発売元 : グ・ルーヴ
グレグレ・デュオ・ワングレグレ・デュオ・ワン
同デュオのデビュー作。「夕暮れの樹」「日イズル処」「Ladybug」が黒石、他が長月作。ジャズ的表現はあまり聴かれず、主題/旋律の奥深い表現に、より重きを置いている。心の乾きを癒す牧歌的な「幸草の系譜」や舞い散る桜のような「雪の舞」……日差しや雨、風など、自然の営みを置き換えるように。ホール録音が楽器の生の脈動を増幅。優雅。
オブシディアンオブシディアン
山下洋輔、中牟礼貞則を含むクインテットによる竹内の意欲作。全曲バスクラによる演奏は不思議な哀愁味を醸し出し、強い印象を聴くものに与える。とくにオリジナルの「オブリヴィオン」と山下の作品「クルディッシュ・ダンス」でこの楽器の魅力が発揮される。心に残る魅力的な一枚だ。
ザ・パワー・オブ・フェィトザ・パワー・オブ・フェィト
ニューヨークで長く活動していた女性ピアニストによる“愛”をテーマにしたリーダー第3作。安ヵ川大樹の表情豊かな力強いベースに支えられ、落ち着いたなかにキラリと光るセンスのあるピアノを披露している。全体の半分以上をオリジナルで占める作曲力の高さにも注目。
イルミネーションイルミネーション
バップ、ブルースを愛する正統派ピアニスト、八木隆幸のピアノ・トリオ作。通算7枚目。ウォルター・デイヴィスの「Scorpio Rising」、バド・パウエルの「Illumination」などジャズ・ファンをうならせる渋い選曲で、スウィンギィで軽妙なピアノ・トリオ・ジャズを展開。ジャズ通はまずチェック。
ア・ブーケ・ローゼスーばらの花束ア・ブーケ・ローゼスーばらの花束
『フライン・バタフライ』に続く作品。チック・コリア、リー・モーガン、ジョン・コルトレーンらの演奏でおなじみのジャズ曲を鮮やかに歌っているのが実に印象的。シャキッとしたバックのサウンドも魅力で、守屋純子のアレンジ、近藤和彦らのソロも素晴らしい。