発売元 : 株式会社ミディ
女性シンガー・ソングライターの99年2枚目のリリースとなる4作目のアルバム。実弟である福間創と盟友・斉藤哲也を中心に、彼女の音楽の持つ無限に拡がる音世界を作り上げている。今の日本でホントの意味でワン・アンド・オンリーの貴重なアーティスト。★
先入観のあった方も、ここから入れば大丈夫でしょう。乾いた情緒をちりばめた、アコースティックな質感と美しいメロディが特徴の(1)をはじめ、彼らの個性がコンパクトにまとめられた5曲入りマキシ。気に入ったらアルバム『ミーのカー』もぜひ。★
『恐れを知らない探検家たち』でデビューを飾った村松崇継のフル・インスト・アルバム。国立音大作曲科に在学しつつ演奏活動を並行して展開し、将来は映画音楽を手掛けてみたいと語るその新鮮な感性がメトロポリタン=東京の素顔にするどく迫る一枚だ。
ファンキーなボトムにいまでいうラウンジな曲調。時代に先んじたそうした演奏で“通”には定評が高かったのが、アルバム3枚を残して解散した彼女たちだった。小西康陽プロデュースによる最終作収録の(1)(2)(12)で、突然お色気を発揮しているのが興味深い。
このアルバムを好きにならない人がいるのだろうか。ダークでクラウディだった『24時』から1年3ヵ月ぶりの6作目は、長いトンネルを抜けた時の目の眩むような光にあふれている。老若男女それぞれに甘酸っぱくホロ苦い気持ちを噛みしめずにはいられない一枚。★
西岡恭蔵と岡島善文が86年に発表した作品で、軽快なR&Rの(1)で軽く意表を突いて、和製トロピカル・ソングの名曲(2)へとなだれ込む。こうなると完全に二人のペース。あれもこれもいろんな世界が登場しているのに、筋がビシッと通っているからすごい。
フォーク世代には「あしたはきっと」の牧歌的なノリが懐かしいいとうたかおの82年度作品。しかしインディーズでリリースされたこのアルバムのいとうたかおはズッシリ重い。タイトなバンド・サウンドも含め、70年代フォークからの確かな変容を感じる。
いわゆる下北系(死語)ギター・ポップ・バンドで影響を受けていない輩は皆無(推定)のギター・ポップ番長、エレグラの初のベスト・アルバム。心踊らせるまっさらなメロディと、小宇宙の域まで達している魅惑の音空間を心ゆくまでしゃぶり尽くそう。★
デビュー30周年記念盤は超強力アコギ・ロックの大傑作。アコギだろうとエレキだろうと、ロック人が演ればロックになるし、フォーク村の人が演ればフォークなわけで、エンケンはこの作品でロッカー(!)であることをきっちりと証明してくれたのである。