音楽むすび | ジャンル : J-POP > フォーク・ニューミュージック

ムーンライダースのみならず、原作者、果ては“ぱふ”“ファンロード”“LaLa”の編集者まで巻き込んだメトロ・サウンドが展開される。それに加えて触れたいのが、今回のジャケットの仕上げだ。淡色のイラストは一見の価値あり!!

プロデューサーに吉田拓郎を迎えて作られたフォーク界の長老・小室等のアルバム。“語り部”であり続ける小室等がここにいる。音と意味とを天秤にかけてみると意味性がかなり重い歌がある。言葉を重視する日本フォークの伝統がここにある。

飯島真理を広く世に知らしめた「愛・おぼえていますか」をはじめ、アニメ作品『超時空要塞マクロス』の“ミンメイの歌”を集大成したメモリー版CDアルバム。過去のLP未収録の分も新たに加え全14曲。美樹本晴彦が描くイラスト集もついた特別編。

この何ともゆったりとした感じは、妙に懐しいし、不思議に新鮮。どんなに周囲が変化しようと、テンポが倍になろうと、この世界はずっと同じ、というよりずっと普通。普通があるから、皆が変化できる。でも普通は何時までも普通。ガリ版印刷の香りがする。

総て男女の愛と別れをテーマにした曲ばかり。事実、詞に“愛”という文字が使われていないのは、15曲中(3)(4)のみなので、CDを聴きながら本当にベスト物だったかジャケットを見直したくらいだ。メロディーも総てマイナーだが美しいので落ち込みはしない。