発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
10月27日、代々木競技場でのコンサートを最後に13年にわたる活動に終止符を打ったARBの未発表ライヴを含む自選ベスト。幾度となくメンバーチェンジしつつも、石橋凌の歌は、ずっしりと重かったというわけだ。労働歌としてのリアリティを再認識。
ホコ天でライヴやったり、留守電のCMやったり、いろいろガンばるのりピーのニューアルバムのテーマは、「明るい悲しさ」だそうな。内なる悲しさを理解されないままに明るくふるまう少女の歌、(4)はのりピーの真実の声か!? (10)の歌詞も結構、シビア?
女のコ・ロックの元気良さに街っ子のポップ感覚を発散しまくっていく。18歳の女のコにとっての関心事を歌う(3)が、野村義男の曲とは、ヨッチャン再評価もの。アルフィー・タイプの大仰な(6)といい、最終的には恋人求むになるのがウレシイじゃないか。
世は、まさにスピード時代。これはCDの収録可能時間ギリギリまで、ビクターの新旧アイドルを100曲分つめこんだムチャな企画もの。1曲平均47秒余りだから、ほんの一節で消えていくものもある。唐突なフェイドアウトがはかなくもオカしい。アハハハ。
チャーリー・ブラウン&スヌーピーの生誕40周年とテレビ放映25周年を記念してCD化された、1970年制作・米CBSのテレビ特番のサントラ。内容はチャーリーたちの生みの親、シュルツ氏の愛するジャズ。しっとりとしたピアノ・トリオの好演だ。
中西俊夫、立花ハジメが在籍していた元祖ローテック・テクノ・バンドが80年に発表した記念すべきデビュー・アルバム。ジャケットからステージ衣装まで自作するアート感覚とキッチュな音楽性は今も魅力的。モンキーズのカヴァー(12)に挑む姿も新鮮だった。
80年9月に発表された2作目。アマチュアならではのお遊び精神で作られた素直な前作と比較すれば、録音前のアメリカ公演の影響もあるのか、音楽的にも複雑化しているし、シリアスな要素も入ってきている。でも、プラスチックなユーモアのセンスは健在だ。
嘘というアリ一匹見逃さない、そんなパンクの苛酷さや誠実さを、返す刀で自らを切りつけながらも歌にするザ・スター・クラブ。その目の醒めるようなスピード感と一体感はキャリアの勝利。ある種、世相史のような要素も持ち合わせている。
気鋭の無名新人作家陣を大胆に投入した、のりピーの5枚目。新人作家陣の楽曲といい、のりピーの歌唱といい、そのプロフェッショナルぶりは見事。完璧なアイドルアルバム。
生まれながらにして真理に至ってしまっている人だけの苦悩によって生み出された歌をこそ聴きたいと願うときがあるから、泉谷を支持しつづけるのである。不変であると感じさせる攻めの楽曲揃いである点ではここ数年で最も印象的なアルバムだと思う。
トッド・ラングレンプロデュースが、話題のレピッシュの新作は、ちょっくらハズしたかもしれない。トッドの「お仕事させてもらいまひょ」的な仕事ぶりが、気になる。レピッシュの面々は、心技体ともに充実してそうだから、次回作での大爆発を期待します。