1993年12月発売
LP時代にオーディオ・ファイルを中心に一世を風靡した名盤の復活。と、音のことばかりにフォーカスがあてられていたものの、音楽的にも素晴らしいバランスが再現される。ただし小音量で再生すること。ボリュームを上げると不思議な低域ハム・ノイズが目立ってくる。
武蔵野音大ピアノ科を卒業したマユミさんはサンフランシスコを本拠地にニューエイジ界の新星として活躍中。全米700のFM局でヒットした本アルバムはアコースティック・ピアノを前面に押し出しハイ・トーンのシンセで優しく包んでいる。
2枚のLP「スインギン・イージー」の全曲と「ブルー・ソウル」からの5曲(一部削除)をカップリングしたアルバム。彼のスインギーなギター・プレイは、取り上げる楽曲によって変質するものでなく、ここでも安定したケッセル節が堪能できる。
最初の8曲は今から13年前にストリービル・レーベルで国内発売された音源。後半の9曲は放送用録音で、いずれも50年代らしいベイシー・サウンドのエッセンスを凝縮した演奏を繰り広げている。ただしベイシー自身のソロは(6)しか聴かれないので要注意。
65年にコペンハーゲンの“カフェ・モンマルトル”で収録されたライヴ盤。アレックス・リエル・トリオとの共演で、リラックスした雰囲気とライヴならではの熱気のバランスがいい。当時17歳のペデルセンの達者な演奏も聴ける。(8)〜(10)はCDのみ追加収録。
46年11月の初のリーダー・セッションで録音された全テイクを収録したCD。レスター・ヤングやチャーリー・パーカーのスタイルを継承しつつ自己のスタイルを築き上げようとしている若きグレイの力強いプレイが満喫できる。(10)〜(16)は初公開の未発表テイク。
'62年のNYバードランドでのセッションと'67年のスイスでの録音。この時期の彼は多産で玉石混交といわれるが、アーチストとしての頑固さは一貫している。最後までバップの世界に生き続けた姿勢はこれはもう素直に尊敬してしまう。頑固一徹はステキだね。
パウエルというピアニストは時として閃光のような冴えを見せる気まぐれな演奏家だったが、パリ録音の本作は残念ながら特定の情動が感じられない平均的内容。4曲の追加曲がさらにその事実を明確化させてしまったが、それでもパウエル。水準を下らない。
演歌のベテランらしく、余裕のあるうたいっぷりは安心して聴いていられる。(1)のような定番タイプもいいけれど、(10)みたいな“過激”(?)なプロテストソング(!)も胸に迫る。こういう曲を刺身のツマにするのではなく、もっとどんどん作っていって欲しい。
芸能生活30周年記念盤、堂々たる2枚組。毎度おなじみ紅白でかって知ったる我家のごとき、NHKホールの舞台で代表曲から民謡までノビノビと歌いこむ。本人は感極まってても、聴くほうはつい、笑っちゃえてしまえるのが彼女の優れたパーソナリティーだ。
未発表トラックを中心に構成された『HOY-HOY!(軌跡)』というのがあるにはあるが、リトル・フィートのベスト・アルバムが公式に発表されるのは初めてで、意外な印象も。中身には触れまい。凄いにきまってるから。2400円で20曲、お徳です。