ジャンル : ロック・ポップス > ハードロック・ヘヴィメタル
あのジェームズ・ヘットフィールドもお気に入り。 ジャーマン・ロック、エレクトロからミニマル・ミュージックまで飲み込んだサイケデリック・ブラック・メ タルとしか形容しようのないそのスタイルは、 2020年におけるエクストリーム・メタルの最先端だ オランシ・パズズはフィンランドのサイケデリック・ブラック・メタル・バンド。 その歴史は意外と長く、結成は2007年にまでさかのぼる。 09年 に『Muukalainen Puhuu』でアルバム・デビュー。 その後『Kosmonument』(11年)、『Valonielu』(13年)とリリースを重ね ていくが、ブレイクのきっかけとなったのが16年の4枚目、『V?r?htelij?』である。 このアルバムがPitchforkを筆頭に欧米主要音楽 メディアで軒並み絶賛されただけでなく、ジェイムズ・ヘットフィールド(メタリカ)のSpotifyお気に入りリストに入れられたことで、一気に 大きな注目を浴びるようになったのだ。 そして、この度エクストリーム・メタル界の最大手レーベル、ニュークリア・ブラスト・レコードと契約。 5 枚目のアルバム、『主の鉤爪(Mestarin kynsi)』で日本初お目見えとなる。 もともとは実験的なロックバンドをやっていたユンーヒス(Vo)であるが、エンペラーのライヴを見たことがきっかけで、オランシ・パズズを結 成したという経緯からもわかる通り、彼らのスタイルはブラック・メタルという異端の音楽の中でもさらに異端。 ベーシストのオントは自らの音 楽を「予想を超えてワイルドにカラフルに精神的嵐」と表現している。 ダークスローン、キング・クリムゾン、マイ・ブラディ・ヴァレンタイン、レデ ィオヘッド、ケミカル・ブラザーズ。 70年代プログレ、ジャーマン・ロック。 さらにはフィリップ・グラスやスティーヴ・ライヒといったミニマリスト。 彼ら の音楽を形容するには、ありとあらゆるアーティストやジャンル名が総動員される。 とても「サイケデリック・ブラック・メタル」の一言では片付 けられるものではないが、その特徴的すぎるスタイルは、とりあえずは「サイケデリック・ブラック・メタル」とした上で、あとはご自身の耳で確認 してもらうしかないのかもしれない。 際限なく増殖しつづけていったブラック・メタルというジャンルにおいては、すべてが試され、もう新たなスタイルが出てくる余地はない。 そん なたわ事をあざ笑うかのようにオランシ・パズズはまったく新しい世界を我々に突きつける。 彼らこそ2020年のエクストリーム・メタルの最 先端をゆくバンドだ。 ★仕様 ・日本語解説書封入
憂いをたたえた北欧プログレッシヴ・メタルの真髄、漆黒からの帰還。4年におよぶ魂の彷徨を経て、新章へと赴く11thアルバム! 1991年にスウェーデンのストックホルムで結成したカタトニアは、デス/ドゥーム・メタルの新潮流を切り開くパイオニアとして支持を得てき た。 耽美的なダーク・プログレッシヴ・メタルへと変貌を遂げた彼らは近作『Dead End Kings』(2012)『ザ・フォール・オブ・ハーツ』 (2016)が本国スウェーデンのみならずドイツ、フィンランドなどのヒット・チャートで大躍進。 ヨーロッパのメタル・シーンを席巻している。 2018年、 “バンドのあり方を再考する”と活動休止を宣言してファンを心配させた彼らだが、1年のインターヴァルを経てライヴ活動を 再開。 そして2020年、さらにディープで神秘的なニュー・アルバムを引っ提げて還ってきた。 『シティ・ベリアルズ』と名付けられた新作はオリジナル・メンバーであるヨナス・レンクス(ヴォーカル)とアンダース・ニーストロム(ギター) が共同プロデュース。 陰翳に富んだサウンドは、彼らがプログレッシヴ・メタルのダイナミクスを生かしながら、メロディを重視、さらなる成熟へ と到達したことを告げている。 ヨナスとアンダースに加えて、ニクラス・サンディン(ベース)とダニエル・モイラネン(ドラムス)という前作同様のラインアップで制作された 本作。 ヨナスは「前作同様、実験性を孕みながら、より直接的なサウンドにアプローチした」と語っており、アルバムに先駆けて先行リーダ -・トラックとして発表された(3)「ラッカー」から、ヨナスの歌い上げる暗黒のリリシズムと幾重もの奥行きのあるサウンドが繰り広げられる。 メタルの攻撃性とメランコリックな抒情性がせめぎ合う(2)「ビハインド・ザ・ブラッド」、フル・オブ・キーズの女性ヴォーカリスト、アンニ・ベルン ハルトがゲスト参加した(6)「ヴァニッシャーズ」、憂いの美学に満ちたアトモスフェリックな(11)「アントロドゥン」まで、アンダースの歌声が喪 失と破滅へと道案内をする。 世界が混迷の中にある2020年、『シティ・ベリアルズ』は“都市の埋葬”への旅路を彩るサウンドトラックだ。 ボーナス・トラックとして(12)「ファイターズ」(エンター・ザ・ハントのカヴァー)を収録。 ★仕様 ・日本語解説書封入 ・歌詞対訳付き