。リズムを主体としたサウンド優先のアーティストが多かったこの時期のミュージック・シーンで、千春の曲は大らかさゆえにかえってオーソドックスに感じられた。が、時代に左右されない伸びやかな声こそが彼の魅力だ。
あなたが僕を捜す時あなたが僕を捜す時
さまざまに試行錯誤しながらオリジナルとして14枚目のアルバムを5月10日にリリースした千春。意表をつくジャケットも含めて千春が千春であって他の誰でもない、というふっ切れた自信が曲の全体に感じられる。千春を見守ってきたファンには納得の一作。
海がここに来るまで海がここに来るまで
気負いのない、だけど、歳月や年齢が行間に刻み込まれた歌声が気持ちよく響く。風のころからAORへのアプローチに際立った個性を発揮していた人だけに、時代の要求とも言える新作だったといえる。音信が途絶えていた旧友から久々に手紙でももらったような気分だった。
ラヴ・イズ・ヒアラヴ・イズ・ヒア
故郷の海へ続く道を歩きながら聴いた。なんだかむしょうに泣けてくる。退屈で飛び出したこの街が、本当はすごく大切な場所だったと気づいてしまう。大切な人や場所や気持ち…はっきりそれを感じさせてくれる愛あるアルバムです。
渡渡
シチューのCMソング、(6)の懐かしくひなびた歌声に涙した人も少なくないと聞く。なんと10年ぶりの新譜。(7)は打ち込みモノだ。しかし、このオッサンは時空を超えて、昔と変わらず。そして、この人は秀れた現代詩の発掘者でもある。(4)や(8)など良作多し。